森で暮らすようになった私が子どもたちに伝えたいこと。
カナヘビのことをこっちではカナチョロっていう。
暖かい日は日向をチョロチョロと駆け回ってる。
小さな目でパチパチ瞬きもする。
ここにいると毎日いろんないきものが顔を出します。
カナチョロ、青大将、シマヘビ、キツツキ、シジュウカラ、狐、アライグマ、しか、うさぎ。。。。カラスはこの山に住んでるつがいの二羽。
同じ子達だとわかってるからなんとなくカラスにも愛着がある。
生き物を触るムスメの手がとても優しい。
そしてね、基本的にカゴに入れることこほとんどない。
お世話する難しさを知ってるので、森全体が虫かごだと思ってるみたいで。
私たちも畑をしながら一年分の食べ物を得ることも難しさを知ってることや、今まで元気だったのに他の生き物に食べられて死んでしまうことも知ってるから、じぶんがかったがために弱るのが嫌だっていう。
いきていくことの厳しさも楽しさもこうして自然から学んでいるなあと、私の子供の頃と違う暮らしをして本当に思う。
この感覚、とっても大事なんじゃないかな、って思う。
山には厳しさと楽しさだけではなくちゃんと癒しもあって、動物が生きていく全てが揃ってるのかもしれないって感じてる今日この頃。
こどもたちがすだってからいろんなことにぶつかると思う。
でもね、苦しくなったら森に入ってごらんって私は伝えてます。
冬には雪をまとった木々の美しさに息を呑み、その中を生き抜く動物の姿にハッとする。
夏にはたくさんの生き物が生死を繰り返し、移りゆく木々の緑に吸い込まれる。
春には卵の中でカエルが日々進化をし続けてるのを見ることもできるよ。
あなたが私に相談できないようなことがあったとき、言葉にできないことが出てきたときに、森に行ったらいい。疲れた気持ちもどうしようもない気持ちも身体を動かし、自然を観察しているうちに緩んで薄れていくから、と。
こうして自然に生かしてもらってきたし、今もこれからもこうしてあなたを生かしてくれてるから、ってことを私はここでこどもたちに伝え続けてる気がします。
自己肯定感とか素直な心とか、大人があえて教えることはすごく難しいけれど、自然の中に身をおいてみたら、「自分は生かしてもらっていて、日々が恩恵」ということがじんわりとわかって、「生かしてもらってる」という感覚がその気持ちを育んでくれると知った。
自分を愛しく思う気持ち。
自分は自分だしさー、って思える気持ち。
虐待家庭で育った私が、自己否定から変われたのも、新しい家族の支えと、こんな気持ちのおかげだった。
生きてる限り自分の生を生き抜きたいから、素直であろうと思う。
一秒でも楽しく生きていこうと思う。
自然ってすごいな。
タイ語で川のことを「メーナーム」っていう。
メー は お母さん。
ナーム は 水。
(山岳地帯に滞在していた頃。村の子達と川で遊んだ。ここの海藻を食べたりもする。この川があるのは森があるから。一年に一度ここにお坊さんを読んでみんなで感謝のお祈りをする。)
日本語で母なる大地って言葉がある。
私たちは自然からたくさんの恩恵を受けて生かしてもらってるんだとつくづく思う。
私はイライラすると一人で勝手に炎上して終わるまだまだ小さな母だけど(笑)、どんな時でもあなたたちが好きだよって穏やかな時にたくさん伝えています。
あなたたちに楽しみや喜び、たくさんの興味をくれるこの自然は私にも自然が気づきをくれて、今でも私を育ててくれてる。
大きな大きなお母さんはきっと自然じゃないかと思うんだー。
一生成長して行こうと思うよ。色々あるけど超えていこ。
そんな風に伝えながらの日々。
自分たちを支えてくれる「大きなもの」がある。
その気持ちが未来を生きる人たちにつたちにつたわるように生きていきたいと思う。
我が家を始めここらのおじいちゃんたちの家の薪を作っています。
私たちが暖かな冬を迎えられるのは森のおかげ。
日本にいてもいつも自然に感謝をする日々があります。