「なんでサワーで、レコードなんですか?」に答えます。
今回はお店を作る時に考えたこと。事前に伝えておきたいのは、独立するに際して、最初からサワー屋さんがやりたかった訳でも、レコードを扱った店がやりたかった訳でもなく、色々と考えた結果行き着いたのがこの業態だったという話ですので、読み終わった後に参考にならなかったということもありますので、予めご了承ください。
「そもそもなぜ独立して飲食店なのか?」という疑問にお答えすると、「自分ができること」と「初期コストが低いもの」と「キャッシュをすぐに得られるもの」の3点で考えた結果が飲食店でした。つまり、生きるためですw コード書いたりできるならフリーのエンジニアでも良かったし、マーケティングできるならコンサルっぽいことしても良かったし、ってくらいに考えてます。
「お酒作るのどこで勉強したんだ?」って質問に先に答えますと、学生時代にバーテンダーを10ヶ月ほどやってまして、そこが全ての原点です。何事も経験しておくべきですね!採用関連の仕事も候補にはありましたが、キャッシュの回収と諸々の準備に時間がかかりすぎるので、貯金100万円くらいしかなかった自分には厳しいと判断しました。(いつかやってみたーい)
という訳で、ここからが本題です。今後新しくお店を始める人のお役に立てると嬉しいです。気になることがある人は直接お店に遊びに来てください。喧々諤々議論しましょう。色々と話し過ぎると怒られる気もしますが、怖がらずに色々と書いてみたいと思います。
理由①:「あの店は◯◯の店」と言える特徴を作りたかった
別府にはバーがたくさんあるんですが、素人目からすると違いというものが来店する前の段階でよくわかりません。「何を言うとるんだ。扱ってるお酒もカクテルの味もバーテンダーも全然違うじゃないか。」という意見、めっちゃ分かります。わたしもバーテンダーだったので、そこで勝負したいし、お客様がそこでお店を選んでいること、痛いほど知ってます。
ただ、そういったバーと同じ土俵で戦って、後発のお店が勝つには長い時間がかかるのと、お客様の取り合いになっちゃうと思います。例えば、バーに通ってる方が100名いるとすると、その100名を全てのバーで取り合っていることになります。ということは、新しいお店が増えたとしても、またその100名のお客様を分け合うだけなので、自分のお店の常連となってくれるお客様の数には限界がありますし、認知→来店→定着となるまでの時間は想定よりも長い。それに、お客様の数は急に増えません。特に別府のような地方都市だとなおさら。
そこで、新しいお店がやるべきこと、それは新しい顧客層の開拓だと考えました。今までバーに行ったことがない人が来るための理由や、2軒目3軒目に行く人を増やすための理由を作ること。そのために必要なことこそが、「バー」以外の特徴を持たせることだと思います。
「そこでなんでフルーツサワーなのか?」というのは、次の理由で説明するので割愛しますが、明確に他のバーと違う特徴をどれだけたくさん持てるかが、新しいお店を作る上で大事なことだとわたしは考えています。
今、いろんなお客様にインタビューをしながら、お店選びの仕方を調査しているんですが、2軒目以降に行くお店となると、だいたい3軒くらいしか選択肢に上がらないようです。旅行先とかでは無い限り、わざわざアプリ起動して慎重に次の店決めたりしないですよね。その後の選び方は、誰と飲んでるかで決まることが多いそうですが、まずはその「3軒」に入るために何をすべきかを考えると、色々と見えてくるのかもしれません。
理由②:まだまだ「インスタ映え」は無視できない
「今更それかよ」って声が聞こえてくるんですけども、若者がターゲットに入っているのであれば、まだまだ無視できません。インスタ映えの良さは、拡散性の高さと、既存のバーに通っているお客様以外の層の開拓ができる点です。拡散性の高さについては周知の事実なので割愛しますが、後者の新規顧客層の開拓には抜群の効果を発揮していると思います。実際に、the HELLのお客様に「今までバーに行ったりしましたか?」と聞くと、「行ったことがない」というお客様はかなり多いです。お酒を飲みに行くのではなく、インスタ映えする飲み物、場所を楽しむという感覚。
その時点で、新しいお客様を獲得できているのと、その市場で戦っている競合がいないので、今の所はthe HELLにお客様にご来店頂ける流れができています。もちろん、ずっと続くわけではないので、常にお客様の話を伺いながら、変化し続けなきゃいけないという焦りはずっとありますが。。。
理由③:純粋に好きかどうか
長いこと商売をやっていくことになると、必ず飽きる瞬間がきます。毎日決まった時間にお店を開けて、お客さんの数や売上に関わらず決まった時間まで開ける。日々それの繰り返しです。もちろん毎日来るお客様は異なるので、会話の内容だったりで違いは感じられるものの、店の営業という意味では同じです。
そういった日々を長く続けられるかどうかって、純粋に好きかどうかだと思います。わたしは、お酒を飲むのも好きだし、人と話すのも好きだし、何か作って反応もらえるのも嬉しいし、新しい取り組みを考えてやるのも好きだし、レコードを良い音響の中で聴けるのも好きです。この店にはわたしの「好きなもの」が詰まっています。
だからこそ日々の売上の増減に頭を抱えた次の日も、決まった時間に店を開けて、やるべきことを淡々とやり続けることができてるんだと思います。
これは、何かしら個人でお店を経営してる人であれば理解頂けるのではないでしょうか。
だいぶ長くまとまりの無い文章になってしまいましたが、ザクっとまとめるとこんな感じです。今後は、やってよかったこととやらなくてよかったことなどを赤裸々にまとめたいと思います!
それでは、今日も営業頑張りまっす!