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名古屋のスーパーで『山食の4枚切り』を必死で探している件

金曜日はグルメネタ。
ま、食と酒と健康に関わるお話しをつらつら書く日です。

関東圏と関西圏に於ける『食文化』の違いはいろいろ知られていますが、牛肉か豚肉かといった素材の違い、調理方法や味付けの違いではなく、サイズの違いのお話し。
例えば、朝食に欠かせない『食パン』についてはカット数の違い(=厚さの違い)があります。

全国的には『6枚切り』が定番となるものの、関西圏ではそれ以上に『5枚切り』が主流、関東圏では『8枚切り』が人気であり、スーパーの店頭在庫もそれに合わせたものとなっています。つまり、関西圏では『4枚・5枚・6枚とサンドイッチ用』、関東圏では『6枚・8枚とサンドイッチ用』という品揃えです。

『ソトコト』2021/7/20

この違いの経緯については諸説ありますが、よく言われているのは、関西圏は『粉モン文化』でもっちりふわっとした厚切り、関東圏は『煎餅文化』でパリッとした薄切りが好まれたとか。
関西圏では個人経営のベーカリーが多く、客の好みに応じて店頭でスライスして売っていたが、『もっと厚く切って~』というオーダーに応じているうちに厚切りが定着したとか、関東圏は『銀座木村屋のアンパン』同様にお菓子・おやつ扱いであり、お腹に溜まらない薄切りが主流になったとか…

あとこれは私の穿った見方ですが、関西の食パンメーカーが売上アップの秘策として『6枚切りを5枚切りにしたら2割ほど回転上がるで~!』と考えたのではなかろうかと…(笑)(昔、某グルタミン酸系旨味調味料の売上アップ策として、キャップにポツポツ開いている穴を少し大きくして一振りで出る量を増やしたという都市伝説が…)


かくいう私は、『山食の4枚切り』一本です。
山食』と『角食』は食パンの形状による呼称ですが、その両者には地域差はなく、個人による好みの差になります。『山食』はフタのない焼き型で焼いたイギリス式食パンで、サクッとした食感が持ち味。『角食』はフタ付の焼き型で焼いたアメリカ式食パンで、もっちりしっとりとした食感が特徴。
そして、一般的に厚切りと呼ばれる『5枚切り』を上回る『4枚切り』、厚さ30ミリ。
とにかく私は、サクサクで分厚い『山食の4枚切り』の一択なのです。

『飲食開業ナビ』2015/11/13

ところが…
スーパーの店頭で『山食の4枚切り』がなかなか手に入りません。
山食の4枚切り』を製造・販売しているメーカーが限られるのです。
最大手の『山崎製パン』の『ロイヤルブレッド山食』は5枚切りしか上市していません(角食は4・5・6・8・10枚切り)。
フジパン』の『本仕込』は、山食をラインアップしていない(限定であるようなのですが、公式サイトで見つからない)。
で、大手では『敷島製パン』の『Pasco超熟』だけが、『山食4枚切り』を定番で出荷してくれている。ところが、仕入れは毎日ごく僅かで、これを同じ嗜好のライバルさんと奪い合っているわけです(笑)

ところで、単身赴任宅にはトースターが2台あります。
1200Wのオーブントースターと、レトロなポップアップ式。ポップアップ式は、4枚切りの厚さが丁度ギリギリ入ります。
トーストを焼く時は、どちらのタイプのトースターでも先にカラで2~3分通電して、庫内を熱くしてから、タテ2つにカットした食パンを投入します。高温で2分、サクっとキツネ色に焼き上げて、マーマレードかシンプルにバターでいただきます。
という訳でこの土日も『Pasco山食4枚切り』を求めてチャリでスーパー2店、探しに行ってきます。

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