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「13歳からのアート思考」×大地の芸術祭

9月に新潟で開催されている大地の芸術祭に行きました。もちろん、それまでは芸術に縁のなかった人間です。
いろんな人から「え?そんな遠くまで行くほどアートとか興味あったっけ?なんで行ったの?」と言われました。

皆様にお知らせしたい。
興味というものは、自分の中で育てるものです。
周りが知らないのも、無理はないのです。

なぜ急にアートか。
これは2年前に「13歳からのアート思考」という本を読んでからです。
よく売れている人気のビジネス書、くらいの感覚で読んだのですが、その中の考え方に衝撃を受けました。

このように、音楽の鑑賞においては、多くの人がごく自然に「作品とのやりとり」をしているのです。
しかし、どういうわけか美術作品となると、作品の見方は「作品の背景」や「作品の意図」だけにあると考えられます。

末永幸歩著「13歳からのアート思考」162ページより

音楽はパッと聴いただけでも、いい曲だなと思ったり、ここの歌詞はこういうことなんだろうなとか解釈しても、「その感じ方は間違っている」なんて誰も考えないのに、美術作品となると途端に正しい見方をしなくてはいけないと思ってしまう人が多い。

そう著者の末永さんは話していました。
目から鱗体験でした。

この本全体を通して、アートは自由なのだ、どんなふうに描いても、どんなものでもアートになる、正解なんて存在しないのだというメッセージを受け取りました。

私はこのアートの自由さに、目を輝かせて憧れてしまったのです。
だって、仕事をやっていると正解をやらなきゃいけないことが多すぎる。
正解なんかないのに正解を求められることが多すぎる。
だから、「正解」のない世界に強く惹かれてしまったわけです。

私が見て感じたことを、そのまま受け取っていい。
そんな当たり前のようなことが、自分には欠けていることに気づかされたのです。

この本の影響ではありませんが、その後、私は会社を辞めて、世間の「正解」から飛び出しました。(今思えば、フラグ立ってたのかも)
そして、新潟へアートの世界を一人で味わいに行ったのです。


作品の中には、何が素晴らしいのかわからないものも、なんかわかんないけど「わぁー」とため息が出るものもありました。
何故か涙がこみ上げてしまうものも、色使いだけでワクワクが止まらないものもありました。
それを誰の反応も気にせずに、ひたすら自分の感受性だけを受け取ればいい。
これがあの本に書いてあった世界なのか!
終始大興奮でした。
興奮しすぎて、知らない人に話しかけたりしてました。

こうして、最高のアート体験をして帰ってきたのです。
帰り道から、ずっと今までこれをどう言葉にしていいかわからず消化不良のまま抱えていました。
これだけ書いても、まだうまく表現できてない。
でも、それでもいいんだ!と思えるほどに大きなものを感じた感覚があります。

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そして、ここから、私はこの目的の見えないモラトリアム期のキャッチフレーズを掲げました。

「やっちゃいけないこと」はない。
「やらなきゃいけないこと」もない。

せっかく幸運にも、こんな時間を過ごせているのだから、正解とか常識は少し置いておいて、正解も探さずに行動してみようと心に決めたのでした。

さて、次は何を観に行きましょうか。

#13歳からのアート思考 #大地の芸術祭 #秋だからやってみた #読書からの体験

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