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42条施設(メディカルフィットネス)をどうやって知ってもらうの? その2 紹介・口コミを大切にしよう!

 こんにちは、医療法人が運営するフィットネス施設である42条施設(メディカルフィットネス)の開設に向けて動いている桜井です。

最近よく考えていることは、開設した時にどうやって地域の方々に知ってもらって会員獲得につなげていこうかということです。

前回の記事でも述べたように、病院に併設しているフィットネスクラブとなると、どうしても「病院」というブランドが上回ってしまい、「フィットネスクラブ」としての認知度がなかなか上がってくれないと前職で感じさせられました。

その中で、前回の記事では、当法人のスタッフなど、近くの人を巻き込んで、波紋が広がるように熱を帯びていくようにして周りにも知ってもらう、ということをまとめました。

身近な人を巻き込みつつ、他にもできる宣伝方法としては、一般的にはweb広告やチラシ、看板などがあります。
その中でも、今回は特に重視していきたい「紹介・口コミ」についてまとめます。


01. スポーツクラブに入会するきっかけは?

 これまでにもスポーツクラブの入会経路について調査を行い、集客戦略の基盤となる情報をまとめていた株式会社マーケティングデザイン様が、この度2022年版として、より費用対効果の高い広告活動を行うために 、
「スポーツクラブに入会を検討する際に、きっかけとなった情報」
として1万2千人に調査をした貴重な情報を無料で提供しています。
なんてありがたい。。。


集計した結果によると、

・入会経路の約80%は「WEB」、「紹介」、「チラシ」、「看板」だった
・「WEB」からの入会は最も高いものの、減少傾向にある
・全年代を通して公式サイトからの入会が減少傾向となっている
・50代、60代の入会は、「チラシ」が「WEB」と同様の比率を占めている
・全年代通じて紹介・口コミは安定した入会経路となっている
・入会で重要な要素は「通いやすさ」、「月会費の安さ」が施設共通で多い
・感染症対策が入会で重要な要素になっている

(株)マーケティングデザイン:スポーツクラブが広告で成功するための条件2022まとめ 調査サマリーより 

とのことでした。

年代別にみても、60代以上でもWEB経由での入会が20%を超えているため、60代以上の方々をターゲットにするとしてもWEBからの集客は必要不可欠なようです。

スポーツクラブの入会経路
各年代の合計で見ていくとWEB経由34.2%、チラシ経由17.2%、紹介・口コミ19.22%となり、紹介・口コミ経由がWEB経由に次ぐ2番目の入会経路になる
(株)マーケティングデザイン:スポーツクラブが広告で成功するための条件2022より


 それと、注目したいのが、「紹介・口コミ」による入会が2番目に重要な媒体になっているということです。

さらに、40代までは「紹介・口コミ」の割合が「チラシ」に比べ高く、20代においては約2倍の集客が可能な経路になっているようでした。

02. 紹介・口コミについて


紹介率と紹介入会率の総計
(株)マーケティングデザイン:消化キャンペーンで成功をおさめるために3
~費用対効果が高くリスクが少ない販促手段「紹介」から入会を得る


スポーツクラブに入会してから1人目の紹介をするまでにかかった日数
(株)マーケティングデザイン:消化キャンペーンで成功をおさめるために3 ~費用対効果が高くリスクが少ない販促手段「紹介」から入会を得る


 スポーツクラブ事業における「紹介・口コミ」に焦点を当てた詳細な調査によると、

・スポーツクラブに入会したことのある人の35.2%は知人を紹介したことがあり、紹介を受けた35.2%のうち実際に入会した人は86.3%にものぼる

・家族や知人を紹介して入会するまでの期間は、1か月以内が28.6%、3か月以内が64.5%60代を除き入会から3か月以内に紹介している人の割合が50%を超えていた(特に20~30代においては70%を超えており、入会早期に紹介に対するモチベーションが高いというふうに考えられる)

・40代を境に、3か月以内に紹介する割合は低下する一方、入会してから1年以上経ったのちに紹介する割合は年代とともに上昇し、50代以上では25%を超えることもわかった

(株)マーケティングデザイン:消化キャンペーンで成功をおさめるために3 ~費用対効果が高くリスクが少ない販促手段「紹介」から入会を得る

ということです。

スポーツクラブで行われている様々な入会キャンペーンの入会率は一般的に1%前後と言われているそうです。
そう考えると、いかに「紹介・口コミ」の効果が大きいかがわかります。

普段の家族や知人との会話の中で
「最近ジムに通う始めたんだけど、雰囲気もいいし楽しいし、一緒にやってみない?」
というような話題や、

Aさん:「最近痩せてきたんじゃない?」
Bさん:「実は去年からジムに通ってたんだけど、最近になってようやく筋肉がついてきたのか、ようやく身体が締まってきたんだよね」
Aさん:「そうなんだ!どこで運動してるの?」
Bさん:「〇〇だよ!」

というような会話がきっかけになっているのかもしれないですね。

こういった日常のありふれた会話の中で、自然に家族や友人・知人に紹介してもらえるような施設作りが重要なのと、紹介したいと思っていただいたときに随時紹介できるような特典を考えるのも重要ですね。

03. 紹介・口コミによって入会した方の特徴

・平均在籍日数について

⚪︎紹介経由での会員:436日
⚪︎紹介以外の会員 :353日

(株)マーケティングデザイン:スポーツクラブが広告で成功するための条件2022より

というふうに紹介経由で入会された方は在籍期間が24%(約80日)も長いようです。

施設の収益上、退会率は低いに越したことはないため、少しでも長くご利用いただけるほうがいいに決まっています。

例えば、紹介してくださった方と一緒にトレーニングに励んだりすることで運動に対するモチベーションも維持しやすく、そうすれば運動の効果も得られやすくなり、それが会員様の満足度にもつながるのではないでしょうか。

04. 紹介・口コミをした人の特徴

・紹介・口コミをした人の理由

 紹介を行う理由として、紹介する相手への好意商品・サービスへの満足度価格に対する納得度が上位を占めていたようです。
当施設(名前が決まってないので◻️と設定)においては、

Aさん:「最近動いていると膝が痛くて・・・」
Bさん:「Aさんも?実は私も膝が痛かったんだけど、最近はすっかり良くなったよ!」
Aさん:「そうなの?!どうやって治したの?」
Bさん:「最初は⚪︎⚪︎に通ってたんだけどなかなか良くならなくて・・・最近運動をして治さないといけないと思って◻️に通い始めたんだよね。
そしたらだんだん痛みがなくなってきたよ!よかったら紹介しようか?」

のような会話の中で自然に紹介してもらえるようなサービスの提供が不可欠ということですね。

紹介・口コミをした人の理由
(株)マーケティングデザイン:スポーツクラブが広告で成功するための条件2022より


 ちなみに、紹介・口コミをしない人の理由も調査報告もありましたが、
・紹介するのが面倒
・紹介の仕組みや紹介制度がない or 知られていない

という理由が上位に挙がったようです。

会員種別が豊富にあったり、さまざまなサービスが豊富に揃っていることによって多様なニーズに応えることができるとは思いますが、そうすると会員様からしたらシステムがややこしくてどう紹介すればいいのかわからなくなる可能性もあるのだと感じました。

紹介・口コミをしない人の理由
(株)マーケティングデザイン:スポーツクラブが広告で成功するための条件2022より


・家族や知人を紹介してくれる人数について

ご家族、ご友人、職場の同僚などにスポーツクラブを紹介したことがありますか?の設問に対して「はい」とお答えいただいた方が紹介した人数の割合(%)
(株)マーケティングデザイン:消化キャンペーンで成功をおさめるために3 ~費用対効果が高くリスクが少ない販促手段「紹介」から入会を得る

会員の方が家族や知人に「紹介・口コミ」で入会される人数は平均2.75人だったようです。

しかし、実際に紹介して入会された人数は1人が最も多い結果となりました。
紹介数を1人から2人、3人に増やしていくことが重要ですね。

そのためにも、「簡単に紹介ができる」、「紹介時の特典をいつでも実施する」などの制度作りが必要でしょう。

05. 紹介・口コミを行ってもらうにはどうすればいいか?
→既存の会員様の満足度を高めよう!

 紹介・口コミによる会員獲得について、特徴をまとめてみました。
ではいよいよ本題ですが、どうしたら家族や友人・知人の方に紹介していただいたり口コミを広めてもらえるでしょうか?

それはシンプルにに既存のご利用いただいている会員様の満足度を高めることで、「紹介したい!」と思っていただいたり、普段の会話の中で話題に出していただくことに尽きると思います。

では、満足度を高める方法はどのようなアプローチがあるかを考えてみました。

・混雑状況を把握する

 例えばトレーニング室内がスカスカなのは運営上よろしくないですが、あまりにも人数が多くなってしまい、使いたいタイミングでトレーニング機器を使用できなかったり、スタジオプログラムの予約が取れなかったりしてしまうのは、結果的に会員様の満足度の低下に結びつくと思われます。

なので、「ほどよく混んでいる」という状況を作り出すためにマシンの台数を考えたり、スタジオプログラムの本数を考えていくべきだと考えます。

 また、営業時間の中でどうしても混雑する時間帯とそうでない時間帯が出てきます。
そのような場合、混雑状況を表にして、この時間帯は比較的空いているという案内を掲示してするのも良いかもしれません。

・会員様からの声を直接聞いてニーズを探り、声に応えてクラブを築き上げる

 運動を指導する立場として当然のことですが、なるべく現場に出て、会員様からの声を直接聞くことが重要だと思います。
その日の体調だったり、運動をしている上でのちょっとした悩み、この筋肉を鍛える運動がしたいなど、そういった声を大切にすべきです。

先日施設見学に行かせていただいたメディカルフィットネスでは、会員様のメニュー表にスタッフの印鑑を押す場所があり、スタッフが声をかけたらハンコを押して、来館者全員に声かけすることを徹底していました!
ぜひ見習わないといけないです。


 現在トレーニング機器の選定を行いながら、こういった運動を行ってもらおう、ということをイメージしながら進めていますが、ついつい楽しくなってしまい、トレーニング室に収容できる目一杯のものを取り入れようと考えてしまいがちです。

例えば、
「フィットネスクラブと言ったらベンチプレスとスミスマシン!」
みたいな(笑)

健康増進施設の施設基準上、有酸素運動が実施できる機器の設置は必須なので、トレッドミルやリカンベントバイクなど、絶対に必要なものは開設までに必ず取り入れるとして、あとは会員様の声を聞いてニーズを探った上で機器を選定・追加することで会員様の声に応えたフィットネスクラブに築き上げていくのも大事なのかなと感じています。

そのためにも、現在どのようなフィットネス機器が存在しているのか常にリサーチしておかないといけないですね!

・ターゲットにフォーカスする

 当施設は医療法人が運営するフィットネスクラブである以上、生活習慣病やメタボの予防・改善、整形外科疾患の改善など、運動療法による治療や予防を求められる施設になります。

となると、先ほど述べた
「フィットネスクラブと言ったらベンチプレス!」
という考えは捨てた方が良さそうです。

会員様の年齢層によっては、ベンチプレスによって大胸筋をとことん鍛えるよりも、動的ストレッチマシンやストレッチポールなどで胸部・胸郭の柔軟性を改善させて肩の可動域改善を図るなどの方がよっぽど優先順位が高いです。

06. おわりに 紹介のメリットについて

 「紹介・口コミ」がいかに重要な媒体かをまとめてみました。
最後に「紹介・口コミ」のメリットとしてまとめてみると、

・相互利益

 既存会員様(紹介者)と新規会員様(被紹介者)の双方に利益がある
 例)紹介者・被紹介者ともに特典がつく、2人で楽しく運動を継続できる

・会員様との繋がりの促進

 会員様との繋がりを促進し、既存会員様はサービスの価値を家族や友人・知人に共有することでブランドへの関与を深める
 例)紹介での入会は継続期間が24%向上

・高いコンバージョン率

 紹介キャンペーン経由の新規顧客は他の広告媒体から来る顧客と比べてコンバージョン率(購入やサインアップに至る確率)が高い
紹介者が信頼性と説得力を持つ

・コスト効率

 広告や他の顧客獲得戦略に比べて紹介キャンペーンは低コスト(紹介してくださった方への特典や紹介で入会された方への特典のみ)で実施でき、紹介者がマーケティング活動を行う主体となってくれる

となるため、紹介・口コミしてもらえるような施設を目指したいです!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
コメントなどありましたらぜひお願いします。

参考:
・株式会社hacomono online seminar :【紹介入会率60%】を実現した口コミを増やすジムづくり
・(株)マーケティングデザイン:スポーツクラブが広告で成功するための条件2022
・(株)マーケティングデザイン:消化キャンペーンで成功をおさめるために3 ~費用対効果が高くリスクが少ない販促手段「紹介」から入会を得る


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