『つながっていいとも』木曜日 第21回 S-RISE野球教室主宰 稲川剛さんによる「野球から離れられない理由」
オンライン配信「つながっていいとも」木曜日第21回のまとめです。
今回は、第20回ゲスト 中学硬式野球 フィールドオブドリームス 監督 堀泰人(ほり やすと)さんからのご紹介、S-RISE野球教室主宰 稲川剛(いながわ たけし)さんによる「野球から離れられない理由」です。
「体の使い方」「集中力の高め方」「野球を続ける理由は『感謝』の現れ」などのお話を伺いました。見逃された方は、こちらから!
「つながっていいとも」とは
今年の5月30日に、電子チケット会社「Peatix」主催で配信した24時間オンラインチャリティイベント『HELLO, NEW NORMAL」の中の1コーナーのスピンアウト企画です。
「オンラインでも出会える!話せる!つながれる!」をモットーに、「新しい時代のつながり方」を実践されている方をお招きし、18分間おしゃべりしています。
配信は、あの伝説の番組の名物コーナー同様、ゲストに次のゲストをご紹介いただいてシメ、となります。
MCは日替わり。火曜日はPeatix共同創業者・藤田祐司さん、水曜日はTokyo Work Design Weekオーガナイザー・横石崇さん、そして木曜日はコミュラボ幹事・辻貴之がモデレーターです。
第21回ゲスト 稲川剛さんとは
1978年5月29日生まれ。
1996年の第78回全国高校野球選手権大会に出場。
前川勝彦(近鉄バッファローズ)、荒金久雄(ダイエーホークス)と共にプレー。1学年上に福留孝介さん、2学年下は横浜高校と延長17回までのメンバーが居ました。
奈良産業大学に進学し、山井大介(中日ドラゴンズ)とプレーしていたが家庭の事情で中退。中村監督の 『30歳まで野球をする』という言葉があり、グラブチームにて30歳まで野球を続ける。
一時期野球を離れたものの、小学生時代の野球チームの監督に誘われ、中学生の硬式野球チームのコーチを始める。その後、社会人野球連盟に加入する関メディベースボール学院のコーチを経て、2020年10月よりS-RISE野球教室を立ち上げ。
第20回ゲストの堀泰人さんが甲子園で戦い終えた日に、稲川さんはPL学園の寮に入ったそうです。そんな稲川さんとのおしゃべり、スタートです!
稲川剛さんの自己紹介ー今につながるPL学園中村監督の教えとは?ー
ずっと野球をやっていた父の影響を受けて、小2から野球を始めた。PL学園へ進学し、大学でもプレーしていたが家庭の事情で中退。その後、クラブチームで30歳までプレーしてから、しばらくサラリーマンに。小学生時代の野球チームの監督に誘われ、中学生の硬式野球チームのコーチを始める。
ー30年以上、稲川さんを野球に掻き立てるものは?
野球しかやってこなかったので「自分にできることは何か?」を考えている。今まで出会った指導者の方に一生懸命、野球を教えていただいた。自分も教えていただいたことを、下の子に伝えたいという「感謝」の気持ちで続けている。
ー特に、印象に残っている指導は?
PL学園の中村監督の指導。技術でなく、体の使い方を教わった。基本は立った時の姿勢。体をどう動かすか、関節をどう使うか。かかとでなく、爪先に体重が乗るように(と指導された)。骨盤が前に出ていかないと、まっすぐ立てない。骨盤の位置が決まると腰(の位置)が決まる。打った打球、投げる玉のスピードも違ってくる。自分は猫背気味だったので、骨盤の位置を指導された。
守備では脱力するように指導された。力まないこと。肩に力が入ると、動きが止まる。守備の準備は肩の力を抜くこと、と指導された。
ー大歓声に力まないのか?
集中していた。歓声は、耳に入ってこなかったし、覚えてない。自分の打席で流れていた音楽は、テレビを見て後で知った。余裕がなかっただけかもしれないが(苦笑)。
ー集中力を高める秘訣は?
勉学室で座禅みたいな意識で目をつぶっていた。(今でいう「瞑想」か?)そう、瞑想。(その方法は、中村監督から教わったのか?)いや、自分で気づいた。あがり症なので、どうすればいいかを考えた。いろんなケースを頭の中で瞑想(イメージ)すると、集中して、力が抜けてプレーできると思った。イメージトレーニングは、素振りの時も、シャドーピッチングの時も、いつもやっていた。これも、教わっていない。どうすれば緊張しないかを考え、準備をしっかりしていればいいということに気付き、瞑想癖になった。
ー大学中退からクラブチーム、サラリーマンを経て今。この紆余曲折の乗り越え方は?
高校時代の寮生活を思い出した。しんどかった。あの時以上にしんどいことはない、と思い出した。今思えば楽しかったが、あの時はしんどかった。
PL学園での寮生活、そして、その後
ー思い出すシーンは?
入寮の時。ちょうど、先週のゲストのホーリーさんたちが選抜で帰ってきた。「うわっ!テレビで見ていた人たちだ」と思った。すぐに上級生に部屋に集められ、寮のしきたりやルールを教えていただいた。ジャージの着方や部屋の入り方まで教わった時に、えらいところに入ったな、と思った。
ー周りにも気を使った?
細かいルールはなく、大まかなしきたりだけあった。自分で気付きながら、学んでいった。先輩のお世話する付き人制度があり、先輩の洗濯もした。ユニフォームを着る順に置くしきたりがあった。洗濯する時のユニフォームへの土のつき方で、怪我してるかな?調子悪いかな?と思ったりした。
ーその寮生活の日々が、サラリーマン生活などで生きたことは?
営業だったが「非常に気の利く人だ」と言われた。
ー今の野球教室でも?
気づいたことを伝えるようにしている。使い終わったボールに並べる、靴も並べるなど。
大学まで、そして、さらにその上で野球できるのは一握り。ゆえに「球道即人道」という中村監督の思いで教えている。(球道即人道とは?)読んでそのまま。野球を通して、人の道を勉強してくださいね、と解釈している。(その「球道即人道」を今の野球教室では、どのように指導しているのか?)納得してもらった上で指導させていただく。頭ごなしに怒ることは、できない。
ーPL学園の皆さんは「指導させていただく」という姿勢。これはPL学園での学びの実践?
PL教団の教え。常に物事に感謝し、偉そうになってはダメと言われてきた。
第22回ゲスト 山本龍之介さん
去年開催されたPL学園のOB戦のマスターズ甲子園で会った、現在、大阪の京橋でもつ鍋屋を営む山本龍之介さん。
(山本さんは)現在27歳。前田健太さんを応援し、PLに憧れて入ったゆとり世代。寮生活での学びのおかげで、今がある。
MC後記
「感謝」そして「思考」と「実践」の人…稲川さんとお話ししていて思ったこと。自分が教わったことへの「感謝」の気持ちで、野球に携わり続ける稲川さん。高校以降のキャリアを考えて、PL学園中村監督の言葉「球道即人道」の思いで指導されています。
ご自身がプレーヤーだった時は、自分で気づいて動いていました。あがり症を克服するために自分で対策を考え、「準備すれば、あがらない」ことに気付き、瞑想やイメージトレーニングにたどり着いて実践されてきました。
このような稲川さんに指導された子供たちの将来が、とても楽しみです!楽しみといえば、来週の球児からもつ鍋屋に転身した山本さんのお話も、楽しみです。ということで、来週もみんな、見てくれるかな??