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飲食店開業で最も大事な事

自分のお店を持つ、一度はやってみたいと思うよね。

おしゃれなカフェとか、こだわりの料理屋とか、美容サロンだったり。
多くの人が自分のお店をやりたいって思ってる。

退職金で開業する人もいるし、バイトして貯めたお金で始める人もいる。

始めるにはハードルが低くて誰もが飲食店には行ったことがあることから
イメージしやすいビジネスだよね。

「軽く計算しても自分の知り合いが来て、この場所なら通行人からこれくらいは
来るからやっていけるよ。」

最初にこんな事を思うんじゃないかな。
そう、ここで大事なこと。
飲食店の約2割は1年以内に廃業してるって事実を知っていますか??
夢と希望を持って始めて、しかも退職金やコツコツ貯めた自己資金を大量に投入した結果、5人にひとりは1年で廃業しています。

「自分は大丈夫、さっき言ったようにお客さん来るから。」

みんなそう思って始めるのになんで1年以内に2割もの方が廃業になってしまうのか。

「やるからには完璧なお店を作ろう。」

やっぱり人に見てもらった時にやっぱり納得の形でありたいと
思う気持ち、それはよくわかるんだよね。

でもね、そのプライドが故初期投資をかけすぎちゃう。
小さく始めるというとがとても重要なのに
自分が夢を持って作るお店には思い入れもあるし、
こんなお店にしたいって言うこだわりも強いから。

あなたのこだわりや良いサービス、メニューって
世の中の人たちが求めている根拠はなんですか?
自分だけがそれを良いと思っている可能性はありませんか?
そこに投資をすることでどこの誰が喜ぶのか言えますか?

ビジネスはほんの一部を除いて世の中が「ほしい!」と思うから
人やお金が集まるのであって、そう思われないものは
いくらクオリティが高かろうがお金がかかっていようが
ビジネスとしては価値がないもの。

「こんなデザインの中で食事をしたいと思う人がこれだけいるからデザインにはこだわる」のと「このデザインがかっこいいと思うからこのデザインにこだわる」は
似ているようで真逆と言っていいほどの違いがある。

あなたがどれだけの経験をしていようが関係ない。
自分が良いと思うものを提供するプロダクトアウトという考え方は
ビジネスにおいては危険。

この市場にこのサービスを提供したら喜んでもらえるという
マーケットインの考えが基本にビジネスは作ります。
私もチームの仲間によく言っているけどこれがなかなか難しいのもわかる。
プレイヤーとして優れている人や自分に厳しくやってきた人は特に。自分の認めるクオリティじゃないと許せない!みたいな。

まぁ、それも大事なことでもあるし、私もそれが好きだったりする。
実際に私も店頭に立って先頭でやってきたから。
でもね、散々今まで失敗してきて考えが変わった部分も多いのです。

こだわりが強いが故に陥る失敗とは。

もう一度言いますが、まず初期投資をかけ過ぎている事です。
これまでの経験上、こんな人は初期投資に必要以上に投資してしまってるというのをあげてみます。
・優れたプレイヤー
常に目の前のゲストに対して最高なサービスを提供しようと頑張っているから
良いものを提供すれば売れると勘違いしてしまう。
・バーテンダーやホストや芸能人など
これまでに自分が「かっこいい」と言われてきたが故に変なお店は作れないと
プライドを持ってしまう。
・少し考えるスタッフ
いわゆるハードルが低い飲食業界のスタッフの中で少し考える人は、
それだけでとても優秀だと評価されて勘違いしてしまう。

こんなパターンを幾度となく見てきました。
飲食店で独立を目指す人ってやっぱりこだわりが強くて
ちゃんと環境を整えないとやりたくないっていう人が多い。

家賃もとにかく交渉して交渉して一円でも下げてもらう。
大家さんだって1年で退去するより10年、20年と続いた方がいいでしょう。
ちゃんと自分のビジネスモデルに合った家賃で済むように必死に頭下げてやるんですよ。

仮に家賃や敷金礼金等で毎月の出費が10万円下がったとします。
飲食店で10万円の利益を出すのにどのくらいの売り上げが必要でしょうか。

利益率が20%だと仮定すると50万円分の売上に相当です。
年間で600万円の売上を上げるのと同じ影響があるわけ。

内装インテリアも優先順位をしっかりと定めて、上位以外には徹底的にお金を使わない。

カッコつけず、まずは初期投資を切り詰めて切り詰めて始めること。
そして最速でお店を稼働させて回収を始めること。
この2つが私の得意な事として今のチームがあります。

この2月1日に銀座にて新店舗オープンですが、
契約してからオープンまで正月休みを挟んで30日間ほど。

自分で壁を塗ったり、買い出しにも行ったり、
HPや名刺のデザインまで自分でやります。

地道な積み重ねの先にスタッフを雇う事ができたり、また新しいことが出来たりします。

でもやっぱり飲食店は楽しいですよ。


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