見出し画像

日が落ちると手を繋いだ子どもの顔も見えない。そんな山で生きる私たちの暮らし。

画像1

満点の星空の写真をプレゼントしていただきました。

ここら一体は夜になると街灯もなく真っ暗闇になります。

徒歩50歩ほどの離れの仕事場に行くときはヘッドライトがないと歩けません。

満月が近づくと夜中のおトイレも電気がなくても大丈夫🙆‍♀️

私は目が悪いのでこんなにお星様が見えないけど、天の川が見えるそうです。

左下は我が家。

春先の気温変化から始まり、夏はわずかに暑くて(今年は例外だったけど猛暑日も1週間もあるかないかかな)八月の末には明け方にはストーブを使い始めます。

秋の音が聞こえるようになり、うっかりその演奏者を室内に招いてしまうと大変。
響く音色は頭の深層部まで響き渡りねれなくなります、笑。
気温とともに木々の葉の色が変わって寒い冬になる。氷点下二桁になると枝についたすい分が凍って綺麗な氷の花が咲いて季節の気温の繊細な変化を目で、肌で、においで、色で感じられる不思議がここにはありました。

そして日が登れば明るくなり、傾き始めれば真っ暗な夜になるので急ぎ足で1日の仕事を片付ける。
ムスメは夕方の月を見ると、「お月様が夜にならせようとしてるよ。」
そんな風に表現します☺️

夜になると明るいところにみんな集まってくるのでなんとなく家族でたわいもなく過ごして就寝時間。

電気は通してるけど、家の中の電球は2つしかないので夜の活動にはちょっと不便。
自然と9時には消灯になります。
冬場は起きてる分、薪も足さないとならないので1人起きてるのがもったいなかったりするんです、笑。

そんなわけで朝は3時か4時くらいには始まります。

子どもたちは明るくなる頃起きてきます。

自然の中で自ら湧いてくる沢山の感性を自分のペースで味わうこと。

それも生きる力を育む学びだと私はここにいて学びました。

子どもたちの中に食べること、人様や生き物と関わること、暮らすこと、そして生きていくこと全てに感謝が、まずあります。

雨や大地、お日様、微生物、すべても恵のおかげで野菜が育ち、暖が取れる。

山が蓄えろ過してくれた水をいただき、暮らしてる。

自然のエネルギーのおかげで私たちは安心して生きていけるということを知ります。

そして人は自然には抗えないということも。。その厳しさの中で自分はどう生きていくか、それを感じながら日々をいとなんでいます。

子どもの心の中にも、食育とか道徳教育とかいう視点で大人が教えたのではない、こんな学びが積み重なっていくのを目の当たりにしながら暮らしています。

感謝の気持ちは大人が教えるのではなく、自らの中に湧いてくるものなので、そんな感性を子どもの中に培うこと、そして、それを忘れずに生きていける生き方をしてほしいと願うこと。

強制することはできないので、黙って彼らが小さなうちに蓄えたその感性を信じ、見守り、ねがっていく事しかできないものだと感じています。

そして私はといえば。

こんな暮らしをするようになって数年、モヤモヤ悩むことがなくなった気がします。
今年は体調不良で不安にはなったけど、その日にあったことをモヤモヤ何日も悩むことはすっかりなくなりました。

心の持ちようというより身体の持ちようなのかもしれないなーって思います。

四季を肌で感じて思い切り暑い季節も寒い季節も体感して、身体をつかって働いて、夜は真っ暗な中で爆睡して。。

車も通らない山の中。

冷蔵庫のない室内。

静かな、静かな夜。

60年ほど前までは夜はそれぞれの家庭がこんな静寂に包まれていたんだなあと想像します。

自然の恵みを身体でしっかり感じていたら、通った心身で生きていけるのかも、しれません。。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?