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音楽家がベルリオーズから学ぶこと5選!
はじめに
音楽史というのは「史実を正確に学ぶ」ことが目的ではありません。史実とされていることを受けて自分の音楽人生にどのように反映させるかが大切です。私達藝大生は複数の歴史書を暗記していますが、有名歴史書同士でそう反する内容もあるものです。ここを議論する人達は歴史好きであり、私達音楽家が議論する相手ではありません。
音楽家の皆さん、歴史をご自身の音楽人生に取り入れてください。
以下は拙著からの抜粋です。この記事が気に入って頂けましたら是非本書を手に取ってお読み頂けますと嬉しいです。最下段にリンクをご用意します
ベルリオーズから学ぶことの一つ目は「方向転換」です
医者の息子として生まれ医大に入りますが、音楽の道に方向転換しています。親が敷いたレールではなく、自分が望む道に方向転換してもいいのです。当然他の作曲家よりも遅いスタートですが、だからこそ頑張れたのです。兼業音楽家を大いに元気づける音楽人生ではないでしょうか。現在のお仕事よりも好きな音楽で生計を立てようとしている方は参考にしてください。
ベルリオーズから学ぶことの二つ目は「大失敗と復活」です。
40歳を過ぎて演奏興行に失敗し、破産寸前になっています。しかし、、2年後にはロシアのサンクト・ペテルブルグで大成功して人生初の大金を得ています。有名になってからも大失敗と大成功を許容できる精神力は見習うべきではないでしょうか。
ベルリオーズから学ぶことの三つ目は「失恋の力」です。
ベルリオーズの女性遍歴エピソードは他の作家さんにお任せするとして、失恋経験から生み出された代表作《幻想交響曲》のサイケデリックな雰囲気はどんなホラー映画よりも恐ろしく感じます。楽器の使い方も幻想的で幻覚を見ているような響きです。麻薬を使用しながら作曲したと伝えられますが、そこは無視していいかもしれません。私達も過去に起こった悲しい出来事を回想する時、そして、これから起こり得る苦しい出来事の際には、ベルリオーズのネガティブな体験を音楽作品に集約する力を思い出したいものです。
ベルリオーズから学ぶことの四つ目は「固定楽想」です。
《幻想交響曲》は「音楽の受容を強要する」、つまり作曲家が「この曲はこういう標題でこのような内容ですから、このように聞いてください」と聴衆に聴き方を押しつけるのです。実際に言葉で解説してから曲が始まります。《幻想交響曲》が「標題音楽」の代表曲とされるのはそのためです。その中で大きな役割を担うのが「固定楽想」です。これは「特定のメロディが特定の物事を表す」ということです。たとえば、「このメロディは彼女を表す」というイメージです。これがその後多くの作曲家に使われるアイデアとなります。読者の方も是非「自分のフレーズ」や「大切な人のメロディ」といった使い方から始めてみてはいかがでしょうか。
ベルリオーズから学ぶことの五つ目は「体系化」です。
ベルリオーズはオーケストレーションの方法を体系化した教則本『管弦楽法』を残しています。私達が当たり前のように話す日本語を教育として体系化しづらいのと同じように、多くの有名作曲家は幼少期からの音楽の英才教育を受けているため体系化するのは難しいのです。大人になってから本格的に音楽教育を受け始めたベルリオーズだからこそ、つまり英才教育を受けていなかったからこそ、「どのように学べば良いのか」がわかり、体系化できたのでしょう。この教則本は現在でも多くの音楽家に使用されています。私達も大人になってから学んだ内容を体系化したり、体系化されたメソッドを有効利用しようではありませんか。
まとめ
この記事が皆さんの音楽人生を変えるきっかけになれば嬉しいです。
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