2022年によく聴いた音楽・後編
前回に引き続き…
前編に引き続き2022年によく聴いた音楽をまとめたのでどうぞ。
前編はこちら。
Robert Glasper / Black Radio III
ヒューストンのジャズピアニストRobert GlasperによるBlack Radioシリーズ、9年ぶりの3作目。毎回素晴らしい出来だが、今回も安定のクオリティ。
Robert Glasperと言えば、この動画の最後のStake is Highのアレンジがカッコ良すぎてどこかでフルでやって欲しい。
おすすめはT3"Shine"。D SmokeのラップとTiffany Gouchéの歌が最高。
おすすめターゲット:Chris Dave、Terrace Martin、August Greene
DOMi & JD BECK / NOT TIGHT
フランス・ナンシー出身のピアニストDOMiとテキサス・ダラス出身のドラマーJD BECKの2人によりユニットDOMi & JD BECKのデビューLP。
なんか曲の雰囲気はふわふわしているのに、節々の細かいスキルが滅茶苦茶高くて一度聴いたら虜になったアーティスト。なんと言っても客演の豪華さ。Herbie HancockからSnoop Doggまで幅広い層から支持を受けているのが分かる。まだ20代前半なのに恐ろしい。
おすすめはT3"SMiLE"。PVのDOMiとおじいちゃん役のMac Demarcoが可愛い。
おすすめターゲット:Tennyson、Louis Cole、Kiefer
daniel hayn, Israel Strom & / Database
ロサンゼルスのマルチプレイヤーdaniel hayn、カルガリーのピアニストIsrael Strom、ベーシストNoah Dentonの3人名義で2022年にリリースしたEP。疾走感と一つ一つの音の運び方が滅茶苦茶楽しい。まさにニュースクールジャズ。
おすすめはT2"RGB"。まあこれでもかってぐらいずっと音が転がってる。ずっと楽しい。最高。
おすすめターゲット:Telemakus、Rob Araujo、Slowya.roll
Anomalie / Galerie
モントリオールのピアニスト兼プロデューサーAnomalieの4年ぶりのLP。
ピアノのスキルもさることながら、シンセやベースの音選びや運び方が秀逸。
おすすめはT5"Come Running to Me"。J Dillaの元ネタでも知られているHerbie Hancockの名曲を独自のアレンジでカバー。トークボックスがカッコ良すぎ。
おすすめターゲット:Rob Araujo、daniel hayn、Slowya.roll
Paul Grant / Sketches
カリフォルニアのギタリスト兼プロデューサーPaul Grantのビートテープ的なLP。Tom Mischのようなギター主軸型の構成だが、彼よりもギターを全面的に出さず全体的にまとまりの良い曲になるような作り方をしていてとても聴きやすい。Tom Misch好きならハマる事間違いなし。
おすすめT3"Better"。基本のコード進行が滅茶苦茶ツボ。沁みる。
おすすめターゲット:Tom Misch、Telemakus、Tane
Yaahn Hunter Jr. / Chill Tape Vol.III
アトランタのドラマー兼プロデューサーYaahn Hunter Jr.のビートテープ。
タイトルにChillって入ってるけど、めっちゃノリが良いのばかりでとても聴きやすい。ど頭のサウンドタグの「デスハニ」が癖になる。
おすすめはT1"Vintage Chill Vibes"。ビートもそうだけどAna Pshokinaのベースもヤバい。
おすすめターゲット:MNDSGN、MXXWLL、Kiefer
SAULT / 11
Cleo Sol名義で活動するロンドン出身のSSWのCleaopa Nikolic、同じくロンドン出身の敏腕プロデューサーDean "Inflo 1st" Josiah、シカゴ出身のラッパーKid Sisterの3人からなる謎のユニットSAULTの新作LP。高純度のソウルとファンクが詰め込まれた一枚。50年後のレアグルーヴに名を連ねる事間違いなし。
おすすめはT7"Fight For Love"。Infloの哀愁のあるトラックにCleo Solの歌が映える映える。
おすすめターゲット:Khruangbin、Cleo Sol、Yaya Bey
Moonchild / Starfruit
ロサンゼルスを拠点とするネオソウルバンドMoonchildの3年振りの新作LP。
毎回LPを出す毎にどんどん音や雰囲気が着実にバージョンアップしていく。なんなんだろうね、この人達は。11月にあった来日ライブ行きたかった…
おすすめはT10"Love I Need"。長い事色んな繋がりがあったからかRapsodyとの相性が良すぎなんだよね。
おすすめターゲット:Yazmin Lacey、Erykah Badu、Braxton Cook
Toro y Moi / MAHAL
サウスカロライナ出身のSSW兼プロデューサーToro Y Moiの3年振りの新作LP。前作のジャンルとは一変して、今度は70年代前後のサイケロックやインディーロックのような雰囲気がダダ漏れな一枚。チャズの引き出し、どうなってん。
おすすめはT4"The Loop"。西海岸の雰囲気と曲の雰囲気が絶妙に合うんだよなぁ。そして笑顔で指ぐるぐるしてるチャズの可愛さよ。
おすすめターゲット:Unknown Mortal Orchestra、The Avalanches、Khruangbin
DJ Mitsu The Beats / MAGNETAR
GAGLEのビートメイカーでお馴染みのDJ Mitsu The Beatsの新作LP。いつものごとくビートがカッコ良いのはもちろんだけど、今回はなんといっても客演が豪華すぎる。frank-n-dank、Skyzoo、Clear Soul Forces、Ivan Aveなど個人的にツボすぎる布陣。そりゃもう最高よ。
おすすめはT5"For Real"。Skyzooの職人気質ラップに激シブビートの相性よ。
おすすめターゲット:GAGLE、J Dilla、Eric Lau
Apollo Brown & Philmore Greene / Cost of Living
デトロイト出身のビートメイカーApollo BrownとシカゴのラッパーPhilmore Greeneの両名義によるLP。相変わらずチョップフリップのお手本のようなビート。ラップも負けず劣らずシカゴMCらしいハードコアな切れ味のある内容でとても聴き応えがある。
おすすめはT15"Where is Love"。Cortexネタはズルい。しかもRashid Hadee参加とかヤバすぎ。
おすすめターゲット:DJ Premier、9th Wonder、J Dilla
witS & Smitty! / Eat Your Food
ブルックリンのラッパーwitSとビートメイカーSmitty!によるユニットwitS & Smitty!の初のLP。witSのスキルフルな粒立ちの良い高速ラップが聴いててめちゃくちゃ気持ちが良い。そこにSmitty!のシンプルながらもツボをしっかり抑えたビートが下支えしていて上手く調和している。
おすすめはT3"Modern Day"。witSのラップスキルもそうだけどゆっるいダンスも必見。
おすすめターゲット:Quelle Chris、Homeboy Sandman、Your Old Droog
Isatta Sheriff & Koralle / Eat The Kiwi Skin
ロンドンのラッパーIsatta SheriffとボローニャのビートメイカーKoralleの
両名によるEP。Isatta Sheriffの力強いラップにKoralleの60〜70年代ジャズネタビートがめちゃくちゃ合う。両名ともに今後の活躍に期待大。
おすすめはT1"Who Am I (eh-eh)"。90年代のオールドスクールな雰囲気が最高の一曲。
おすすめターゲット:Little Simz、Royle Carner、Barney Artist
Wakai / To a Dark Boy
ルイジアナ・バトンルージュ出身のラッパーWakaiの2022年リリースのLP。Wakaiの落ち着いたラップとシリアスなバックトラックとの相性が抜群。
EmmavieやMick Jenkinsなどが参加してることもあって自分的にめっちゃ刺さった一枚。
おすすめはT5"Starter Jacket"。トラックめっちゃカッコ良いし二人のラップがまた最高にクール。
おすすめターゲット:Jay Electronica、Saba、Emmavie
ISSUGI / 366247
練馬出身のラッパー兼ビートメイカーISSUGIがNYから帰国したばかりのDJ兼ビートメイカーDJ SCRATCH NICEをメインプロデューサーに迎え2022年にリリースしたLP。DJ SCRATCH NICEの激シブビートの上にISSUGIの淡々とライムするラップが滅茶苦茶映える。Gang Starrと国産ラップが好きなら刺さる事間違いなし。
おすすめはT2"G.U.R.U."。トラックがバチクソカッコ良すぎる…
おすすめターゲット:Gang Starr、MONJU、Fla$hbacks
Otis McDonald / SUMMER
サンフランシスコで活動するビートメイカーOtis McDonaldが2022年にリリースしたLP。2022年に毎週1曲ずつリリースという企画?の夏の間にリリースしたものをまとめたこの一枚。エグいペースで作られている割に、一曲一曲しっかり作り込まれていてホントに人間かと疑うレベル。しかも普通にビートがカッコ良いのばかり。なんなんでしょうかね…
おすすめはT4"One for Dilla"。全体的に乾いた感じとベースの跳ね方が滅茶苦茶シブい。
おすすめターゲット:Tane、Elusive、Vanilla
PLYGRND Music / BEATS LIKE SUMMER Compilation Vol. 1
ベルリンのレーベルであるPLYGRND Music主催のコンピレーション第1弾。
FloFilz、Kiefer、Søren Søstrom、K, Le Maestroなどシブいメンツが連ねる中、それに負けじと他のアーティストも良い曲をぶつけてきててコンピとしてのクオリティが一段と高くなっている。これのおかげで知れたアーティストも多々居てコンピとして大成功だと思う。
おすすめはT4"Baguette"。浮遊感と抜けが気持ち良すぎる。めっちゃ踊れる。
おすすめターゲット:Ian Ewing、FloFilz、Søren Søstrom
星野源 / 喜劇
皆さんご存知、おげんさんのアニメ「SPYxFAMILY」のEDテーマにもなったシングル曲。よれたドラムにローズの音のコンボはズルい。ノリも良いしリリックもSPYxFAMILYの世界観と合ってて最高。流石おげん。
ところでアーニャとボンド、可愛いすぎじゃない?尊い…
おすすめターゲット:STUTS、Syrup、Ovall
米津玄師 / Kick Back
こちらも皆さんご存知、米津玄師のアニメ「チェンソーマン」のOPテーマにもなったシングル曲。まず開幕の「努力、未来、Beautiful Star」でヤラれる。疾走感とエッジと歪みの効いたギターがチェンソーマンのカオスな感じとリンクしていて良い。PVもほど良く狂ってて面白い。筋肉の悪魔かな?
ところでポチタとパワーちゃん、可愛いすぎじゃない?尊い…
おすすめターゲット:King Knu、UNISON SQUARE GARDEN、BUMP OF CHICKEN
って感じでしょうか。今回もまとめるのめっちゃしんどかった…
2023年版はもうちょっと簡略化して載せれるよう頑張ります。
2023年も一杯、音楽浴びるぞ。やるぞ!!
ではでは。
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