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音楽家がキュビズムから学ぶこと

50年に一度

待ちに待ったキュビズム展が開催されています。

パリの美術館が改装工事だから日本に来てるのです。これを逃したらまた次は50年後か、パリに行くかどちかです。東京に来る価値は十分あります。

ピカソじゃない

キュビズムと言えばピカソと思うでしょう。そう、あっち向いたりこっち向いたりする絵です。

これは1907年にピカソがアフリカの木像みたいなのから着想を得て書いたものを、ブラックが「いいね!」と翌年マネしたら、評論家が「キューブみたい」と言いました。そして、二人が仲良しになって「一緒に描こう!」としたら、ドイツ人画商が「ワシがお金をだしてやろう」とパトロンになって第一次世界大戦の1914年まで7年くらいかけて、遊んだおふざけプロジェクトです。

その後は二人とも普通に絵を描いたり、バレリュスの衣装担当したりしてます。ディアギレフがプロデュース、ジャン・コクトー台本、サティが曲、ピカソが衣装・・・オールスターです。

ピカソやブラックの作品だけじゃなくて、彼らを追いかけた人々、彼らから着想を得た画家がスゴいのです。

シャガール

シャガールは生涯何派にも属さないという考えでしたが、一要素としてキュビズムも観られます。

個人的にシャガールの解釈を、自分の音楽に対する考え方の参考にしています。いつ見ても、どの絵を見ても、吸収と反映を繰り返す生き様を考えさせられるのがシャガールです。私がキュビズムと聞くとシャガールまで連想するのはこのためです。

しかし、シャガールにとってはキュビズムなんて中華料理のコースで言えば、上海蟹の後の生姜湯程度の扱いです。

ゴンチャローワ

ロシアのゴンチャローワにまで伝染?した時にはロシア色が濃くなってます。同時代のロシア音楽と同じ黒さです。

ピュリズム

もうキュビズム終焉になり、ピュリズムに移行した時期にもコルビュジエから「音楽のリズム」が聞こえると思います。

レジェ

レジェのタグボートで「終わったな」という雰囲気です。動きがあります。

全て音楽

すべて音楽が聞こえます。ギターのモチーフが多いのは偶然でしょうか。静的なのに音が聞こえます。

まとめ

芸術、美術、音楽が分からなくても、冥土の土産として観ておくべきだと思います。

お読み頂きありがとうございました。

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津本幸司
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