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「はい、それではアサイハルカさん。自己紹介をお願いします。」

人は人生をまっとうしていく中で、数え切れないほどの他人と出会います。

対面での出会い、電話越しでの出会い、オンライン上での出会い、近年出会いの形は様々ですが、「初めましての人には自己紹介をする」ということは昔から変わらない、一つの儀式のようなものではないでしょうか。

物心ついてから、学校でも習い事でもアルバイトでもサークルでも職場でも、、これまでの人生で人と出会うたびに延々と自己紹介をし続けてきているわけですので、内容云々はさておき大体の人が自己紹介をした経験があるでしょう。

それでは出会って間もない人と、自己紹介をすればすぐ打ち解けあい、その人自身を理解することができるでしょうか?


答えはノーでしょう。


なぜかということを説明するために、まずは私が自己紹介をしてみましょう。


「1988年9月、山口県は日本海側の地方出身。幼い頃から絵を描くことが好きだったので高校では美術科を選考、服飾の専門学校に進学するために高校卒業後大阪に移り住みました。
専門学校卒業後はアパレル企業で約6年働いたのち、人材会社に転職。転職先の人材会社が倒産したことをきっかけに、現在はフリーランスで2社の企業の人事、その他にYouTubeの企画や編集、キャリアコンサルタントとして活動しています。
趣味は読書。好きな本は「サヨナライツカ(辻仁成著)」「有頂天家族(森見登美彦著)」。漫画や日本のサブカルチャーも好きです。どうぞよろしくお願いします。」



これは大体いつも自己紹介の場面で私が言っていることですが、Wikiには「自己紹介(じこしょうかい)とは、初めて会う人などに、姓名・職業などを述べ自分が何者であるかを説明すること。」とあるので、おおよそ定義通りの自己紹介ではないでしょうか。


もしかしたらこの自己紹介をきっかけに、興味を持ってもらえ盛り上がったりすることもあるでしょう。
それでも自己紹介の効果とはその程度なのです。もっとわかりやすく説明すると、自己紹介では私が何者であるかということしかわからないのです。


■ 自己紹介で判断できること

先になぜこんな話をしだしたのか、ということについて説明しましょう。

ブログを始めるにあたって「どんな人がこのブログを更新しているのかを説明しておきたいな」と考えた私は、1本目はブログを始めるにあたっての考え、2本目に自己紹介を更新しようと考えました。

1本目は割とすらすらと書けたですが、この2本目、自己紹介がかなりの難産でした。
たかだか32年ぽっちの人生とはいえ全て書いていくとキリがないし、簡潔にまとめようとすると上記で私がしたような自己紹介になってしまうんですね。これはどうしたものか…と書いては消し、考えてはPCを閉じ、、、を繰り返しているととうとう書き切る前に日を跨いでしまいました。(本当は毎日更新していく予定だったのに…クソッ)


つまり「自己紹介」と言うテーマでは私の経歴、考え、価値観、個性、嗜好、善悪、夢、その他諸々は伝え切れないのです。いや、例え伝えたとしても肝心の「なぜ」が伝えることができず、結局「アサイハルカの外側」しか自己紹介では伝えることができませんでした。



・・・


もう一つ、採用の現場を例に説明してみます。

採用とは自社のメンバーとして迎え入れるわけですから、もちろん少しでも求職者のことを知った上で合う合わないを判断したい、これはどの企業もそうでしょう。

とはいえ現在の採用のスタンダードでは、たった1時間程度の面接の時間の中で求職者の方の思考や考え、経験やスキルを判断し採用か不採用を決めなくてはいけません。

いや、普通に無理じゃない?

1時間程度では(仮に面接を複数回行ったとはいえ)相手の内側の価値観や気持ちを知るには短すぎる時間ですし、せいぜい求職者の情報(自己紹介)をより多く引き出すくらいが関の山。
もちろん人事もプロですから短い時間で相手を知る為にあらゆる角度からの質問を飛ばしますが、そんなの「時と場合による」と言うことなんて無数にありますし、面接当日のコンディションも影響するでしょう。

まして面接という雰囲気は明らかに求職者が選ばれる立場。どれだけ自信があったとしても多少萎縮して本来の力が発揮できなかったりしてしまうものです。


先ほど私がした自己紹介では、「現在フリーランスで人事として活動しているなんて、余程すごい経験とスキルを持ち合わせているのかもしれない」と思う人もいるでしょう。現にこのような自己紹介をした際は(お世辞も魔に受けるとして)すごいですね!と言われることも少なくありません。

しかし実際は、たまたま働いていた会社が倒産してしまい、当時正社員に疲れ果てていた私はまた当分はアルバイトでもするか〜と思っていたところ、縁あって複数の企業から「うちで働かないか?」とお声がけをいただきました。
どれもこれも楽しそうだな、と思った私はいっそフリーランスという形で全てのお話を受けるという選択肢をとっただけに過ぎません。

強いていうなら、これまでの社会人生活の中で多少コミュニケーション能力が磨かれ、人と仲良くなる能力が役立ってご縁につながったわけです。
経験もスキルも特別大したことはありません。


こういう、自己紹介でわざわざ伝えるほどのものではないけれど、自分という人間を説明する上で伏線となる小さな出来事は本来めちゃくちゃ多いはずです。
しかし採用の現場ではこんな裏側の話を伝えるほどのコミュニケーションは取れず、今回の私のケースでは「経験豊富なスキルマン」を採用したかったはずが、「人と仲良くことが得意」な人を採用してしまうミスマッチが生まれてしまいかねません。


■ 私がこのnoteで伝えたいこと

このnoteでは私という人間の内側の部分をなるべく自己開示・自己表現していく場にしていきたいと思っています。(おいおいまた紹介したいと思っていますプロジェクトの実験も兼ねて)

自己開示・自己表現をする大切さ、このテーマも昨日あげた「経験」と並んでもう一つ取り上げていきたいテーマです。


今後、自己紹介関係の記事は、
#アサイハルカの自己開示
タグをつけていこうと思いますので、私の価値観云々に興味を持っていただいた方はこちらのタグでまとめて目を通してくださいませ。

……しかし、伝えたいことをうまくまとめることがこんなに難しいとは思いませんでしたし、何が言いたいのか伝わっているのかとても不安です。
世の中の全ライターさんに尊敬の念でいっぱいです。


それでは、本日も読んでいただきありがとうございます。


2021年1月23日
アサイハルカ

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