音楽家の『地下室の手記』の読み方
ドストエフスキー
「もう、津本のドストエフスキー話は聞き飽きたよ!」と思う方も多いでしょう。
どうぞ離脱してください。でも、その前に最下段の結論だけ読んで行ってください。
興味を持って頂いてありがとうございました。
さあ!行きましょう!
『地下室の手記』とは
ドストエフスキーの5大作品『罪と罰』〜『カラマーゾフの兄弟』の作風のスタートがこの『地下室の手記』なんです。
あらすじは簡単です。私が毎朝このnote記事を書いているようなもんです。
自意識過剰な一人が、地下室に閉じこもって、知り合いに会っては嫌がらせされ、売春婦と議論して、同情されて、捨てられる・・・だけです。
あらすじなんてどうでもいい
毎回ドストエフスキーを読むときに言ってますが、あらすじなんてどうでもいいんです。一つ一つのエピソードの裏に秘密が隠されているのです。
キリスト教批判
まぁ、この『地下室の手記』から最後の『カラマーゾフの兄弟』までこのキリスト教批判が毎回メインイベントです。しかも、「大事なことは書かない」というのがドストエフスキーです。そう、私達が考えなくてはいけないんです。
ニーチェ
ニーチェもメモを取りながら読んだそうですが、「神は死んだ」に直接繋がるストーリーです。
読み方
まず、登場人物の全員を主観的に同意しながら読んでください。私は高校生の頃を英語で最初に読みましたが、「そう、この主人公は俺そのものだ」「俺もそういう所ある」みたいにブツブツ英語で言いながら読みました。逆に主人公を相手にしない集団も「俺も多分この立場ならこんなやつ相手にしない」と言いながら読みました。売春婦にも自分が女だったらそうするだろうな・・・と思いながら読みます。
次に
文化的な違い、思想的な違い、正誤ではなく相違を自分の教養のある範囲で考え尽くします。『カラマーゾフの兄弟』の「大審問官」へと続く「vsキリスト教」が当然、要です。
ワーグナー
私達はドストエフスキーよりも、ニーチェよりもワーグナーの方が親しみやすいでしょう。
しょんぼりと立ち去る《ローエングリン》はご存知だと思います。まさにそれの売春婦版が『地下室の手記』です。
三つ巴
ワーグナー、ニーチェ、ドストエフスキーの三つ巴を私達は血肉にしてはじめて芸術の世界に身を投じることができるのです。
表面的な楽器の演奏だけでは芸術家は名乗れません。
是非読んでください。
おしまい♫
是非こちらも宜しくお願い致します。
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