方法を知ると数字が見える
有効数字という言葉があります。ある物事を数字で表すときに、その数字をどの桁まで示したら適切か、それは時と場合によります。
twitterでこんな投稿を見ました。
https://twitter.com/kadamasaru/status/1295847671513538560?s=20
「この遺跡は今から2005年前に…」(←ツアーガイド)というネタを思い出した。「ずいぶん正確に分かるんですね」「私が5年前に入社したときに『2000年前』と…」
この投稿の「面白さ」は何でしょう?
遺跡の年代は1年単位で解析されているのかどうか?というところだと思います。2000年と2001年の違いを解析していたら、5年前に2000年だった歴史は2005年と言って差支えなさそうです。けれども常識的に言って、遺跡の年代測定は100年単位がいいところなのではないでしょうか。2000年となると紀元0年ですから、もしかしたらヨーロッパでは史実などに基づいて1年単位ということもなきにしもあらずかもしれませんが、細かくても50年程度でしょう。
そもそも遺跡の年代測定というのはどのように行うのでしょうか。地層だとしたら、地層の堆積時間というものが考慮されなければならないですし、そうなると1年単位の測定は難しそうです。
高校生の頃(もう25年も前になります(驚愕))に生物だか地学だかの授業で放射性炭素年代測定というものがあるのを学んだなーということを思い出して調べてみると、比較的正確に年代を推定できるその方法でも、データに幅があることがわかりました。
さて、バイオメカニクスと全然関係ない話になってしまいましたが、この数字の概念というのはもちろん数値で運動を理解しようという身体運動の科学でもとても大切になってきます。
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