2019.12.10 "note designer meetup #1"に参加してきた
この日、私は定時ダッシュをして表参道のおしゃれなイルミネーションを横目に、noteさん主催のイベントに参加してきた。
その名も「note designer meetup "これからのデザイナーの情報発信"」
当日は鬼ツイしたのでそちらは下記から。
イベント詳細や登壇者の方々についてはこちらのイベント紹介記事で。豪華なんていう一言で片付けられないほど、普段からTwitterやnoteでお見かけする人ばかり。
■はじめに:ヤマシタさんの深イイ言葉
企業視点のLTが多かった中、ヤマシタさんはフリーランスのデザイナーの情報発信について。LTの内容も今すぐ実践できる内容ばかり。そんなヤマシタさんが登壇後につぶやかれていたこの言葉。
イベントレポートは価値の種類があって...
1.速報
2.網羅
3.独自見解
なるほど!という納得感の強いこの3点。確かに、noteなどSNSで引き合いの多い記事といえばこの3つだなと思った。
そして、イベントから4日が経った。
1.の速報は4日も経っているので無理、2.の網羅ですらすでにたくさんの方が記事を書かれている(どれもめちゃくちゃ良い内容だった)
ということは、3. 独自見解?…ははっ、5月以来ほとんど更新していないわたしがか?
ということで、考えた結果、時系列ではなくnoteのコンセプトである、
つくる、つながる、とどける。
の順に印象的だったことをまとめてみようと思う。そして、自分だったら何ができるだろう、ということを考えてみたい。
ヤマシタさんは、他にも良いことをおっしゃっていた。
一番たいせつなこと…つくりつづけること
更新が止まってもまたはじめる
先のばしせずにすぐはじめる
というわけで、悩むのはやめて、とにかく書いてみよう。
■つくる:社外への発信・社内での発信
CXO対談でnoteの深津さんがおっしゃっていた「ブログは作品じゃなくて、スケッチブックやチラシの裏みたいなイメージなんですよ」という言葉。デザイナーさんやデザインチームにありがちなのが、「作品として」記事の完成度をあげようとするあまり、発信自体ができなくなったり、スピード感が遅くなってしまったりすることがあるという。
深津さんはそれを「いまさらできない問題」と呼んでいた、笑。
メルカリの井上さんも最初は気合いを入れすぎるあまり、ルールを作り込んだがために、ヘッダー画像を作るだけでも細かい基準があったそう。それをやめて、ルールを一度取っ払い、さらにヘッダー画像などはフォーマット化することによって、時間を短縮、noteでの情報発信が軌道に乗ったとのこと。たしかに、ヘッダー画像で悩んで1時間経ってるとかあるある…。
メルカリの井上さんもLINEの中谷さんも、デザイナーチームとしての情報発信のきっかけは採用のためだったという。確かに、就活中の人や転職活動中の人なら、きっと一度は社名を検索にかけるだろう。
そのときに目にするものが味気ないコーポレートサイトではなく、実際に将来いっしょに働くかもしれない人たちが書いている毎日の出来事であったほうが、魅力的だろうし、何より働くにあたっての齟齬も減る。
井上さんが「誤解なく伝わることが大事」と言っていたのも納得。メルカリのデザインチームにあった、良くも悪くも「キラキラした」空気を払拭したかったそうだ。
で、弊社はというと、恥ずかしいのでリンクもしないが、最後の更新が今年の9月…ちなみにコーポレートサイトのリニューアルをしたタイミングなので、リニューアル以来、一度も書いてない。こんなことではいけない。採用はおろか、クライアントだって不安になる。わたしも不安だ。
そして見出しの「社外への発信」に戻るのだが、ディレクターである自分にできることはまず、スケジュールを引いてお題を作ることではなかろうか、と思った。そしてひたすらリマインドを繰り返す。
これはLINEの中谷さんが言っていた方法。
とにかくリマインド、とにかく社内での認知度アップ。率先して発信を促していく。
一方で、社外に発信していたことが、社内へも良い影響を与えたという好循環の話も。めちゃくちゃ良いこと。
デザイナーは言語化する機会が少ないように見えて、実は結構あるんじゃないかと思う。というのも、わたしはディレクターなので「こういうデザインにしてください」という依頼をしたり「なんでこういうデザインにしましたか?」と聞いたりする。
そのときに、どういう言葉を使ってデザインを言語化するか、が意外とバラバラだったりする。「かっこいい、かわいい、きれい」という感覚的なこともあれば「このサイトを参考にした」という具体例があったり、「いや、なんとなく…」で終わってしまうこともある。できれば、そこを詰めていきたいのがディレクター。自分が思っている方向性と、デザイナーの提出してきたもののすり合わせって、いちばん大事な作業(いわゆるレビュー)
かたやディレクターは「こういうデザインにしてください」と依頼をしたときにできるだけ、わかりやすく指示する必要があると思う。
じゃあ、そのために何をしたらいいのか、って考えたときに、思ったのは「ディレクターとデザイナーで共通言語を持つこと」なのではないかと。そのためには、インプットとアウトプットの繰り返しなんだと思う。と、考えるとnoteなどで日々の活動を記事化していくってとても合理的。他の人が何を考えているかというインプットができるし、自分はどう思ったかというアウトプットができる。
そんなやりとりができる土壌を作っていきたいと思った。将来的に新しいデザイナーが入る、とかいうときにも役に立つんじゃなかろうか。
■つながる:とにかくどんどんリアクション
またヤマシタさんの言葉の引用になるのだけれど、自分のアウトプットにリアクションが付いたときの嬉しさって、はんぱない。このツイートも7いいねされて、わたしはとても喜んだ。普段7いいねもつくことなんてない。1いいねでもうれしい。
と、言いつつ、一方で「いいね非表示」なんてトレンドもあったり。
でも、よくよく考えたときに、なんで「いいね」や「RT」の数でSNS疲れを発症するのかといえば、良くも悪くもリアクションに期待しすぎているからなんじゃないか。もっというと、リアクション欲しさに投稿をし始めると、リアクションがなかったときに期待値を下回り、精神的疲労につながっていくのだろう。
わたしが初めてブログというものを投稿したのが、中学2年生のとき。2000年代の初め。コメントと今はなき(?)トラックバックという機能、そして乱立するブログランキングに踊らされていた時期もあった。心ない荒らしにあったこともあった。黒歴史なのであまり思い出したくはないが、その経験があって、今はリアクションほしさに投稿する、ということは減ったと思う(完全にないとは言えない、そして大体そういう投稿は恥ずかしくなってあとで消す)
まさしく、そのことを深津さんが指摘していた。
インターネットに奉仕する感覚で情報を出すのがよい。書いたのに見てくれない、という記事ほど、自分が書きたいことを書いた!にとどまっていることが多い。インターネットを良くすることを一番優先度を高くするといい
リアクションを求めることは精神的疲労につながる。でも、積極的にリアクションしていくことはどうだろうか?というか、そもそも、リアクションもアウトプットのひとつなのでは、と思い始めた。
ベイジの枌谷さんがおっしゃっていた「新聞社や雑誌社に情報が集まるのは、自らが情報発信している媒体だから」という言葉どおり、インプットとアウトプットは表裏一体。アウトプットすればインプットが増えるし、インプットが増えるとアウトプットできることも増える。
最近、RTばかりしていたことを反省して、少しでも自分の感想や印象を添えて引用RTするようにしている(それでも、まだまだ公式RTしていることのほうが多いんだけれども)
インプットしたときに同時にアウトプットをすると、必ず、自分で一度解釈をして、考える行為が挟まる。それが自分と相手とで繰り返されることが「つながる」ことであって、アウトプット自体のクオリティも上がるんじゃなかろうか。
グラレコのプロ、清水さんのLTで印象的だったのは、ただ書き起こすだけじゃなくて、それを元にさらに議論を活性化させたりして「イラストを介してコミュニケーションを作っていく」ことができる、という話。これも同じで、議論の可視化というアウトプットによって、登壇者のインプットが増え、さらにアウトプットが深まる例だと思う。
よく社内で、同期のデザイナーと記事URLを送り合っては「これどう思う?」「これ今度やろうよ」みたいなやり取りをしているのだけれど、それをもっと大きな規模でやっていけるといいんだろうなぁ。
■とどける:つづけることが一番大事
もうね、笑っちゃうんですけど、皆さん同じことを言うんですよ。
枌谷さんも、ヤマシタさんも、中谷さんも、坪田さんも、「つづけること」「習慣化すること」の重要性を繰り返していた。ほんとそれ、ほんとそれな…、と思いながら、「つづける」の4文字が心にグサグサ刺さった。
つづけないことには効果も出ない、つまりは、とどかない。とどける=つづける、なんだと思った。雑感でもいい、一言でもいい、まずはつづけること。もうとにかくすごいなと思ったのは深津さんのアドバイス。
とりあえず書けたところで、「前編!」と言って投稿してしまう。後編はガラスの仮面の次巻が出るまでに投稿すればオッケー。
ガラスの仮面のところは正確じゃなかったかもしれないが(完結するまでに、だったかもしれない笑)、深津さんのノートには300本ぐらいの下書きがあるそうで、書き終わるまで寝かしておいたら埒が明かないので、とにかく投稿してしまうのだという。その発想はなかった。
それでも深津さんの記事はひとつひとつクオリティが高いのは皆さんご存知の通りだと思うのだが、三日坊主な上に変なところに完璧主義を発揮してしまう私みたいな真面目系クズを勇気づける良いアドバイスだと思った。
■おわりに
全体的に後半になるにつれて文量が減ってるのは気のせいではない。シンプルに疲れてきている。でもいいです、一旦、初稿として投稿します(アドバイスをすぐに実践するタイプ)
note公式イベントへの参加は実はこれが二度目。前回のD2Cのイベントのレポは書こう書こうと思っているうちに…だったので、本当にこれではだめだと思って、今回書いた。細かいことは後。遅くなれば遅くなるほど、クオリティの高いものが要求されるのがイベントレポというもの。
ともあれ、登壇者の皆様、貴重なお時間をどうもありがとうございました。第二回があれば、またぜひ参加したいです。