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音楽家が50歳を超したら読む小説ベスト1

はじめまして

はじめまして、私は津本幸司という昔音楽で荒稼ぎしてFIREした者です。今は営利活動は辞めましたが、腐っても音楽家・・・ではあります。今年50歳になって最初に読んだ小説を紹介します。

どちらかと言うと読むのは10回目くらいですし、50歳になったらいちから読み直そうと思っていた本です。

『悪霊』

悪霊に始まり、悪霊に終わるんです。人生これに尽きると思っています。

まず順番を説明します。ドストエフスキーの作風が皆さんが知っているようになったのは43歳『地下室の手記』からです。これがまぁ、イントロダクションというかオープニングです。

その後に45歳『罪と罰』、47歳『白痴』と発表し、50歳で書いたのが『悪霊』です。その後54歳『未成年』、58歳『カラマーゾフの兄弟』で59歳で亡くなります。

つまり作家として絶好調の頃に書いたのが『悪霊』です。

恐ろしい

ホラーの恐ろしさじゃないんです。「な、なんでこんなこと思いつくの?」という恐ろしさです。

そして「50歳だから書ける」内容がてんこ盛りなんです。だから50歳になったら読もうと思ったのです。50歳にもなるとお金の心配もなく、人間関係の心配もない人ばかりでしょう。そんな人がロマンスに対してどう考えるかをぶっさして来ます。

翻訳された亀山郁夫先生もご自身が『悪霊』の小説が一番衝撃を受けたと言っておられます。この動画は音声が聞き取りづらいのですが、興味あるかたは先生のお話を聞いてください。

ファウスト

いきなりドストエフスキー読む音楽家って多いんですけど、無理なんです。ゲーテの『ファウスト』はもちろん、「オイデプス」を含むギリシア神話の前提知識が必要です。

『里見八犬伝』と『西遊記』を読まずに『ドラゴンボール』読んでもなんのことだか分かりませんよね? そんな感じです。

でも積ん読でもいいので買ってください。

2024年のブラックフライデーに『悪霊』を買った・・・

この事実は人生の財産になるはずです。

お勧めは亀山版読んでから、江川卓版読むのが分かりやすいと思います。


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津本幸司
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