僕とイジメ

僕は今、交通誘導の警備員をしている。

僕が現在配属されている現場ではイジメがあった。

それは僕ら警備員ではなく、僕ら警備員が警備をする工事の職人の方だ。

新しく入ったのであろう若い中国人の男性が、
上司の親方に酷くイジメられていた。

中国人がちょっと車とスレスレで危なかったぐらいで必要以上に詰め寄って肩を何度もどついて怒ったり、必要も無いのに尻を蹴ったり、他の歩行者もビックリするような怒号を上げたり、、。

こっちは日中 片側交互通行をしているのだが、
急に大きな声を出すのでこっちもビックリして
自分の作業に集中できなかったりもした。

「あの中国人が自分だったら、、」
と考えるとゾッとした。

恐らく我慢できても3日ぐらいで辞めてるだろう。
そんなパワハラ上司がいるような現場で働いてても何も楽しくない。

その中国人が不憫でままならなかったし、
何か救いになる事があるなら助けたかったけど、、。

なんせ別の会社というのもあり、とてもその中国人の為にパワハラ親方に立ち向かおうという"勇気"が自分には無かった。

そして最近、
その中国人は会社自体を辞め、国に帰った。

僕的にはとても優しくて接しやすそうな人だったので、もう会えなくなったのは少し寂しいが、あんな理不尽なパワハラ上司の下で働くぐらいなら絶対に辞めた方が正解だと思った。

逆によく今まで辞めずに何ヶ月も一緒にいれたなと思うぐらいだ。

あの中国人は帰国して家族や知り合いに「日本は酷い国だ」「日本人は酷い人種だ」的な事をもしかしたら言ってるかも知れない。

でも確かにそう言っていいぐらいの事を彼は日本人から受けてた。迫害をうけていた。
だからしょうがない事だと思う。

でもあれだけの過酷な状況を経験した彼は今後どんな職場に就いたとしてもある程度は楽に感じるだろうと思う。

やっぱり働く上で人間関係は一番大事だ。
会いたくない奴に無理してまで会う必要は俺は無いと思う。

僕が警備員をやる前は段ボールの仕分けをするバイトをしていたが、そのバイトの上司であるおばちゃんがあの親方と一緒で【常に怒っている人種】だった。

あの中国人のイジメを見て、あのおばちゃんを思い出した。

「この人は何で普通に、何で丁寧に教える事が出来ないんだろう?」
いつも怒られながら思っていた。

更年期のせいもあるかも知れないが、
自分の物覚えも悪いせいもあるかも知れない。

そう思ったが、あまりにも人に何かを教える時の態度じゃなかった。

そのおばちゃんは俺の人間性を否定するような事も言っていた。
あたかも「自分の方が偉い」みたいな言い方もしていた。

作業としては段ボールをカッターで開けるので常にカッターを持ち歩いてるのだが、
ずっとこのカッターでおばちゃんの首いったろうかと何度も思っていた。

ですが、おばちゃんの首をカッターでいっても
自分にはメリットは何ひとつなく、寧(むし)ろデメリットの方が断然多い事は目に見えてたので、

全部で2週間ぐらいしか日数的には勤務してないがすぐに店長に相談し早々に退職した。

店長にも「早すぎる」と激ギレされた。
あんなに優しい店長だったのに。

今改めて考えてみれば「よくあのパワハラおばちゃんの下で2週間も働けたな」と自分自身を褒めてあげたいぐらいだ。
褒めて褒めて自分自身に【国民栄養賞】をあげたいぐらい。

あの中国人が辞めた後の現場は「まるで別現場?」かと勘違いするぐらい物静かになった。
口うるさかった親方の表情も何だか少し淋しそうだった。

もしかしたら、僕が辞めた後 あのおばちゃんも
淋しそうな顔をしてたのかも知れません。

話は少し逸れたかも知れませんが、

要するに僕が一番ここで書きたかった事は、
「人には優しくしておいた方が良いぞ」て事だ。

必要以上に優しくする必要も無いが、
あんまり自分がされて嫌な事を人にしてたら
いつか必ず「自分に全て返ってくるぞ?」という事です。

僕も30年間一応「ヒト科」として生きてきて
数々の人を「これは反面教師にしよう」と思った。

逆に「この人みたいな人間になろう」と思った事もある。

僕は別に誰かに尊敬されたいと思ってないし、
誰かに褒められたいとも思ってない。

ただ、誰かに迷惑をかけるだけの面白くない人間にはなりたくないな。
#てつやくらいむ
#イジメ

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