【二日目】横浜〜藤沢
7月くらいから仕事の調整を始めて、
二ツ目一周年に併せて10月下旬から11月上旬くらいまでのお仕事をお断りさせていただき、落語協会にも寄席の休席届けを出した。
いやはや、まさか自分の師匠の芝居を休むことになるとは思わなかった。
「師匠がトリの10月下席、休席届けを出しておりまして……」
と白酒に伝えた。
理由を聞かれたので、
「徒歩でお伊勢参りをしようと思いまして……」
すると、
「二ツ目になって迷う時期か」
とニヤニヤしながら言われた。
迷うにしちゃ早過ぎるが、これは迷っているのか?
まあ、迷っているのかな。
二日目。
スパのくつろぎスペースで目を覚まし、ビルの14階から朝日を拝み、大きな風呂に入った。
なんだか満喫しているような気がするが、足はとんでもない事になってる。
カッチカチ。
足の後ろ半分全部筋肉痛。
ゆっくり歩くお爺ちゃんに抜かれる始末。
一応抜き返しておいた。
保土ヶ谷。
なんだか異国のような光景でテンションが上がった。
建物と山が渾然一体というか。
勘弁してくれ、と思った階段。
しかし、階段は歩く時と使う筋肉が違うので案外楽だった。
登ってみると、
どこ見ても良い景色。
これこれ旅の醍醐味。
登ったり降りたり大変だけど、
これはこれでアスレチックのような楽しさがあり、
日もあたりにくく、良い感じの冷たい風が吹いていて気持ちいい。
心なしか空気もうまい。
今日は楽しいかもしれない。
マップの示すルートが植物園を突っ切るルートだったので見学。
いや、道に迷って園内グルグルして、結果見学した感じ。
さて、ここまでは楽しかったのだけれども、
地獄の東海道。
何も見るものがなくて、昨日と同じ一本道。
陽がずっと照りつけるし風も生ぬるい。
心なしか空気が汚い気がする。
この辺から昨日の足の痛みがぶり返してきて、
脳が「痛い」「疲れた」しか考えられなくなる。
これを何時間も。
ただ我慢して歩く。
この旅で噺を何席か覚える為、ずっと稽古しながら歩いているが、それがままならない。
ここまで川の写真を何枚も撮ってきたのだけれど、どこも整備されていない川ばかり。
草が生い茂って川面が見えないのは残念。
戸塚駅近くを歩いていたら急に現れた、アパートみたいな食事処。
なんかカッコよくて撮った。
戸塚から藤沢までは本当に何にもない。
道路。
ここはあくまで通り道で、色んな会社の営業所や、長距離ドライバー向けの馬鹿でかい店舗が多く並んでいた。
あんなにデカい花太郎見たことない。
痛みに耐えながら藤沢のホテルに到着。
22キロ歩いた。
昨日と合わせて約50キロ。
ちょうど十分の一といったところか。
足が痛くてしょうがないので、事故物件のお札かってくらい足に湿布貼った。
支出
ガストのモーニング 600円
ステーキ宮 990円
アクエリアス950ml 179円
宿代 7091円(翌朝の朝食ビュッフェ代込)
キレートレモン900ml 228円(クエン酸を摂れば疲れが取れるんじゃないか)
ぶどうサイダー2本 138円(昨日スパで飲んだ190円の物と同じ物が三分の一の値段でドンキに売ってたから悔しくて2本買った)
計9226円
反省
脳が働かなくて稽古がほとんどできず
(25分くらいの話を、昨日が100とすると今日は30)一人で黙々と歩いているから何も起きない
(土産噺の会が不安)