【31日目】認めたくない事実
食べる量が減ってしまった。
認めたくないがこれは事実。
『色々なものを食すことができて色々な味を楽しむことができる人間として生まれた以上は、食べることが幸せで少食は不幸』という持論の私が、だ。
無理矢理お腹いっぱい食べると翌日何にもやる気が起きなってしまう。
やはり年齢には勝てないのか。
34歳になってはっきり減った。
朝起きた時点でソーセージのパン一個食った満腹感がある。
なんでも『大盛り』にしてたのに大盛りが食べられない。
しかし体重は落ちない。
むしろ増えとる。
病気かな? と思ったけど、そんなこともなさそうだ。
ウチの師匠は少食だし。
白酒はよく「食えなくなりましたねー」なんて言っている。
じゃあおかしいだろ。
と言いたくなる。
師匠は自転車移動を心がけている。
痩せてもいいはずなのに体型が変わらないということは、自転車移動をやめるとさらに太るのかもしれない。
白酒七不思議の一つだ。
さらに歳をとると、量が減るばかりでなく味の濃い物も食えなくなっていくのだろう。
油っこいものは既にダメになってきた。
前座一年目の時分、『雨の日は唐揚げ+1個』というサービスに釣られて、梅雨の時期は毎日すた丼で唐揚げ丼を食べて腸炎になり寄席を休んでしまった私が、だ。
んー……食えなくなってきたのが悔しい。
食う為に適度な運動でも始めようかな──なんてことを、
前座の小きちと2人でスタミナ太郎へ行った時に、
小きちが餃子100個くらいを山盛りのチャーハンに乗せて掻き込み、
大量の合成肉を焼いてはジュースでガブガブと流し込み、
最後にプリンを両手で7〜8個持ってきたのを見て思った。
こんな食うやつテレビでしか見たことない。
小きちは私の5倍は食えるから、私の持論で言えば私の5倍幸せということになるのだろうか?
しかも太らないらしいぞ。
羨ましっ。
帰り際「久しぶりのお腹いっぱいになりました」だって。
31/40 新宿末廣亭 初日
【たらちね】
40日間毎日ネタを変えることに挑戦しているが、これまでの30日間で得意ネタを全てやり切ったよ。
ここからの10日間は苦手な噺ばかりをやることになる。わぁ……。
だけど新宿の昼のあの時間帯は「稽古だと思って」と言われるくらい大変。
ちょうど良いっちゃちょうどいい。
初日は【たらちね】。