【2022ダイヤ改正】JR東海 中央線名古屋エリア全普通列車8両化のワケ
中央線名古屋エリアの普通快速全列車8両へ
JRグループの2022年3月ダイヤ改正の概要が出揃いました。時勢の流れによる通勤時間帯での減便もトピックとして上がっていますが、個人的に一番驚いたのは、JR東海の中央線名古屋エリア(名古屋〜中津川)の普通列車・快速列車が全列車8両編成になる、というトピックです。
▼JR東海ニュースリリース
https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000041637.pdf
▼マイナビニュース
なぜ、このタイミングですべての電車を8両に統一させる必要があるのか、鉄道ファンでない方でもわかるように可能な限りわかりやすく説明します。
旧型車両の置き換えが主目的
中央線には、ダイヤ改正直前に新型車両「315系」(以下、「新型車両」)がデビューします。
新型車両は、これまで中央線の主力として運用されてきた211系や311系(以下、まとめて「旧型車両」)を置き換えるために投入されるものです。
※↑他の方のツイートです。
従来の中央線は、3〜4両で1ユニット(編成)の旧型車両(一部、現行の313系も加わる)を複数繋いで運用してきたスタイルを、新型車両では8両で1ユニット(編成)とし、8両単独で運用させる前提で作られています。
中央線は朝夕と昼の輸送量の差が激しい郊外路線。8両となったのは、テレワークの普及による輸送量の多少の減少や、お昼とラッシュ時の輸送力のバランスを考慮したものでしょう。
ニュースリリースでは、2023年度中に315系新型車両への統一を予定しているとの記載があるため、中央線の全列車8両化は、新型車両に統一させるための前段階(準備)といえそうです。
車両数統一で得られるメリット
車両を統一させることで得られるメリットは大です。
まず運用側(JR東海サイド)からしてみれば、車両規格が一つになるので各車両の運用やメンテナンスが容易になり、コストダウンも可能です。
一方で、お客さんからすれば、今までまちまちだった車両数が統一することにより、乗車位置を気にしなくて済むようになります。駅員からのアナウンスも不要になるため、案内がわかりやすくなります。
また、4両の混雑する快速が走る一方で、ガラガラの10両の普通が存在するなど、現状では輸送力に差があります。全て8両になることで、乗車人数の均一化が図れ、着席チャンスなども高くなります。
なお、混雑のため10両編成が多い朝ラッシュの時間帯は、増発列車の設定やホームライナーの停車駅統一化などで補う方向性のようです。
関西線の車両運用の動向にも注目
中央線の車両を担う神領(じんりょう)車両区は、関西線などの車両運用も担っています。新型車両は最大5両の関西線にはしばらくは入らないと思いますが、玉突きで313系や他の車両の運用が増えるのではないかと思っています。今後の車両運用がどうなるのか、注目となりそうですね。
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