FLATS ANNIVERSARY DAYS EVENT REPORT まちなかプロトタイプDAY開催
THE CAMPUS FLATSは「地域や人との出会い、様々な経験を通して、人生を探求し続ける暮らしを当たり前に」をビジョンに掲げ、2023年9月に戸越公園の街で開業し、2024年9月で1周年を迎えました。
1周年を記念して9月の1か月間を「FLATS ANNIVERSARY DAYS」として、スタンドでの他店舗とのコラボメニューの提供や、オリジナルMAPを配布してのまち歩きイベントなど、様々な取り組みを行いました。今回はその中でも9月22日(日)に開催された、トーク、スナック、ポップアップの複合イベント「まちなかプロトタイプDAY」についてご紹介します。
イベントの概要
地域や街の中で、自分にとって新しいチャレンジをすること=プロトタイプすることを通じて、どんな風に誰と出会い、それにはどんな意味があるのか、FLATSでの実例をご紹介し、同じ様に街でのプロトタイプを応援している方々からいくつかの事例を教えて頂くことで、イベントに参加した人達が、自分も街の中で何かやってみたい!と思う人が増えて欲しい。そうすれば、街はもっと楽しめる場所になるのでは!?という思いでイベントを企画しました。
そんなことを願って「まちでプロトタイプする暮らしとは」をテーマに、まちなかプロトタイプの実践者と彼らを応援しているゲストをお招きしてトークイベントを行い、トークイベントの前後で登壇者がスナックに立ち、フラットに参加者と話ができる時間を設定しました。
また当日は、国立から「みんなのコンビニ」の加藤健介さんとスタッフの赤津さんにご来場いただき、ポップアップ出店をして頂きました。「みんなのコンビニ」は、「そのまちのチャレンジを応援する」をテーマに、木製の陳列棚を30名でシェアし、お店運営の体験や、小さなイベントの開催など、自分のお店を持つ具体的なイメージができるシェア型店舗です。
飲み物や手作りの焼き菓子、オリジナルブランド米などの飲食物から、かわいいイラストの封筒やポチ袋などの紙製品、一般の文具店では見た事の無いノートや鉛筆、ペンケース等のデザイナーズ文具、作家さんがその日食べた食事を再現した一点物のミニチュアのマグネットまで、それら個性的な商品を前に、来場された方々は足を止めて商品を手に取り、加藤さん達が説明するその商品が創られた背景のお話をゆっくり聞かれて会話を楽しんでいました。
FLATSでのプロトタイプの実例とこれから
トークイベントでは冒頭に、FLATSのコミュニティマネージャー並木江梨加から、この1年間FLATSで行われたプロトタイプの実例について紹介がありました。
FLATSが考えるプロトタイプとは、「 “いつかやりたかったこと”を今、やってみる」ということです。これまでの取り組みを見ていると、まず①趣味・仕事に個人的に取り組む、次に②活動を身近な場所や仲間で共有する、そして③活動をまちにひらいていくという3つのステップがあると感じています。
この1年を通じて、FLATS入居者や入居者以外でもFLATSのスタジオを拠点に、様々なプロトタイプが生まれ、その過程で、入居者同士のコラボレーションや、応援文化が生まれてきたことはとても素敵なことでした。
これからは、個々の点と点の活動をつなげて線や面の広がりを作っていくこと、そして、プロトタイプするという言葉の通り、踏み出した一歩を足がかりに、試行錯誤を楽しんで、試作品をより良いものに仕上げていくことができると良いと考えています。
FLATSとして目指したいのは、「プロトタイプ」が発展する土壌をつくることです。街の中でチャレンジをする人とそのチャレンジを見守るまちの人達に、他の街にはないユニークなコトや場所への参加機会を提供し、まちの人達がチャレンジをする人のサポーターになり活動の継続を後押しする、良い循環を作っていきたいと思います。
FLATSでのプロトタイプの実例(餅田宏喜さんの場合)
続いて、つい最近までFLATSの入居者だった餅田宏喜さんから、FLATSで行ったプロトタイプの実例についてご紹介いただきました。
(餅田さんの活動の取り組み内容については、以前にも記事を紹介していますので、そちらをご確認ください。)
FLATSでの暮らしを通じて、事業のプロトタイプとして「絶好の場所とタイミング」に出会ったと感じています。
FLATS1Fのスナックスペースを活用して、音楽や趣味、嗜好の近しい人、地元の人達など個人的なつながりのある人達に来てもらい、地下のイベントスペースを活用してテーマイベント等の交流会を開催して、参加者同士の横のつながりを作ることができ地域連携やテストマーケティングを行うことができました。また屋外の商店街に面したポップアップを活用して、マルシェも開催して街行く人達の商品に対する生の声も聞くことが出来ました。こうした小さな実験とフィードバックを活用して、プロトタイプの試作品を魅力的な商品にブラッシュアップしていくことができました。
さらに、コクヨが新たに住宅事業に進出するということでFLATS自体のメディア露出も多く、入居者の取り組みとして数々のメディアでも取り上げて頂く機会に恵まれました。
私にとってFLATSは、セカンドキャリア・セカンドライフへの挑戦の場であり、地域連携と新たな活動発信の場であり、そして地域コミュニティの応援を受けられる、楽しくワクワクする場所です。FLATSで活動することで、参加者全員に満足いただき、活動への信頼を得ることができました。
登壇者によるスナックでコミュニティがごちゃまぜに
ソーシャルバーPORTO 嶋田匠さんと、日本仕事百貨 ナカムラケンタさんのトークは、それぞれ別の記事で詳しくお伝えしていきます。
トークイベントの前後ではゲスト登壇者によるスナック営業が行われ、餅田さんのお知り合いでもあるFLATSや戸越周辺のまちで活動される方、ソーシャルバーPORTOに集まる方、日本仕事百貨の拠点リトルトーキョーに集まる方、それぞれのコミュニティに集う方同士のよい交流の場になりました。
トークイベントの後半、登壇者同士、また参加者を交えた質疑の時間で話された、点と点がつながって線や面にする状況とはどういう状態か、個人の"わたし"としている時間でつながることなどについて、場所をスナックに移して、参加された一人ひとりの方が、それぞれの思う所をじっくりとグラスを傾けながら意見を交わしました。ゲストトークで聞いた貴重な言葉を思い出して、自分たちの言葉に置き換えて反芻して話す時間が、こうした抽象的ですぐに答えがでるものではないテーマのイベントでは大切だなと思います。
鮮やかな朱色が広がった夕焼けが商店街を照らす頃には、FLATSのはす向かいの焼き鳥屋さんから、炭火にタレが滴り蒸気となったあの香りが、ガラスの扉が開け放たれたエントランスをくぐって無遠慮にスナックの人達の鼻腔をくすぐります。テイクアウトしてスナックで焼き鳥を食べる人の姿も多く見られ、商店街とFLATSが一体になった気がした一日になりました。
(取材・文:FLATS事務局)
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