多種のダル(豆)別活用
昨今のスパイスカレーブームもあってか、注目されるようになったダール(豆)。今やスパイス専門店だけでなく、カルディなどに置いていることも。
そんなダルたちの情報をまとめる。
体質にもよるだろうが、日本人は植物性タンパク質のほうが遺伝子的に合致するのではという意見も。皮付きなら食物繊維(不溶性のほうが多め)も取れるし、週に一回ダール!
「豆類の栄養比較表」も作成したので、参考にして欲しい。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/11Y-HUNCu5dSNgPugWTkI9RGOTpqpJBPcsYXMBFN9yKU/edit?usp=sharing
ーー
1.ムングダル(緑豆)
■概要
国内ではもやしの種子として活用。チヂミの生地や春雨の原料にと、主に東南アジアで好まれている印象。インコの餌として買う人もいる。
■特徴
素朴な味わい(悪く言えば弱い)で、クセもないためかなり万能。水に浸さなくてもすぐ調理可能(とはいえ浸水させておいた方が煮やすい)。なんなら浸水後に生食も可能。
■活用法
消化しやすく、病弱の時にも食べられるようだ。今回リストアップした豆類の中ではタンパク質含有率が高い。栄養のためにも1kgは常備しておこう!
事前の浸水不要で、煮込み時間も30分あれば十分。あらゆるダール(豆カレー)に使用できる。
■参考記事
ーー
2.マスールダル(レンズ豆)
■概要
人類が利用してきた最古の豆類と言われる。色も赤や茶色など存在する。
■特徴
消化しにくい。独自の風味とクセがある。ネパールでは夏は食べないのだとか。
この手の豆は消化促進効果が期待できるヒング、生姜、アジョワンを加えるといいだろう。
■活用法
30分も煮込めば食べられる(圧力鍋ならさらに早い)。豆カレーの定番。
■参考記事
ーー
3.ウラドダル(ケツルアズキ)
■概要
鉄分が豊富。こちらももやしの原料に使われる。ネパールでは冬に食される栄養価の高い豆。
■特徴
消化しにくい。品の良い風味が特徴。
■活用法
ポリヤル(野菜のココナッツ風味炒め)、サンバル、コランブなどに、テンパリングして使う。風味付けと旨味添加が目的だとか。
南インドの主食、ドーサの原料。
■参考記事
ーー
4.チャナダル(ひよこ豆)
■概要
ひきわり、皮付きや製粉(ベサン)などで活用される。ガルバンゾーとも呼ばれる。
原産地ではフムス(ホモス、フンモス)、東南アジアでは甘く煮たりと、活用方法も多種多様。先日赴いたクラフトビールバーでは、ひよこ豆コロッケを置いていた。
■特徴
湯でるには時間がかかるため、一晩の浸水が必要。煮込み時間は圧力鍋なら7分ほど。煮崩れにくいので具として機能するのだろう。
味も香りも強い。消化されにくい。
■活用法
ひきわりはクートゥカリ、ダルチャなどカレーに使われる。また、ポディという豆のふりかけ(軽く炒ったものを、塩、スパイスと合わせて挽く)も。
(チャナマサラ)
そのままの場合は、チャナチャットやチャナマサラ、チャナスンダルに使用。
皮付きはクートゥカリに使われる。
■参考記事
ーー
5.トゥールダル(キマメ)
■概要
インドでもっともよく利用される。
■特徴
味は強いほうで美味しい。煮込むのに時間がかかり、圧力鍋の加圧時間10分程度。
インドやネパールではどこの家庭にもある(要出典)、圧力鍋で煮る必要がある。
■活用法
主にサンバル(ほぼ日本でいう味噌汁のようなポジション)とラッサムに使用。南インドでは必需品と言えそう。
■参考記事
ーー
6.ロビアダル(インゲン豆)
■概要
赤いレッドキドニーもあれば、ブラックアイビーンズという白黒の品種も。
■特徴
赤インゲンは煮込むことで色が移る。
■活用法
南インドならオーラン(かぼちゃとココナッツミルク煮)で使用。北インド
■参考記事
ーー
その他面白い記事
四種の豆ダルを比較した記事。大変参考になる。
こちらも種別の解説。
※使用画像はwikipediaより拝借した。