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メキシコの自然とマヤ文明の遺跡に触れる旅【DAY158-161】|働きながら世界一周

今回初めてメキシコという国に来て、2週間近く滞在をしていたけど、快適でとても人が温かい国だった。ご飯も美味しいし、思ったほど危険も感じなかった。

キューバからメキシコのカンクンに入って、東に少しずつ進み、全部で5都市回った。そして今回メキシコ最大のお祭り、死者の日に参加することもできた。

まずはカンクンとメリダというメキシコのユカタン半島に位置する都市を回った、メキシコ編前編。


1.まさかのロストバゲージ

色々大変だったキューバからやっと脱出?できてすこし一安心。ハバナの空港からたったの1時間半でカンクンに着く。

フライトはあっという間にカンクンに到着した。こっちで飛行機に乗ると、無事に着陸したときに、拍手が起きることが多い。

カンクンの空港は、たくさんの観光客で溢れていた。メキシコの入国をした後、今回予約した航空券が受託手荷物付きの航空券だったので、荷物のレーンで待つ。

次から次へと荷物を受け取って立ち去る人たちを横目に、私の荷物は全然来ない。中国人の団体客が最後まで残っていたけど、その人たちもついにいなくなって、荷物レーンにはいつの間にか私1人だった。

そして私の荷物の姿が見つからない。係員さんに慌てて荷物がないことを伝えると、その人は少し困った顔をしたあと「もしかしてあなたの荷物はこれですか?」とスマホの写真を見せてきた。そして、それは私の荷物だった。

その人はさらっと「あなたのの荷物はキューバに戻ってしまいました」と言ってきた。さらっと言われる割に信じられない言葉だった。思わず「なんで?」と言葉が出る。「あなたの荷物は荷物のレーンでスタックしてしまったのです」

海外の空港の荷物トラブルはあるあるだけど、絶対日本の空港なら起こらないトラブルだと思う。そしてキューバに戻った荷物は一生戻ってこないような気もする。どうにか冷静さを保ち、どうしたら良いか聞くと、明日の同じ便で荷物を送ってくれるらしい。所定の紙にホテルの住所を書く。「明日に届きますよね?次の日の朝には次の場所に移動しなければいけないんです」とこの人に必死に伝えても意味がないだろうなと思いつつ、念を押す。「はい、大丈夫だと思います。空港に届き次第、ホテルに届けます」とのこと。すこしだけ安心をして、空港を出る。

カンクンの空港からはバスでもホテル街まで移動できるみたいだけど、空港の出口にはたくさんのタクシーカウンターが並んでいて、タクシーの方が楽そうだったので、タクシーに乗った。金額は8,000円くらい。次の日にツアーで出会った中国人にこの話をしたら、「ぼったくられてるね、僕は値切って5,000円くらいだったよ」と言われた(苦笑)

タクシー乗り場で係のおじさんみたいな人が、乗るタクシーを案内してくれた。恰幅もノリがよいおじさんで、一気にメキシコ感が増した。
カンクンはThe リゾート街という感じで、走る道路の脇には軒並みリゾートホテルが並んでいた。しばらく走ると海が見えてくる。気候は温暖で、風を感じながら車に乗るのは気持ちよかった。

20分ほどして、今回泊まるホステルに着く。チェックインは15時からだったので、とりあえずホステルにあるバーカウンターで、ロストバゲージで今夜必要な洗面用具などを整理した。そういえば、明日セノーテに行くツアーに参加する予定だったけれど、水着がない!ということで、カンクンの街を散歩しながら、薬局などで必要なものを買いつつ、水着を探しに行く。ホテルから歩いて10分くらいの場所に、さびれたショッピングモールがあって、ほとんどお客さんがいなかったけど、その中に水着屋さんがあった。
店内には所狭しと色々な水着が置いてあって、雑多な感じだったけど、店員のおばちゃんが色々案内してくれた。それで、最終的には可愛いと思う水着を3,000円くらいでGETできた。

その後、チェックイン。部屋は8人の女子部屋。ひとり部屋じゃなかったけど、機能的に設計されている空間で、ベッドにカーテンもついていたのでプライベートも確保できるし、快適だった。

2.メキシコ料理、最高!!!

ホテルの隣に、ちょうどメキシコ料理屋さんがあったので、食べに行く。メキシコ料理は日本でも馴染みがあるけれど、本場のメキシコ料理は初めて。とりあえず日本でもよく食べていたブリトーを注文した。料理が出てくる前に、たくさんのソースとライム、刻んだ玉ねぎ、パクチーが並んだお皿が出てくる。辛いサルサソースから辛くないソースまであって、どれも試してみたくなる。
5分もしないうちに、出てきたブリトーはとてもボリューミーで、美味しそうだった。そして、日本で食べているやつより圧倒的にジューシーで美味しい
!!何が違うのだろう。私はライムとトッピングの玉ねぎ、パクチーをかけまくって、いろんなソースを試しながらブリトーを食べた。幸せ!!!

食べたブリトー

最後の方はだいぶお腹いっぱいだったけど、大満足だった。

ちなみに、メキシコ料理も地域によって微妙に料理が違うみたいで、カンクンが属するユカタン半島地方やオアハカなどでそれぞれ独自の料理もあるみたい。正確な違いはわからないけど。

このあと、メリダというカンクンから少し西の場所に移動して、そこでもまた違ったメキシコ料理を食べたけれど、それもめちゃくちゃ美味しかった。値段は安いお店だと飲み物付きで1,000円ちょいで、少し良いお店でも3,000円〜4,000円くらい。美味しいしそこまで高くないし最高だな〜

カンクン2日目も同じ店で。ひき肉チーズをとうもろこしでできた皮に載せる
メリダで食べたアボカドトースト
メリダで食べたユカタン風カーニタス
こんな大きいと思ってなかったサンドイッチ

3.犠牲の文化、マヤ文明を知る

次の日、チェチェンイッツァと呼ばれるマヤ文明を代表する遺跡とセノーテをめぐるツアーに参加する。いつもツアーは、GetYourGuideというアプリから予約している。知らなかったけど、ドイツの会社なんだって。

今回のツアーは大型バスで移動する。参加人数も50人越えの大型ツアー。私の席の隣は中国の人で、少し仲良くなった。

乗ったバス

ドイツのベルリンに住んでいて、WWFに勤めているとのこと。自然や動物が好きで、今の仕事は理想の仕事らしい。そんな風に言えることは素晴らしいことだな。もうドイツに住んで10年以上たつらしく、とてもベルリンは生活しやすいと言っていた。

世界一周旅行をしていると、本当にいろんな人と出会いがあって、国籍や生活の仕方、仕事など、日本に住んでいるより圧倒的にたくさんの人に出会える。そういういろんな人の生き方を聞くのは楽しい。

そして国ごとの寄付の文化の違いも聞けて面白かった。寄付額の1位はアメリカ、2位はドイツ、個人ごとの寄付額の1位はスイスなどの国が並ぶ中、日本や中国などアジアの国は寄付額が低い。寄付の文化がヨーロッパやアメリカに比べてやっぱりあまりないのがアジアの国だ。

あとは環境問題や動物保護に思いを持つ人が今の日本だとどれくらいいるのか、かなり少数派な気もした。結局資本主義の中で、経済的なことや個人的な成功により興味を持ちながら生きている人がまだ多い気がする。

私自身も難しいところだけど、世界旅行をして、よりそういう環境問題や動物保護の問題が身近に感じられたからこそ、自分が何をすべきなのか、考えて行動すべきだと思う。

話はだいぶズレたけど、バスは3時間くらい走って最初マヤ文明のグッズみたいなのが売っているお土産スポットに寄ったあと、チェチェンイッツァについた。

お土産屋さんにあった壁画

暦に従って作られたとされる、マヤの神を祀るピラミッドや、球戯場、マヤ文明の中で神に近い存在とされるジャガーと蛇の壁画、犠牲の様子が描かれた人間の頭部を串刺しにした壁画など、当時の文化を窺い知れる遺跡がたくさんあった。

階段の数が1面91段で、4面合わせて最上部の一段を合わせて365になる
遠くから見てもかなりの迫力
串刺しにされた人間の頭部の絵
当時のイメージ(だいぶ残酷、、)
蛇とジャガーが描かれている
球戯場。この穴の中に重い球を腰で投げて投げ込むという想像し難いゲーム
戦士の神殿

西暦1000年いかないくらいの時代で、マヤ文明の人の頭の良さがわかるとともに、マヤ文明の人にとっては自然の恵や豊穣を得るために、生贄を捧げることがずっと行われてきたことも知った。しかも大人だけではなく、子供も。このあとメキシコシティで行った博物館にも、そういった遺跡や証跡がたくさんあった。

日本でいうと平安時代とかにあたるのかな。人を殺すとかはあっても、犠牲の文化は日本にはあまりなかった気がするから、文化の違いを感じた。これを中国人に話すと、中国も犠牲の文化が昔からあると言っていた。そしてマヤ文明をより知れる「アポカリプス」という映画をおすすめしてくれたけど、これがまたリアルでなかなか残虐だった、、、でも遺跡で見たこと聞いたことが、映像として再現されているイメージ。

こうやって国ごとに文化や歴史の成り立ちの違いを学べるのも、この世界旅行の醍醐味だと思う。

4.観光地化されたセノーテ

チェチェンイッツァを見た後に、またバスで30分くらい移動して、セノーテに行く。日本でも知名度が高いセノーテ。ダイビングスポットとしても知られている。

ちなみにこの場所ではないけど、昔の時代のセノーテは、生贄の投げ込まれる場所だったと聞くと、恐ろしい場所にも思えてくる。

今回私はダイビングはしなかったけど、普通に泳いだ。水は透明度が高く、綺麗だった。

上から見たセノーテ
水面から見たセノーテ
水に入るところ
水の中に魚がいた
滝の裏から見たセノーテ
上を見上げると素敵

ただ、周辺はあまりにも観光地化され、人が多く、便利ではあったけれどなんだかなあという気持ちにはなった。もっと秘境感がある場所だと思っていた。泳ぐにはライフジャケットが必要で、ライフジャケットもロッカーも全部有料だった。

セノーテの施設入り口

セノーテの敷地内でご飯を食べるレストランやバーがあって、ランチをみんなで食べた。アメリカに住む日本人の家族(親子三代)がいて、その人たちとも少し仲良くなった。ロスに住んでいてどうやら旦那さんは外国人の方のよう。

娘さんは多分私と同じくらい?の年で、小学生くらいの娘さんがいた。その2人と一緒に泳いだりして、楽しかった。

ツアーは最後にスペイン統治時代の街並みが残る街に少しだけ寄ったあと、20時過ぎにカンクンに戻ってきた。

色とりどりの街並み
街中の大きな教会

ツアーの途中、私の荷物を届けてくれるドライバーさんからWhat's upで連絡が来た。スペイン語だし、ホテルに届けてって伝えたはずなのに伝わってなかったり、微妙にやり取りにイライラがあったけど、ホテルに戻ったら無事に荷物が届いていてホッと安心した。特にお金もかからなかった。
ドライバーさんありがとう!

5.メキシコの長距離バスはきれい!!

次の日、ホステルをチェックアウトし、次なる都市へと向かう。メリダという場所。ここも、自然あふれる国立公園や遺跡が残る場所として有名な場所。

Uberを呼んで、カンクンのバスセンターまで移動する。運転手さんはノリが良くて英語も喋れる人で、色々とおしゃべりしながらバスセンターまで向かった。

その人はメリダはカンクンよりメキシコらしくてよいところだよ、と言っていた。カンクンはもはやメキシコじゃないらしい(笑)あとこの後オアハカにも行く予定があるというと、オアハカはとってもご飯が美味しいよと教えてくれた。日本にいつか行きたいけどお金を貯めている最中と言っていたので、通常より多めにUberのチップを渡した。

さて、バス出発時刻の20分前くらいにバスセンターにつき、少しだけ焦りながら乗り口を探す。メキシコは長距離バスの会社や施設が充実していて、いっぱい会社もあるし、バスセンターもとても綺麗だった。バス移動をよくする身としてはありがたい、、バスセンターのトイレは有料で7ペソほど。でもよく掃除されてて綺麗なトイレ。

なんとかバスにも乗ることができて、ここからはメリダまで4時間ほどの移動時間。バスも座席にヘッドレストやフットレストがついていたり、前後の座席にも余裕があったりと、居心地の良いバスだった。バス内にもトイレも付いていて、綺麗。今まで世界旅行で乗ったバスの中でもトップクラスかも。そしてメリダまでの移動も30ドルくらい?で高くない。そこまで遠くない距離であればメキシコのバス移動はおすすめだ。

1個言うとしたら、ほとんど休憩がないのは、少し辛いかもなと思った。

6.小さな美しい街、メリダ

お昼過ぎに無事にメリダに着く。メリダのバスセンターからホテルまで歩いて20分ちょっとの距離だった。

バスセンターを出た瞬間、タクシーおじさんたちがたくさんいる中、私はバスに乗ってみようと思った。でも乗り方がわからない!どこから乗れば良いのかもわからない!

結局チケットを買うことはできたけどバス乗り場が分からず(2箇所あって、チケットのお姉さんの言われた場所にいたら違った、、)、次の便も30分後だったので、重い荷物を持って歩くことにした。

10キロのバックパックで歩くのには慣れているけれど、やっぱり歩くのは10分前後が限界。途中お腹も空いていて、カフェに入って休憩をした。

メリダもスペイン統治時代の面影を残す、美しい街。治安もそこまで悪くなく、公園がところどころにあり、街全体が穏やかだ。

メリダの街並み
メリダの街並み2
セントラルにある大きな公園

カフェでアボカドトーストを頬張ったあと、ホテルまであと一踏ん張り歩いた。ホテルは4つ星のちょっと良いホテル。2泊で2万円しないくらいかな?

ホテルで少し休んだあと、街を歩いた。おしゃれなレストランやメキシコの民族衣装屋さんがたくさんある。メキシコの歴史を刻んだ大きなモニュメントが少し行ったところにあって、とても迫力があるものだった。

モニュメント・ア・ラ・パトリア
メキシコの歴史が刻まれている

メリダの公園でところどころ向かい合ったベンチを見つけたんだけど、メリダならではの椅子なのかなあ、、不思議なおしゃれな感じだった。

7.ユカタン半島の自然に触れる旅

次の日、朝からメリダから車で1時間ほどのセレスティン国立公園を巡るツアーに参加した。セレスティン国立公園は、ピンクフラミンゴをはじめ、数百種類の鳥の固有種がいるらしい。
マングローブが生い茂った広大な川をボートで渡り、バードウォッチングをする。

こんな感じで船に乗る

シーズンの冬であれば何百羽のピンクフラミンゴが見れるらしいけど、私が行った時は10匹くらいの群れをいくつか見ただけだった。でも野生のフラミンゴを見るのは初めて。フラミンゴが片脚で立つ様子はとても優雅だった。

ピンクフラミンゴ

それ以外にも名前は忘れたけど、見たことない種類の大型の鳥をたくさん見た。大きいのに木の上にいて、余計目立っていた。日本にはあまりいなさそうな、アメリカ大陸の鳥って感じがした。

川が赤い
大きい鳥
白い鳥

本当はワニも川で見れたらしいけども、今回は見ることができず。

アライグマが顔をゴシゴシ

1時間半ほどボートにいた後に、ビーチに移動して、ビーチで泳いでご飯を食べてゆっくりするという感じだった。
海はまあまあ綺麗だったけど、キューバの海の方が澄んでいた気がする。でも波が穏やかで泳ぐには最適だった。

穏やかなビーチ

ツアーは、8人くらいの小規模なツアーで、フランスやスコットランド、ドイツ、そしてメキシコから来ている人たちもいた。カップルが多かったけど、私みたいに1人で来ている人もいた。半分くらいの人はスペイン語を話す人、半分くらいは英語で、ガイドさんは説明するときに、どちらの言語も話していた。

スコットランド人が本を読んでいたので、何の本か聞いたらメキシコの歴史の本だと言っていた。日本の作家でいうと、三島由紀夫をいくつか読んだことがあると言っていて、「彼はクレイジーだね」って言っていた(笑)

三島由紀夫を知っている海外の人は結構多くて、それが故に日本人は自殺が美学だと思っていると認識している海外の人もいるんだなと思った。

いろんな海外の文学から、人間の死に対する価値観を窺い知ることができるようで、カンクンのツアーで友達になった中国人から聞いた話が面白かった。多少の偏見含むけど。

日本人は美学のために死ぬ。
アメリカ人は自由のために死ぬ。
フランス人は政治のために死ぬ。
ロシア人は、私は死ぬだろうと言う。
中国人は、私は死にたくないと言う。

結局ドストエフスキーの罪と罰も途中で読むのをやめてしまったけど、もっと海外の作家も含んだいろんな本を読んで知見を広げたいと思った。

8.メリダ空港へ

そのツアーの途中で1人の女性がビーチで足の裏を切ってしまったようで、だいぶ待ったあとにやっと帰路についた。ホテルに着いたのは19時ごろだったと思う。

ちょうどメリダの街に戻ってきたころ、雨が降り出した。いつのまにか雨は地面強く打ち付け、少し歩いただけでもずぶ濡れになるレベルだった。ご飯を食べるつもりで外に出たけど、結局走ってホテルに戻って、その夜はホテルのカフェの焼き菓子を食べた。

その次の日、午前メリダで少し買い物をした。メキシコの美しい刺繍が描かれたトップスを買ったけど、思いの外良い値段で震えた。

メリダにあった教会

お昼から空港に移動する。次なる都市、オアハカに行くために、1度メキシコシティまで飛行機で行ってからバスに乗る予定。それが時間とお金の観点から1番コスパが良かったからだ。

メリダはセントラルから空港に比較的近くて、便利だった。ここから飛行機で2時間ほど。

さて、次はオアハカ、メキシコシティ、グナファトを巡るメキシコ編後編です!

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Hisako | 働きながら世界一周
「働きながら世界一周」と銘打ってはいるものの、旅の刺激からインプットを得て、書くお仕事をもっと増やせたらなと思っています。 少しでも良いな、今後も読みたいな、と思ったらサポートいただけると励みになります!!!