俺はブルアカアニメを見直した(6話~8話)
よくきたな。おれはてふのフェイリンだ。前回おれはアニメ版ブルーアーカイブに関してかなり辛辣に評価した(リンク)。あのときおれは自分が渇望したアニメほど砂塵のごとく指から漏れ出るとう現実に絶望し、虚無が心を支配していた。もはや5話まで失速したら後はないだろう・・・・・そう諦めていた矢先、このアニメは一気に息を吹き返してきた。
ゆっておくがおれは掌を返して先の記事を非公開にするつもりはないし、むしろ5話までのステイトメントを変えるつもりもない。だがそれでも6話からは素晴らしかったとゆっておこう。
カメラアングルが改善された
これまでのブルアカアニメの欠点の一つが構図ののっぺり感だ。キャラが3人くらい横一列で立っているというアングルが多く、絵に動きが少なかった。たしかに複数人いる魅力的なキャラを分け隔てなく魅力的に映し出すのは難しいが、あまりにも均等にしすぎて映像が薄味になってしまっていた。しかし6話からは一気にカメラアングルのメリハリが増え、ソシャゲの立ち絵シーンをそのままトレスしたようなシーンは減っていった。
だがそれ以上に特筆すべきは、ブルアカを象徴する「青空」を効果的に映し出す場面が増えたことだ。これまでは地上ばかりがカメラに写ってキヴォトスの奥行きとゆうものが見えづらかったが、ターコイズブルーのような青空を場面場面に差し込むことでゲームをやってないやつにも否応なしに「透き通るような世界観」を知らしめることができるとゆう寸法だ。
オリジナル回でおれは震える
前回の記事で書いたように、おれは時々挟まるオリジナルシーンがだいたいテンポが悪くてあまりいい印象を持っていなかった。アルちゃんのメール文とかそういうのは興味深かったがそれ以外は尺稼ぎみたいなものも多かった。その上「先生」もせっかくアニメで顔が出たのに毒にも薬にもならない刺し身のタンポポくらいの存在感しかなかった。
だったらいっそOPの掃除シーンを本編序盤で絡め、先生と生徒たちの友情を深めたりホシノが先生と屋上で語らって現状をやりとりするみたいなシーンを入れた方が良かったとおれは思っていた。あとはお出かけするシーンを入れて各キャラのリアクションを魅せたりとかだ。
そんなことを考えていたらアニメスタッフは本当にその両方を入れてくれた。しかも序盤に性急に入れるのではなくある程度キャラの距離感が落ち着いた中盤に入れることでその説得力を強めてくれた。おれはヨースターを疑っていた自分を恥じた。彼らは然るべきタイミングを分かっていたのだ。
特に第8話は水族館に行くという回だがこれは完全にオリジナル展開であり、原作をやっていたおれも新鮮な気持ちで見れた。水族館の風景描写を疎かにせず個々のキャラの魅力をアニメ特有のギャグ顔を交えてコミカルに描いている。なによりホシノがクジラの知識をやたら饒舌に語るシーンは原作をしっているやつほどビックリしたことだろう。「クジラとは・・・ホシノとは・・・・」あのシーンを見てからおれはそのことで頭がいっぱいになった。
ホシノとクジラは原作中期からさり気なく関連付けられていたが、まさかアニメであのように回収されるとは完全にサプライズだった。本アニメは原作で展開中の新エピソードを意識させる演出が散りばめられていたが、今回の第8話は商業的マーケティングとエモーションの展開、そしてファンへのサプライズの三要素がガッチリと噛み合ったアニオリ回の鑑といえるエピソードであった。
どうクジラがホシノと関わってくるのかはここでは言及しない。それはおまえ自身が確かめるべきことだ。
おれは最後まで見ることを決意した
今アニメの元となった第一部「対策委員会編」はやや短く、全12話に纏めるには尺が足らなかった。それゆえ序盤は尺の引き伸ばしなどが多かったが、それを乗り越えてようやくスタッフたちが書きたかった部分が回ってきたという情熱が画面をとおしてジリジリとおれの胸に伝わってくるのだ。
戦闘シーンはもう少し改善の余地があると思うがおれは殺陣のプロフェッショナルじゃないので下手に言及する気はない。ブルアカはなにも戦闘だけが見所じゃないし、各キャラが己の運命に立ち向かい、何より「先生」が大人としてその責任を果たすとゆう部分が大事だと思っている。
まだ最終回は迎えていないが信用して見るに足る作品だとおれは確信した。もしおまえがまだ見てないなら、1~5話は流し見でもいいが6話からはしっかり見て話の行く末を見届けてほしい。
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