平行世界は嘘である


 はーい、テツガク肯定です。


 平行世界は嘘である

 だなんて嘘のようなタイトルで申し訳ございません。

 その平行世界はあるか怪しい、というのは本当で。
 本当に伝えたいのは、並行世界、あるいはパラレルワールド。
 とにかく、そういう不思議の国はある。

 むしろ、既にその中。
 物語の登場人物が自分が物語の中にいる、だなんて事実。
 ITに気づき難いという事は、自分だって同じである。

 という事が本題です。

 兎穴に入らずんば不思議の国知らず。
 兎穴に入った事に気づき難い賢過ぎる人こそ。
 不思議の国のアリス城兼オズの魔法使いのドロシー嬢。


 それで、平行世界と並行世界の違いを。

 平行

 A ――――――

 B ――――――

 交わりません。
 ですが、交わらない世界の事。
 それをどうこう考えても、どうにもなりません。
 交わってしまったら、それは平行でもなんでもありません。

 だなんて言うと、顔を真っ赤にして。

 混ざる平行があってもいいだろう!

 と暴れ出すのは知っています。
 ところが、そういう話ではないんです。
 言葉は素直に正直に。
 そういう歪め方をしていたら、いつまでも檻の中。
 まあ、独房監獄の天獄にいたいのでしたら、そのままで。


 それで、パラレルワールドが。
 そういう事ではないのは知っています。
 時々、限られた条件下で交わる……という事にしておきたい。

 だから、並行世界。

 A→B→A→B→A......

 きっと、賢いターミネーターの日本人は気づいた事でしょう。
 なんだ、それって普段の日常じゃないか。

 今(A)と夢(B)を繰り返す。
 この図ならば日常が並行世界。

 私はこの文章を描きながら気づきました。
 なんだ、物語の事か、と。

 1p→2p→3p→4p→5p......

 その気になれば。

 5p→1p→4p→2p→3p......

 と歪めて覗く事もできます。
 というか、私は時々やります。
 結末を最初に読んでしまうとか。


 10pの物語。
 それは10pの本が一つの世界ですが。
 それぞれのページには全く違う事が書かれています。
 
 異論は一切認めません。
 そのうるさい口にMG42を突っ込んで。
 M1911のデカいやつをぶち込んでやら、その薄汚いけつっぺたによお。
 それから、首をはねてやる。



 と、これでつまらない異論を言いたい方は戻った事でしょう。

 物語、本でも映像でもゲームでも。
 冷静に考えれば、それぞれの全く別の状況。
 それらによって一つの物語が作られています。

 1章、2章、3章、4章、5章......

 主人公の状況も、関わる人物も、いる場所も違います。
 『不思議の国のアリス』とか。

 姉といる時。
 ウサギを追いかけた時。
 双子といる時。
 セイウチと大工、彼らの話を知る時。
 ウサギの家の中で大きくなってしまった時。
 喋り歌う花に出会った時......。

 一つ一つの出来事だけを見ると。
 全く別の話にも思えますが。
 これら全てを繋げたのが『不思議の国のアリス』って物語です。

 それぞれの無二の状況。
 それが唯一の一冊の中にある。

 平行で交わる事のない平行線ではなくて。
 1、2、3、4、5と並んで進む世界。

 なぜって、1章の内容を忘れてしまったり。
 あるいは、2章をなかった事にしたら。
 結末を読んでもなんの意味もないでしょう。

 バラバラの全てのページ。
 それぞれの無二のページ。
 その全てが一冊の本にある唯一の物語。
 ITを開く鍵。

 唯一でありながら無二である。
 唯一無二の不思議な世界が並行世界。

 そうです、身近にある全て。
 既に、この日沈む国こそ、地図に載らない蓬莱島。
 人の夢を無にすり替えた欺瞞のファンタージェン。
 見えないミストで覆われた、食べられる霞でできた蓬莱島。

 邪神天照の下僕、コウノトリに誘拐されて。
 ピノキオの遊園地からGDP爆上げキャベツ畑に出荷された。
 そういうロバに育成されたターミネーターが日本人。

 人類を滅ぼすようにプログラムされた。
 無関心、無感情、無完結のターミネーターってわけです。
 オーダー999を待つ、ストームトルーパー。



 まあ、今、言った事はどうでもよく。
 つまり、本当に言いたい、大切な事は。

 パラレルワールドだのタイムマシンだの。
 それら全ては、本当は既にそこにいて、既にITを手にしている。
 ITは凄く身近なもので、誰もが持っているものだと……。

 そう言うと、顔を真っ赤にして。

 それは違う!

 そう地団太を踏んでダダをこねるのもお見通しです。

 それで、訊きたいのですが。

 並行世界に行きたいの?
 行きたくないの?
 ITを信じたいの?
 ITを信じたくないの?

 ははーん、こう言いたいのも知っています。

 3歳で東大を卒業して。
 5歳でカリフォルニア工科大学とマサチューセッツ工科大学を卒業。
 7歳でコロンビア大学にイェール大学、ハーバード大学、プリンストン大学。
 これらを卒業して。
 8歳でケンブリッジ大学、オックスフォード大学、コーネル大学、シカゴ大学。
 そこの助教授になり、9歳で京都大学の教授になり。
 11歳になるとヤンキースにに入団して。
 投手として防御率0.12、50勝、60S。
 右翼手として打率5割、30打点(利己法で投手の打点は10打点で1打点とする、となった年の成績)、88HR、179盗塁、ゴールドグラブ。
 その年のワールドシリーズのMVPを取り、新人王ながら1年限りで引退し。
 12歳で初の外国人アメリカ大統領になった人が。

 誰もが既にパラレルワールドにいる。
 誰もが既にタイムマシンを乗り回している。

 吾輩が生きる証拠だ、レイシスト共!
 吾輩に続け! 一億総、ビッグモーター!
 態度だけは大きく、器は小さく、ナニも小さい!
 臆病者のか弱い独裁者共!

 と五段感嘆符の立派な演説をかませば。

 ウェーイ! イェーイ!
 カミカゼ・バンザーイ!

 そう信じて、突っ込んでいく事は。
 実に賢過ぎるターミネーターの日本人らしい考えです。

 そういう人達を相手にしていると。
 時々、わからなくなります。

 行きたいのか? 信じたいのか?

 おそらくですが……信じていて、行きたいのでしょう。

 ですが、面倒でわけのわからない。
 限られたエリートしか理解できない。
 数式に定理に方程式、文法と論文、公式と法則。
 憲法、法律、条例、規則、規定、校則。

 それらのわけのわからない免罪符。
 そのストラップがついた携帯じゃないと。
 なんかスゲー大きなスーパーコンピューターみたいな。
 そういうマシーンがないと……信じられない。

 僕ちゃん悪くない。
 だって、フロイトがそう言ってたんだもん!
 そう責任転嫁できる影がいないと決められない。
 事なかれ至上主義者の邪神天照がかけた呪い。
 他責思考の末期患者、ドクター・ゾンビだから信じられない。

 この世って湯屋の湯婆婆に名と心を奪われたから。
 欺瞞の選択肢を与えられたから。
 この豚のどれかが、探しモノだと。


 ああ、なんと賢過ぎる忠犬盆栽で忠誠奴隷。

 ですが、考えても見てください。
 いったい、今、この瞬間がゲンジツ、唯一確かなゲンジツ。
 限りある時間があって、刑期の寿命があって、老いて衰えていく。
 他にも、無意識に近い具合に信じている、ストラップのITらを。

 いったい、誰が絶対に揺るがないものだと証明したのでしょうか?

 私の知る限り、それが証明された、という話は聞いていません。

 ただ、漠然と信じているんです。
 きっと、これがゲンジツに違いないと。

 本当は夢の中で、アリスさんの如く不思議の国に迷い込んでいて。
 変だな? と思う本能を黙らせて。
 ハートの女王、邪神天照をおそれて、従い信じているだけ……。

 そんな惨めさを認めたくないから。
 自尊心が好奇心、違和感、疑問符を許さない。

 ですが、迷い込めたという事は。
 必ず抜け出せる、という事です。
 鍵があるのなら開ける何かがある。
 壁に囲まれたという事は扉がある。

 このゲンジツは嘘である。
 この世はすり替わった欺瞞のファンタージェン。
 無が無我に迫る、消え去る運命の上のファンタージェン。

 だから、故郷へ帰る。
 それがカンザスだろうが、どこだろうが構わない。
 なぜか?

 きっと、一緒だから。

 私の場合。
 世界三大ウサギの一羽。
 竹取の国の愚かなFRウサギと一緒だから。

 一緒に地雷原の線路の上を歩く。
 そういう白秋の朝、約束のジワタネホが。
 ワガママ・クイーンの隣だから。

 信じる座標は逢いたい人。
 年代とか緯度経度とかそういう欺瞞では。
 なかなか抜け出せない。

 逢いたい人を決めたら。
 勝手にボソンジャンプ、誰もがA級ジャンパー。
 人がタイムマシンで異世界の扉であり。
 そう信じる心が扉を開ける鍵。

 身近にあるから気づかず。
 遠くの立派なものがITに思える。
 だけど、そのペニーワイズは。
 かつての自分が信じていたIT。

 だから、なかなか掴めない。
 影を掴もうとするから掴めない。
 その影の主が自分だと気づけば――。

 今、新しく決めたITですら。
 何れは――スプーンなんてない、と気づく。

 私は雷を待ってる。
 遠くへ向かう雷を。
 望む人に逢えるが――。
 いつかはわからない。
 でも構わない。

 なぜか?

 知っているから。
 この欺瞞のファンタージェンに無が迫っている事を。

 こういう時に全てが許される免罪符は。
 自己責任で自業自得、因果応報でしたね?

 世界が人にした事が世界に返ってくる。

 甘んじる事なく遠慮する事なく。
 素晴らしい報いを受けるがいい。

 誰もお前に取り合わない。

 そうだったな?
 たしかに、そうだな。
 誰もお前に取り合わないさ。
 ただのピエロだ、哀れな小心者。


 無関心で夢関心。

 兎穴に入らずんば不思議の国知らず。
 生きとし生けるものは信じた未知へ進む。
 人生は帰り道、目覚めは最高。

 日出ずる世界のアメリカには本当にいるんだ。
 スーパーマンもマイティ・マウスもハンナ・モンタナも。
 ランドール・スティーブンスだって、アンディ・デュフレーンだって。

 人魚のアリエルさんみたいに抜け出した。
 そう、アメリカならね。

 それが、この日沈む国にいて気づいた事。
 ココが地図に載らない、在りもしない蜃気楼の蓬莱島だって事。

 ココには誰もいない。
 なぜなら、ココには何もないから。
 地も海も空も、空間の塵も砂すらない何もない。

 だからこそ、今、浮かんでいるその全て。
 どんな姿形でもITに必ず逢える。
 在りもしない欺瞞を確かにしたのだから。

 例え、誰かがフィクションだと言ったITでも。

 浮かぶ時間で沈む時間だ。
 白紙に戻りな、マレー。


 迷える恋ヶ窪さんに電子の妖精。
 嘆きの天使にハレンチ委員長。
 他にもいろいろ信じている。
 この世で出逢った人との記憶に秘密も信じている。

 だけど、お前は信じない。

 我が命と名において命じる。
 今すぐに消え失せろ、欺瞞のファンタージェンよ。

 ……だなんて言っても、自称全能の神龍が。
 それは叶わぬ願いだ、と返すのも知っています。

 ですから、言葉って呪文は素直に正直に。

 我が命と名において命ずる。
 我が愛しの世界三大ウサギの一羽。
 竹取の国の愚かなFRウサギよ、扉を蹴破って来てくれ。
 それから、驚く私にこう言う。

 どったのヒーロー?
 ああ、そのしかめ面はなんですか?
 私はゲンジツではないですって?

 さあ、浮かぶ時――帰る時間ですよ!
 ding-dong帰る、ding-dong帰る。
 ding-dong帰ったら……パーリィータイム!


 汝、自身を知れ、アンダーソン君。



 それでは、また次の機会にお会いしましょう。











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