予約が取れないクリニックの院長先生へ②【患者さんのタイプが異なるからこそ、予約可能期間は短いほうがお勧め(個人的見解ですが)】
結論を先に書きます
個人的には、
・混雑している
・予約が取れない
・先生が沢山いる
そのうちひとつでも当てはまるクリニックほど、予約が取れる期間を短くしたほうが良いと考えているということです。
つまり、患者さんが次回の予約を取りたいからと6ヶ月や1年先の予約を取れるようにすると余計に問題が発生するかもということです。
「じゃー、6ヶ月の患者さんが受診を忘れても良いのか?」と思われる先生もおられるかと思いますが、予約を取りたい患者さんにはリマインダーの設定を自分でしてもうということです。
そのためのツールがありますよという広報です。
Rock,Pebble,and Sand
以前の投稿でも紹介したこのYouTubeビデオをみてください。
体積について JAR=SAND+PEBBLE+ROCKになります。じゃどの順番でもいいじゃんと思われた方もおられる方もいるかと。しかし 実際にそれを入れるときに 順番を間違えると入れることができないのです。
予約と何の関係があるの?
予約の短期の予約は小さなJAR、長期の予約は大きなJARと言い換えることができます。
「大きなJARのほうがいろんなSAND,PEBBLE,ROCKが入っていいじゃない、長期に予約取れるほうが、短いと予約枠の選択肢少ないから不便だ!」
たしかに、そういった一面もあります。
予約の意味は?
予約の意味はそもそもどういったことでしょうか?
患者さん視点
・患者さん側から言うとご自身の大切な時間を有効につかうためです。
クリニック側視点
・気持ち的には来たい時に来てもらって、なんでも対応してあげたい・
・そうなると曜日や時間帯によって混雑する時と暇な時のバランスがわるくなります。そうなるとクリニックの人的・時間的リソースが無駄になります。しかし、混んでいるときにも対応するために余裕を持った人材採用などを行わなくてはなりません。
・正直それは経営状況を考えるとむずかしいので、患者さんの人数のばらつきを平準化させて経営的にも安定させることが必要なので予約制(または予約優先制)にしたほうが良いと思うのです。
やはり長期の予約のほうが良いのでは?
経営的に安定させて人員配置の予想が付きやすいのは長期の予約のほうが良いのでは?と思われるかもしれません。しかし、クリニックの目的は様々な患者さんの疾患の治療を提供することです。
2タイプの患者さん
極論で患者さんを2大別しました
・スケジュールの予想・融通が付きやすい患者さん
・スケジュールの予想・融通が付きにくい患者さん
そういった方にとって 長期予約システムが良いのか?短期予約システムが良いのかを4象限で分けてみました
これで気づいた方がおられると思います。
長期の予約システムだと<スケジュールの予想・融通が付きにくい>患者さんが予約を入れるのは直前になってしまいます。しかし、その希望の日時はすでに<スケジュールの予想・融通が付きやすい>患者さんの患者さんの予約で埋まっているのです。
もうすこしわかりやすく言うと【長期予約システム】だと
スケジュールの予想・融通が付きやすい患者さん=砂
スケジュールの予想・融通が付きにくい患者さん=岩
予約枠=JARとすると
JARが砂でいっぱいになっているので岩が入らないのです。
【短期予約システム】だと
スケジュールの予想・融通が付きやすい患者さん=砂
スケジュールの予想・融通が付きにくい患者さん=岩
予約枠=JARとすると
JARにスケジュールのタイトな岩の患者さんも予約OPEN時期になった時に好きな時間帯に入れることができます。そして砂の患者さんはもともとスケジュール融通が効きやすいので残っている予約枠でも対応可能なのです。
つまりクリニックは予約枠を有効に提供できる
患者さんもスケジュールの予想がつきにくく予約が直前になってしまう方も予約を入れることができるのでみなさんがHAPPYに慣れる可能性が高まるのです。
課題が
しかし、短期間しか予約が取れないシステムだと次回の診察時期がかなり方の場合には受診を忘れてしまうという課題が残るのです。そこでこのシステムなんです。診察時期や予約を取る時期のリマインド。それも直前にリマインド来ても意味がないので、診察予定時期の1ヶ月前や2周間前にLINEで通知が来るのでまだまだ予約枠が開いている時期に連絡がくるのです(これはクリニックによってカスタマイズ可能です)。
正解はありません、あくまで私見です
クリニックの特性に応じて、先生方が良いと思われる試行錯誤で現在の形式に落ち着いてきたのだと思います
・自費メイン?保険メイン?
・院長ひとり?多くの医師
・大規模?小規模?
・ドクターは常勤?非常勤?
・都心?住宅地?
・一般的な診療?特殊診療?
等の切り口によって、皆さまのクリニックの方式に落ち着いてきたのだと思います。ですので環境依存的な要素も多いのでどれが正解かは一概には言えません。しかし、多くのクリニックにとってはあまり先まで予約を取れるようにするのはあまり賢明でないと(あくまで個人的には)思います。
繰り返します、正解はありません。個人的見解に過ぎません。