『シン・エヴァンゲリオン劇場版』のワンダースワンの考察(映画のネタバレなし)
2009年公開『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』にて、ワンダースワンで遊ぶアスカが確認された。
そして最新作『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』では、ついにゲーム画面が公開された!!
ゲームタイトルは「GUNPEY」に酷似した物のようだった。
今回はアスカが遊んでいたワンダースワン(以下「新劇ワンダースワン」とする)の考察を通し、スタッフの心中を察するに至ったので報告する。
■概要「ワンダースワン」とは
●1999年3月4日にバンダイより販売された携帯ゲーム機。ゲームボーイを制作した故・横井軍平氏が開発に関わった。
(横井氏は他にも、バーチャルボーイの開発に携わっている。)
●画面はモノクロだったが、2000年12月にカラー版が発売された。
カラーは「ファイナルファンタジー1」の移植版をはじめ、スクウェアの新作が発売された。
ただ、それはセカンドインパクト(2000年9月)の後の話。残念ながらアスカがワンダースワンカラーや、「FF2(移植)」や「ロマサガ(移植)」「約束のリヴィエラ」「ワンピース スワンコロシアム(Dimpsが開発した超名作)」を遊ぶことは無かったのだった…。
●ソフトに応じ、横持ち、縦持ちのいずれかで遊べる。
●プレイ時に使用するボタンとして、Aボタン、Bボタン、Xボタン群(十字キー)、Yボタン群(十字キー)、スタートがある。
●内蔵スピーカーの質こそ高くないものの、イヤホンで遊べば音声が聞こえるほど優秀。
とりわけコナミから発売された「ビートマニア for ワンダースワン」ではその高音質をいかんなく堪能できる。ただし、専用のイヤホンが必要だ。
●1999年7月にはエヴァンゲリオンのタイトル「新世紀エヴァンゲリオン シト育成」が発売された。
■概要「GUNPEY」とは
故・横井軍平氏が監修したパズルゲームで、複数種の棒を横一列に繋げて消すだけのシンプルな内容。写真のように縦持ちで遊ぶ。
後にカラー版やDS版へと、幾度もリメイクされてきた名作だ。
■『:破』での新劇ワンダースワンの特徴
●物語の舞台は2015年
●セカンドインパクトは2000年9月だが、少なくとも携帯ゲーム機開発はその時点で途絶え、ワンダースワンが最新機種の世界線なのだろうか。ちなみにゲームボーイアドバンス発売は2001年だ。
(え?ネオジオポケットカラー…??)
●起動音はそのままだった。
●アスカは単三電池で遊んでいたようだ。Summyより専用充電池が発売され、単三電池で遊ぶより便利だったのだが…。多分ENEOS的なものを使っているのだろう。
●ソフトのイラストがファミコンに酷似しており、現実世界では成しえなかった任天堂とバンダイのコラボが実現した!
だいたい82年頃のファミコンソフトと同じデザインだ。移植版だろうか?
■『シン・エヴァ𝄇』での新劇ワンダースワンの特徴
劇中の機種を再現してみた画像
●舞台は2029年頃。
●スタッフ曰く「ワンダースワンの進化型」らしい。
●効果音のピコピコ音がワンダースワンと別物のように聞こえた。内蔵スピーカーを強化しただけ?
●「GUNPEY」では線を消したりコンボすると「イエー」「ナーイス」などキャラが叫ぶが、その様子は無かった。
●Xボタン群(十字キー)、Yボタン群(十字キー)が、3DSのようなアナログスティックになっていた。『:破』の時点からこうだったのか確認できず。少なくとも本体色はどちらも白だ。
(追記)
『:破』でもスティック状だったことを確認。
ちなみにカラー用タイトル「ギルティギア プチ」には、十字キーに接着させるコインが同梱していた。
格ゲーゆえ、滑らかなキー入力のためのアタッチメントだ。新劇ワンダースワンは、このようなアタッチメント装着ではなさそうだった。
●本来縦持ちの「GUNPEY」を横持ちで遊んでいた。
●パズルのステージを横スライド?していた。無論オリジナル「GUNPEY」にそんなギミックは無い。
●画面は黒と赤の二色のみ。黒と赤といえば…。
■結論
もうお気づきだろう。「新劇ワンダースワン」は、バーチャルボーイの要素が混ざっているのだ!
横スライドしたステージというのは、手前と奥のステージを切り替えていたのではないか?
ちょうど「バーチャルボーイワリオランド アワゾンの秘宝」とおなじギミックだ。
3DSと同様に、裸眼で奥行きが見えていた可能性もある!
ワンダースワンもバーチャルボーイもGUNPEYも、全て故・横井軍平氏が携わった。担当スタッフは彼への敬意を表し、このような表現を行ったのだろう。
ということで、皆ワンダースワンを買おう!
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普段はカレーの記事を書いているが、ボルテージが上がったものでつい…。