【go on a picnic】と【go for a picnic】の違いは何?【go to a picnic】はなぜ正しくない?
Q:"go on a picnic"と"go for a picnic"の違いはどこにあるのでしょうか?また、"go to a picnic"という表現が正しいとされない理由はどこにあるのでしょうか?
ご質問ありがとうございます!
ご質問にある3つの表現について、前置詞が持つイメージを題材に解説してみましょう。日常会話でよく出くわすこのような細かいニュアンスの違いを理解することは、自然な英語表現に一歩近づくための重要なステップですね。
それぞれの表現を見ていきましょう。
Go on a picnic
まず”Go on a picnic”という表現から。こちらの記事でもふれたようにonは、「接着」のイメージです。対象に触れているというイメージから、継続的な動作や一続きの行動に意味が広がっていきます。
"Go on a picnic"という表現では、ピクニックという行事が、単に自然豊かな場所で食事をする行為ではなく、自然や食事、会話を楽しむ一続きの継続的な行為だと捉えられています。ですから、「Go on a picnic」と言う時は、ピクニックという行為全体を通じて何かをする、つまり出発から帰りまでのプロセス全体を含んだ活動を指しているわけです。この表現は、ピクニックを一つのイベントとして捉え、そのイベントに参加するプロセスを強調しています。まさに、「家に帰るまでがピクニック」というわけですね。
Go for a picnic
次に”Go for a picnic”です。forは、「求めて指差す」というイメージを中心に持っています。というわけで、forの後ろに続くpicnicは、目的的な行為を指します。
この場合、ピクニックは、「屋外でのパーティー」に限定されることが多く、つまり”Go for a picnic”は屋外でのパーティーを目的として出かけることを意味します。たとえば、「We’re here for a picnic」と言った場合、それは「私たちはここにピクニックをしに来たのです」という目的を表しています。この表現は、ピクニックという活動自体よりも、その活動を行う目的や理由に焦点を当てています。
Go to a picnic
最後に”Go to a picnic”ですが、こちらは必ずしも間違いとは言えません。文脈によっては正しく成立する場合もありますが稀なので、文法の説明では間違いとみなされることが多いです。
“to”は到達点を表すのに用います。”for”が求めて指差すだけなのに対し、"to"は向かうだけでなく到達する地点が明確になることが大きな違いです。
もしピクニックがある特定の場所や、イベント、会場を指しているのであれば、この表現が適しています。"Go to a picnic"は、ある特定の場所で既に計画されているピクニックに参加するために出かける、というニュアンスを持ちます。この表現は、行動の目的地や終点に焦点を当てています。
というわけで、今回は3つのピクニックに関する表現の違いを比較してみました。前置詞一つ一つが英語表現に豊かなニュアンスを加えることがわかりますね。同じピクニックでも、"on"、"for"、”to"という前置詞によって、その行為に対する関わり方や、行為の意図が微妙に変わってくるのです。これらの違いを意識することで、より繊細なニュアンスを理解することができます。
ピクニックに行く予定があるみなさん、今日の学びを活かして、どの前置詞を使うか選んでみてくださいね。
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