9
知ることが恐ろしい
鮮やかな木漏れ日が肌を染め抜き
重なるほどに
透明な陰が胸を締めつける
識ることが忌わしい
空の明るさに
己の濁りを確かにする
風の歌は梢の戦慄き
しなる枝枝に命の重さを見る
去ることが誇らしい
切りたての爪は
うすはりのような月の貌
星々を隠す雲を待ち侘びている
問うことが恥ずかしい
まだ心はそこにあると
揺れる葉の向こうから
嗤われているのが分かるから
知ることが恐ろしい
鮮やかな木漏れ日が肌を染め抜き
重なるほどに
透明な陰が胸を締めつける
識ることが忌わしい
空の明るさに
己の濁りを確かにする
風の歌は梢の戦慄き
しなる枝枝に命の重さを見る
去ることが誇らしい
切りたての爪は
うすはりのような月の貌
星々を隠す雲を待ち侘びている
問うことが恥ずかしい
まだ心はそこにあると
揺れる葉の向こうから
嗤われているのが分かるから