骨髄ドナーになって驚いたこと〜合意面談編〜
こんばんは、 あいだっちです。
先日に続いてドナーになったときのことを書きたいと思います。
前の記事を読まれていない方はそちらも是非。
https://note.com/thales_class/n/nb75c74bf48e6
それでは今日は合意面談とその時受けた衝撃の話。
○合意面談とは?
骨髄ドナーとなって健康診断と精密検査を終えると、家族・コーディネーター(僕の担当になり進行を指揮を取ってくれる方)・医師・弁護士での手術に進む前の合意面談が行われます。
ここで合意をするとそれ以降は法的な拘束力が生まれるため、とても慎重に話が進められるのです。
僕の場合には、ドナーになりたくてもなれなかった母が実家から当時住んでいた栃木まで来てくれて合意面談を行ったのでした 。
○コーディネーターさんのまさかの言葉
この合意面談に至るまでの間に、コーディネーターさんとはいろんな話をしました。
・職場や家族の理解が得られなくて、なかなか先に進まない人が多いこと
・後から揉め事になり、途中であえなく進行を中断したこと。
・進めていた手術の手配が突如なくなり、事情がわからないこともあること。
いろんな話から、自分の世界が狭くて、そしてとても"恵まれた"立ち位置にいることを知りました。
だからこそ、うちの家族も職場も理解がありますので大丈夫ですよと繰り返し伝えていましたが、
母との合意面談の時、思いもよらない言葉を聴くことに。
『息子さんがここで手術をすると、人生で2回しかできない骨髄提供を1回使用することになります。
今後の人生でこの後、例えば家族に骨髄を提供したい機会が2度来ても、そのうち一回は諦めなくてはいけなくなる。
それでも、後悔する可能性があっても息子さんの提供を勧めますか?』
その場合ではとても驚きました。
断って欲しいのかと思ってしまったほど。
しかし、母の言葉に救われました。
「起きてない未来のことを言われても。
今できることをやった方がいいよね?」
まさしく、私たち家族が大切にしてきたことだと実感しました。
その言葉でコーディネーターさんも安心したようでした。
その表情、言葉の裏にはきっと色々なドナー候補者の方々とのやりとりがあったのでしょう。
戸惑ったり、苛立ってしまったり、まだまだ自分の考えは稚拙だなぁ。
○いろんな人がいる
そのあと、少ししてコーディネーターさんと話す機会がありました。
実は2回を超えても提供はできるそうなのです。
え?と思いましたが、実際には提供できないパターンもあり、いざというときのためにあのように言わざるを得なかったそうです。
提供は善意、でもその後に後悔をする人も少なからずいる。
こんな話を隠さずに伝えてくれるコーディネーターさんでよかったなぁ。
骨髄移植に限らず、
世の中いろんな人がいますよね。
でも、
なんとなく受け止めつつ
時にはかわしつつ、
自分の信念に基づいて生きていければいいなぁと
そんなことを感じた合意面談でした。
皆さんも自分の大切にしたいものを大切に
ではまた。