から揚げブームはそろそろ落ち着くのだろうか?という件
金曜日は、グルメについて語ります。
興味持っていただきましたら、是非バックナンバーもお読みいただければ嬉しいです。
名古屋駅までの徒歩20分の通勤路の中ほどにある『からあげ天国からちゃん』が、突如閉店しました。『本日が最終日、在庫限りです!』とのLINEを受け取って、夕方に立ち寄ってみましたが、既に売り切って閉店準備をされていました。
大振りの『ザクから』が美味しくて何度か買っていたので残念です。去年2月に開店したばかりなので、僅か1年間でした。
全国津々浦々に、から揚げ屋さんが増えていますね。
駅前や商店街の一角に最近開店したから揚げ屋さんの半数以上は、タピオカ屋さんからの業態チェンジのような気もします(苦笑)
大手チェーンも参入し、すかいらーくグループがファミレス『ガスト』店内に『から好し』を併設、ワタミは『から揚げの天才』をFC展開(テリー伊藤氏とのコラボ)、モンテローザも『からあげの鉄』を展開しています。
先日、長男と京都の寺町・新京極通を歩いたら、四条から三条の間にテイクアウトのから揚げ屋さんが3店ほどあって、どの店も若者や家族客が数名並んでいました。
多少なりとも飲食店に関する仕事をしていましたので、昨今の急増の背景も少しは理解できます。
なんと言っても、開店ハードルの低さ。
具体的には、開業資金の安さが挙げられますね。
仮に、タピオカ屋からの模様替えで物件が確保されていて、テイクアウトで内装工事も要らないとすれば、約30万円もあれば即開業可能と聞いています。
用意するのはフライヤーと冷凍庫か冷蔵庫のみ。
また、少し奮発してオート機能のついたフライヤーを準備すれば、給料の高い調理師を雇わなくても学生バイトで上手に揚げられます。
タピオカのように年齢性別の嗜好性もなく、ブームが去っても家庭用に一定の需要はなくならないと思われますので、非常に参入障壁は低いわけですね。
敢えて課題といえば、これだけ店舗が増えて過剰競争に陥っていますので、なんらかの差別化を図らねば近隣競合店との戦いに勝てない。
とはいえ奇を衒ったようなから揚げは、一時は話題になったとしても、中長期的にはオーソドックスなものに人気が収束していくのは目に見えています。
そこで、気になる事があります。
各店舗の軒先に掲げられている、『から揚げグランプリ金賞受賞!』の幟(のぼり)!
地方の商店街の店からスーパーの駐車場のキッチンカーまで、『全国から揚げグランプリ●年連続金賞受賞!』と自慢げに掲げています。
いろんな疑問が頭をよぎります(笑)
そこでちょっと調べてみました。
判明した事実は下記のとおりです…
さらには、<サントリートリスハイボールにピッタリの『トリカラ』賞>、<ハウス食品特別賞>なんてのもありますね。これはメーカーが調子に乗って協賛してるな(笑)
で、上記それぞれの部門で5~15もの店が『金賞』を受賞しているわけです。従って、毎年1回の大会で80~100店くらいの『金賞受賞店』が誕生します。
しかも、第12回の受賞店一覧を見ると、名古屋から『世界の山ちゃん』・『風来坊』・『がブリチキン』・『鳥飼』といった有名チェーンが受賞していて、系列の全店舗で『金賞受賞!』を名乗るのです。
そりゃ、あちこちで見掛けるワケですね。
毎年のエントリーが約1千軒、そのうちノミネート(自薦他薦含む)が約200件、そして金賞が約100軒なので、組織票さえ入れば比較的ハードルが低いと言えなくもありません。
日本唐揚教会の狙いは、唐揚げの地位の向上!
『食べログ』やいろんなサイトでラーメン特集はやっているのに、唐揚げランキングがあまり採り上げてこられなかった実情をナントカしたいという熱意から。
という訳で、『金賞』を濫発してでも世間の唐揚げ認知を高めたかった!という協会理念には賛同せざるを得ませんね。
流行りには全て、それなりの仕掛けと必然性がある!というお話しでした。
オマケですが、クイズを1つ。
鶏肉に限っての話として、『唐揚げ』と『竜田揚げ』と『フライドチキン』、それぞれの違いはなんでしょうか?
答えは来週のこの場所で(笑)
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