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祈られる力

乳ガン手術はしたくないという私の思いや祈りとは関係なく、病院では着々と乳ガン手術の準備が進んでいた。手術に関する入院や費用についての説明があり、手術する位置を特定するためMRI検査が行われた。

MRI検査は、しこりとそうでない組織を鑑別することができ、しこりの画像を鮮明に写し出すために造影剤が使われる。私は、「こんな検査しても私は癒されるのだから無駄なのに…」と思いつつも、看護師と専門医に従い、MRI検査のためヘッドフォンを着け、うつ伏せで筐体の検査機に入った。MRI検査のドクドクという音がヘッドフォンをしても聞こえる。その間、ずっと"To God be the glory!" と心の中で叫んでいた。

MRI検査終わり、ゴスペルライブの約束をしていた友人に会いに行った。お茶をしながらお互いの話をする中で、友人は息子のバセドウ病が奇跡的に癒された話をシェアしてくれた。一昨日、彼女は毎日祈っている息子のことで胸騒ぎがして病院に電話をしてみると、息子は4ヶ月近く通院しておらず、薬も飲んでいないことが分かった。医師からは最悪の場合、甲状腺クリーゼという状態になり、心臓に負担がかかり、心不全など起こして死ぬ可能性があると言われた。彼女は急いで息子に電話してそれを伝え、一睡もせず泣きながら神に祈った。翌日、息子が病院に行って検査をすると、バセドウ病の数値は正常値になっており、あと1ヶ月、薬なしでこの状態が続くなら、バセドウ病は完治するとのことだった。通院を忘れていた息子が自分の癒しを祈っていたとは思えない。母の切実な祈りが聞かれたのだ。この癒しの証は私の乳ガンの癒しの励ましにもなった。

聖書には、本人の祈りではなく、他者の祈りが聞かれるストーリーがある。

[マルコの福音書 2:1-5]

数日たって、イエスが再びカペナウムに来られると、家におられることが知れ渡った。それで多くの人が集まったため、戸口のところまで隙間もないほどになった。イエスは、この人たちにみことばを話しておられた。すると、人々が一人の中風の人を、みもとに連れて来た。彼は四人の人に担がれていた。彼らは群衆のためにイエスに近づくことができなかったので、イエスがおられるあたりの屋根をはがし、穴を開けて、中風の人が寝ている寝床をつり降ろした。イエスは彼らの信仰を見て、中風の人に「子よ、あなたの罪は赦された」と言われた。

夜のゴスペルライブでは、ひたすら神の素晴らしさを讃えるシンガーの歌詞と歌声が心に沁みた。私も神様を賛美したい! それは私の内側にある魂の叫びであり心の歓びだった。

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