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名詞でモノの様子を表現できない?This car is a good color.が成立しないワケ

Q: 「この車はいい色だ」という文は、なぜ"This car is a good color"ではないのでしょう? 


ご質問ありがとうございます!
「車はいい色だ」。たしかに直訳すると"The car is a good color"で大丈夫そうですよね。ですが、英語においては成立しません。今日はこの辺りのカラクリについて見てみましょう。

This car is a good color.が成立しない理由

結論からお伝えすると、This car is good colorという文は、「車 = 色」という意味になってしまうため、成立しません。

? This car is good color.
→車は良い色(そのもの)です。

 ~is a good colorという表現が続く例を見てみるとその差が浮き彫りになると思います。

Pink is a good color.
→ピンクはいい色だ。

Green is a good color.
→緑はいい色だ。

このように比較してみると、~ is a good colorという述語の主語になるのは、色の名前が自然です。これは、〇〇 is ×× というSVCの文において、"S=C"が成り立つからです。

This car is a good color.にしてしまうと、「車=色」が成り立ってしまい、意味がおかしくなります。色自体に乗って子供を駅まで送ったり、買い物に行ったりするのはちょっと無理がありますよね。

英語の名詞と形容詞

では、なぜこのような違いが出てくるのでしょうか。
この理由を、英語の品詞の観点から簡単に紐解いてみましょう。

車の色は、その車の”様子”を表す表現ですよね。英語において、"様子"を表現するのは、形容詞です。一方、"a color"という表現は、名詞です。英語では名詞は名詞そのものを表すのであって、何かの様子を表すことはできないのです。

つまり、車の色について表現したければ、たとえば、The car is red.(車は赤い)のように形容詞を使う必要があるのです。

"The car is a good color"を形容詞の表現を用いて言い換えるのであれば、以下のような言い方ができます。

・The color of the car is good.
・The car is in a good color.

日本語の「色」という単語はその様子まで含んで表現できる名詞ですが、英語においては名詞だけを用いて様子を表現しようとすると、失敗する場合があります。よくある間違いとしては、こんな例があります。

・チームはいい状態だ。
🙅‍♀️ The team is good condition.
🙆‍♀️ The team is in a good condition.

・空が曇っている。
🙅‍♀️ The sky is cloud.
🙆‍♀️ The sky is cloudy.

・彼は病気だ。
🙅‍♀️ He is sickness.
🙆‍♀️ He is sick.

He is sickness.だと、「彼は病気そのものです」という意味になってしまいます。病気を司る神を紹介する場面以外では、なかなか使うことがないと思います。

というわけで今回は、This car is a good color.という文を出発点として、名詞と形容詞の役割について確認しました。

もちろんたくさんの自然な英文に触れていくことがとても重要ですが、自分で話すときも「〇〇は××です」というときの××に当てはまるものが様子や状態だったら形容詞を使うことを心に留めておけると、自信を持って話せるかもしれませんね!

noteをご覧の皆様もぜひご質問ありましたらお寄せくださいませ。

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