バンドブーム前夜(番外編)【15】
中学生になってロックへの目覚めがあったのは以前の記事を参照してもらうとしてそれ以外にもロックへと導くものが僕も周りにあふれていた。今回はバンドや曲など音楽そのものではなくそれ以外で影響を受けたものを思い出してみる。
【マンガ】To-y
一つ目は漫画「To-y」(1985-1987)上條淳士氏の名作。パンクバンドのボーカル藤井冬威が時代に飲み込まれながらも自分のアイデンティティを確立していく話。主人公がパンクバンドのボーカル、すごい才能の持ち主、イケメン、不良、家柄が良い、人気者、喧嘩が強い…なんて中学生の僕からしたら全てを備えるスーパーマン!パーフェクト!エクセレント!リスペクト!兎に角田舎の芋太郎にはそれはそれはおしゃれでかっこよくてスマートなこの漫画にぞっこんで、この漫画も尾崎豊のアルバムと同じように繰り返し読みその時の僕の血となり肉となっていき、そしてバンドやりたい熱がどんどん上がっていくのでした。この後の「SEX」「赤×黒」「8(エイト)」も好き。
【映画】バック・トゥ・ザ・フューチャー
もう一つは映画(1985)「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でマーティ(マイケルJフォックス)がパーティーで弾く「Johnny B.Good」映画自体も面白かったが特にこのシーン。ここでマーティがこの曲をやったことがチャックベリーへのヒントになったと言うプロットも子供の僕にもわかりやすく痛快である。viva rock 'n' roll!もしかしたらロックン・ロール好きはここが始まりかもしれない。
【小説】コインロッカーベイビーズ
最後に「コインロッカーベイビーズ」言わずと知れた村上龍氏の小説。何かの雑誌にロックな小説として紹介されていて読んでみて衝撃が走りました。テーマ、情景、登場人物もちろんストーリーも陰湿で混沌とした世界がロック!新しい世界を見たと感じたと同時に当時の自分の気持ちにバッチとハマるものがあり何度も読み返しました。
バンドブーム前夜の時代背景
BOØWYの解散(1987)尾崎豊の活動無期限停止からの活動開始、覚せい剤で逮捕(1987)ユニコーン(1987)、レピッシュ(1987)、ブルーハーツ(1987)ダウンタウン「4時ですよーだ」開始(1987)
年代的に覚えているんだなぁ。
こうやって書き出すと全て年代が一致する。
1987年僕のバンドブーム前夜。
この頃高校入学、自身のバンド結成、そして世に言うバンドブームの波がこんな片田舎にも押し寄せてきた。僕の暗黒の青春時代の幕開けである。
続く…
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