見出し画像

日本の西洋音楽の源流

日本に西洋音楽

日本に西洋音楽が入ったのはいつでしょうか? 諸説あるのは当然ですが、普通に滝廉太郎の「荒城の月」くらいと考えておきましょう。

日本特有の七五調の歌詞にヨナ抜き音階(ペンタトニック・スケール)ではなく全音階を使った・・・どころか和声短音階(ハーモニック・マイナー)・・・どころかジプシー音階(ハンガリアン・マイナー)を使っているんです。

ハーモニック・マイナーの4度を半音上げるスケールです。

最初にしてはあまりに西洋の端っこをピンポイントで付いているので、後にアレンジした山田耕筰がその♯4を♮4に戻したほどです。(個人的にはこの「戻す」という言葉は不適切だとは思います。「勝手に変えやがった」というのが適切だとは思います)

源流

じゃあ、源流はどこでしょうか? 当然師匠達です。その後の音楽も大いなる影響を師匠から受けています。ラファエル・フォン・ケーベルが有名です。

ラファエル・フォン・ケーベルはモスクワ音楽院でチャイコフスキーやルビンシテインに師事した音楽家ですが、その後哲学に移行しています。そして、ショーペンハウアーで学位を取っています。

ここなんです。

ドイツ音楽至上主義・・・だけじゃないのです。

ショーペンハウアーから

ショーペンハウアーからワーグナー、ニーチェが生まれたと言ってもいいでしょう。そのような濃〜い源流というか原液をケーベル先生は滝廉太郎に注入していたのです。

♯4

個人的には「はなのえん」の「え」の音は♯4であるべきだと思っています。ショーペンハウアー読んでない人は半音下げた方が聞きやすいと思います。それを知ってか、知らずか、山田耕筰がアレンジしたのだと思います。山田耕筰批判ではありません。

この一音に音楽哲学の全てが現れていると思っています。

今にも繋がる

ショーペンハウアーの後ニーチェで実存主義がサルトルまで続きそこから構造、ポスト構造・・・そして、今は「心」です。「知覚」です。だれも解明できていない「心」と「知覚」は端っこの小さな一部を研究するだけで一生かかります。私も博士課程時代は倍音の構造がどのように「知覚」されて、どのような「心」になるかの論文をたくさん書きました。でも結論は出ませんでした。

ワグネリアン源流?

ワーグナー的な源流があると考えるのはある意味あっているかもしれません。しかし、根底にはショーペンハウアーがいるのです。

この流れは9月に10分ほどで音楽家を目指す方に注入します。

乞うご期待。公式LINEにて詳しくご案内します。

津本幸司

最後までお読み頂きありがとうございました
ノートのフォローとスキを宜しくお願い致します

いいなと思ったら応援しよう!

津本幸司
サポート頂いた分はありがたく執筆活動に使わせて頂きます。