✨ひとり旅小豆島編6 石ガールに出会った幸せ 後編✨
🌟このお話しはひとり旅、小豆島編12345からの続き。よろしければそちらも読んでいただければ幸いです☺️🌏🍀
石ガール曰く
「小豆島が地元のおじいさんとフェリーの中でお話しして。話が弾んで、おじいさんがとても良い人で、車でその日一日中あちこち島内の観光案内してくれたんです。行きたかったいくつかの石切場も連れいて行ってくれました」
場所によって見る時間のかかるところは、彼女がその場所で観光が終わると、電話で迎えにきてくれるという至れり尽くせりぶりだったとのこと。
自分はとえば、今まで和尚さんと旅行の時は車が多く、初めてのひとり旅で車の便利さをしみじみ感じていた。みんな車で移動するので、島内バスの1日の本数は益々減っているようだった。今回の旅行は自転車では無理、バスも難しい、タクシーの料金の高さに車はやめておこう、そう決めての観光バスだった。
「何て羨ましい!それはそのおじいさんに菓子折りをお渡ししないと」
口から出た言葉に笑ってしまう。昭和の人間は何かお礼となると、すぐ菓子折りなのだ。
「ホントそうなんです!でもおじいさん、お昼に一緒に食べた500円の素麺でいいって言われて」
「なんていい人!」
「でしょう!本当に感謝でした」
「頑張ってきたあなたへ、ご褒美ですね」
その言葉を聞いて彼女は照れ臭そうに笑った。
私たちは小さい頃から、危険だから気をつけなさいと教えられてきたこと。
「知らない人の車に乗ってはいけません」
彼女は知らない人の車に乗ったのだ。そして最高に楽しい1日をその人からプレゼントされた。
この出会った人がいい人なのか、そうでないのか一瞬で見極めることは非常に難しい。一歩間違えると時には命の危険にもつながる。女性や子供なら尚更。そして彼女は見極めたのだと思う。
一見ほわんと優しい雰囲気の彼女だが、話していると、彼女なりの価値観、ものの見方をしっかりともっている気がした。ひとり旅は何度もしているそう。
それに、仏様の目からみればこの出来事はまた意味がある。
人を疑ってばかりでは、その人の人生は寂しいもの。
人には良い所とそうでない所がある。だけど人を恐れたり疑ったりばかりでは人生の冒険はできない。成長がなく止まったままだ。
明るい未来につながるために、思い切ってどの選択で行くのか、そして上手くいけば自分に自信を持ってさらに前へ進もう。失敗した時は、どうしてダメだったのか、冷静にその時のことを分析できる自分を作ること。原因を理解し、そこを気をつけながら、次こそは!そう勇気を持って元気に挑戦する。
学び、勇気と元気、これを繰り返す私たちを、仏様は優しく見守ってくれているのかもしれない。
彼女のように車に乗ることは他の人におすすめはできない。けれど彼女との出会いは最近色々ありすぎて、疲れていた私の心に優しく染み入ってきた。
✨出会っていない良い人たちが まだまだたくさんこの世界にはいる✨
一緒のロープウエイに乗って、緑が生き生き耀く山を眺めながら空中散歩でゆらゆら下界に降りた。
「いい話しが聞けてよかったです、良い旅を」
「あなたも」
笑顔で石ガールと別れを告げ、待っていた観光バスに再び乗り込む。
次に向かうは24の瞳で有名な映画村。
そこには意外に美味しいものが待っていた。そして心が元気になる、いくつかのステキなことも。
〜続く〜