㉞(時間外労働時間年960時間)ついに明日から㉞【医師の働き方改革】
シリーズを書いていました
医師の働き方改革についてこれまで33回にわたって書いてきました
ついに今日で最後です、というのは明日が施行日となりましたので。
まだまだ確定的でない部分もあり他の病院との状況や監督官庁からの指導などの状況などを見ながら試行錯誤が行われていくのだと思います。
しかし、これまでは24時間医師の時間があると思われていたところの意識が世間的に変わっていく良いきっかけになり悪いことばかりではないかと思ます、マクロでは。
もちろん、ミクロには患者さん、医師、コメディカル、医療研究分野の一時的な停滞など様々な個別の問題・課題はあると思います。しかし、ミクロでもマクロでもこれまで業界独自の努力だけでは解決しなかったからこそ国も現在の働き方を改革するために問題を認識しながらも動いたという解釈で対応するしか無いのだと思います。
こういったことが様々な学習や意識改革の機会になり、良い循環につながる過渡期だと信じていきたいと思います。
(参考)オレゴンルール
アメリカオレゴン州の衛生局の玄関には、医療の三原則を示した「オレゴン・ルール」が掲示されています。すなわち「すぐ、いつでも診てもらえる(free and easy accessibility)」、「質の高い医療が受けられる(high quality)」、「安い医療費(low cost)」の3つですが、「国民は3つのうち2つは自由に選択できるが、3つとも求めることは不可能である」と云うものです。
日本では 医療従事者の貢献によって奇跡的に3つとも提供できていると言ってもいいのではないでしょうか?
しかし、それは本当に心から助けてあげたいと思う気持ちもありながらも無理をしている、または撤退すると責められるという気持ちからもあったかもしれません。しかし、こういったルールができることで無茶な要求をされる患者さんに対してはこういった制度ですのでということが少しずつ言える文化を厚労省のお陰で構築できるのかもしれません
またこういった無理を強いる文化のために本当は働きたいけど働けない 介護をしている医師や子育てをしている医師なども働きやすい環境になっていくことにつながればよいという考え方もあるかと思います
医療機関の運営と経営
これも以前書きました、これまでは医療機関の多くは運営視点がメインだったのではないでしょうか?
・フリーアクセス
・出来高制
つまり、患者さんがたくさん来てくれて、医師にたくさん残業してもらってというモデルでした。
しかし、これからは 医師も残業たくさんできない。患者さんも紹介状なければ大きな病院にかかれない。落ち着いた患者さんを逆紹介しなくてはならないというシーリングが下がったモデルになるわけです。
これが先日の記事で最後に書いた「これは運営思考から経営思考へのシフトチェンジ」が必要になるのかと思います。
以前の記事(その頃はFBに書いていました)に書かせてもらいましたが
運営と経営にジレンマを書かせていただいております。
これは運営思考から経営思考もも
医療機関といえども聖域ではなくなり他の業界と同じようなルールが適応されていきますので、マクロ視点を医師も持つ必要があります.
今日はここまで
(再掲)960時間時代に起こることは 「じゃない」
・タスクシフト(これまで医師がしていた仕事を医者「じゃない」 看護師さんや薬剤師さん)
・IT化(これまでのアナログ「じゃない」)
・AI診断(これまでの経験「じゃない」)
・オンライン診療(これまでの対面診療「じゃない」)
【ヨーロッパ文明における軍事革命の背景軍隊を維持するための【人件費が重かった】ので武器が発達した】
【ゴールドマンサックスでは2000年には600人のトレーダーが2017年には2人にまで。この背景にあるのは人工知能技術。この技術を呼び込んだのはトレーダーの【人件費が高かった】ことだ】
【イノベーションの多くは人件費の問題のないところをターゲットにしないのである。【医師の人件費は?】リフィル・認定看護師などは【医師の人件費】をターゲットにしていないですか?】
井手「つまり医師がいなくても良い部分は出来るだけ減らそうとする未来が見えませんか?」
XYZ先生「以前も 怖っ!といった記憶があります」
「じゃない」数珠つなぎでDr探し
最初のドクターAは「私Dr.Aの専門性じゃない」ということでDr.Aが知る【より確度の高い】Dr.Bにつなぎます。そしてDr.Bが「私Dr.Bの専門性じゃない」ということでDr.Bが知る【より確度の高い】Dr.Cにつなぐという形で藁しべ長者のようにより適切な医師に出会う確率が上がるのです。
診診連携でも病診連携でも【じゃない】症例を相手に送らないように気遣いをしなくてはならないんです。そして クリニックの院長のように経営や評判が我が事化している先生方は紹介先の重要さをご理解いただけると思います。そして紹介先情報というのがGOOGLEではわからないと。ですので【いつもの紹介先をシェアしましょう】を十分にご理解いただけると思います
病院の個々の先生方は毎日多忙な勤務をされていて、経営や評判について我が事化していないので病院の管理側の方々が率先してケアして行く必要があると思うのです。大病院はクリニックの紹介先なんて知る必要ない?です。必要あると信じます。
「クリニックの紹介先必要だというストーリーわかった!」という病院の働き方改革担当の方 ご連絡下さい
これまでは医師個人の参加というのを前提に設計しておりましたのでまだ病院の方の参加の仕方などは考えている最中ですが 実験的に参加したいという病院関係者の方是非連絡いただけると幸いです
(メッセンジャーかメール tokyoeyeasagaya@hotmail.comで)