アサギマダラ 渡りをする蝶
今回は蝶々のお話です。
2009年の秋、子供と近くの城山(じょうやま)に登山に行きました。城山は福岡県宗像市にある標高369ⅿの低山です。
かつてこの山にはお城があり、古くは11世紀代の第6代・宗像大宮司宗像妙忠が築城したと伝わっています。その後、第79代宗像大宮司宗像氏貞が改修を行い、居城としました。氏貞の改修は大規模なもので、福岡県内では屈指の大城郭だったようです。
1586年に氏貞が没したのち、1588年(天正16年)に九州征伐の帰途に立ち寄った豊臣秀吉の命により廃城となってしまいました。
お昼ごろ山頂に着いて、あたりを散策しました。すると、見たことのないきれいな蝶が飛んでいます。青い柄の蝶なんてオアシスアゲハしか知らなかった私は、慌てて写真を撮りました。
よく見ると浅葱色の部分はスケルトンになっています。
家に帰ってあれこれ調べているとアサギマダラという渡りをする蝶ということが分かりました。
渡りをすることが判明したのは1980年頃のことで、研究が続けられているようです。アサギマダラが渡りをする理由や渡りをすることができる能力についてまでは、まだはっきりと分かっていないようで、謎の多い蝶です。
2週間で長崎から台湾へ 旅するチョウ「アサギマダラ」 バイオパーク・伊藤園長 飛行ルート調査
という記事がありました。
成虫は、春から夏にかけて南から北へ移動し、移動先で世代を重ねた後、秋になると南へ移動するそうです。城山もこの日本海ルートの真上にあります。この蝶を見つけたのは10月だったので南へ移動する途中だったのかもしれません。