事務処理に感情的になってはいけない
総務や人事の仕事をしていると、行政との手続きがたくさんあるんですよ。人事であれば、社会保険手続きが中心となります。やることは決まっているのですが、そう簡単なことではなく慣れている人でも難しいです。役所が発行している説明の冊子やサイトのページを見ても法律用語で書かれているので、初めての人には簡単に理解できないでしょう。
決まった通りにやればいい、前のものと同じようにやればいいというものでは決してなく、きちんと内容を把握している必要があります。れっきとした専門職です。
知っているつもりでも法改正によって細かいことが増えてゆきます。簡単んになることは稀で、複雑化してゆくものばかりです。
そういう仕事の中で気をつけたいのが、
「役所に対する事務的な手続きで感情的にならない」
ということです。
私は事務処理で感情的になったりしないのですが、すぐ感情的になる人はなります。
内容に不備、疑義があった場合
例えば、
・記入漏れがあった
・添付書類が足りなかった
・事実関係に疑義がある
などの場合に、確認の電話がかかってきたり、差し戻されたりすることがあります。
自分が手続内容を理解していなかったり、うっかり忘れてしまうこともあるでしょう。
その時に最優先すべきは、事実関係を把握してさっさと処理を進めることです。
以前一緒に仕事をしていた人は、
「申し訳ありません!今後このようなことが内容に気をつけます!」
とひたすら電話口で謝罪をしていました。
そうではなくて、こちらの不備だったとしても、とにかく処理を進めることを最優先に考えましょう。役所の担当者だって早く処理を進めたいのは同じでしょう。別に謝ってほしいわけではない。
あと、手続きにおいて添付書類が必要になることは多いですが、ケースバイケースで追加資料の提出を求められることがあります。理解できなかった場合に役所の担当者を責めても時間の無駄です。
「そんなの必要だってどこに書いてあるんですか!!ホームページを隅から隅まで確認しましたけど、どこにも書いてないですよね!!」
と責め立てたところで意味はありません。何が必要なのかをきちんと聞き出して、すぐに用意して提出しましょう。さっさと処理を進めてください。手続きがどんなに早くても誰も褒めてくれませんが、そういう仕事なんだと割り切ってがんばりましょう。
もしかしたら紛失などのミスをした場合
送ったはずなのに、いつまで経っても受理された通知が来ない。
なんてこともあるでしょう。
役所のミスである明確な証拠があれば、ミスを追求する意味はあるかもしれません。ただ、そのようなことは稀です。
言った言わない、送った送ってない、そういう押し問答をしても処理は進みません。
最近あった出来事。
雇用保険で、数十年前に入社している人の性別が間違って登録されていたことが最近発覚しました。
「まさか、うちでそんなミスをするはずはない。こんなのありえないんですけど、そちらが間違って登録したんじゃないですか!」
とハローワークの人を責めても意味はありません。現に登録されている内容を、どんなに責められたところで役所は変更しません。
修正するには、どのような手続きを踏めば良いのかきちんと確認して、正しく変更しましょう。
どんな手続きも簡単なことではありません。間違っていれば正しく訂正することを優先してください。
悲観して自分を責めたり、証拠もなく相手を責めたりするのは時間の無駄です。
※ちなみに、性別が間違ってたケースでは、やることは「性別の訂正」です。「性別の変更」ではありません。訂正の書式と変更の書式がそれぞれあるので、提出する書類の名称もきちんと確認すると良いです。
※あと、送ったはずのものが届いてないらしい、と言われることを想定して、控はきちんと整理して取っておきましょう。なんでもコピーしておく人もいますけど、不要になったら然るべき方法で処分しましょう。法定保存年月があるものもきちんと知っておく必要があります。
事務処理は事務的に行う。感情的になったところで疲れるだけです