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#14 受身なスタッフが問題なのか
「行動できないスタッフは受身だから困るよね」
受身ってなんで起こるんでしょうか。
原因がわかれば対策が見えてくる。
自己紹介です
お題の話の前に、自己紹介します。
僕は、リハビリテーション病院で働く作業療法士兼、中堅管理職です。
日々のリハビリテーションの実践はもちろんですが、中堅管理職として、管理と現場の間をつなぐ役割を担っています。
ありがたいことに、管理の視点や、現場の視点から様々な相談を受けることが多くなりました。
これらのことについて、僕なりに解釈して記録として残していきたいと思います。
このアカウントでは以下のことについてを書いていきます。
・病院での働き方
・日常生活での健康の考え方
・ストレスマネジメント
・作業療法のもろもろ
・相談を受けたこと
・臨床で考えこと
・日々、感じたこと
など
また、この内容は音声で配信もしてますので、
読むのが大変という方はそちらもよかったらどうぞ。
それでは本題に入っていきましょう。
受身なスタッフはなぜ問題なのか
みなさんの職場に「受身なスタッフ」はいますか。
「言われたことしかやらない」
「自分で考えられてない」
「指示待ち人間」
その表現は様々ですが、「主体的に行動できない人」と捉えることができます。
こういった人達は、職場では「問題だ」と捉えられることがあります。
主体的に行動できないスタッフはなぜ問題となるのでしょうか。
僕の働く病院では、日々、様々なことが起こります。
患者の急変、スケジュールの変更、他職種からの相談、治療の援助、急な書類作成
その内容は様々です。
常に変動する現場で「主体的でない」ということは、周囲の手伝いを必要とすることを意味します。
周囲の人々はその人のことを意識して仕事をすることが必要となります。
その人の仕事が滞ると自分たちも困るからです。
自分のペースだけで仕事できれば問題はありませんが、
組織にいる以上は、個人主義の働き方はほぼ無理です。
組織というのは複数の人や専門家から構成されています。
周囲の人と協調しながら働いていくためにも「主体的に動けるか」は、仕事のパフォーマンスを上げていくために重要です。
受身なスタッフはなぜ生まれるか
では、受身なスタッフと言われる人たちはどのように考えているのでしょうか。
それは今の日本の教育などにも原因はありますが、現場に出ても主体的に動くことに価値を感じないからかもしれません。
主体的に動いても組織内で評価されるとは限りませんし、
むしろ動く人ほど仕事が増えてしまい、損したように感じてしまうこともあります。
そうなると「主体的に動くこと」への価値は薄れてしまいます。
「やっても無駄だ」
「言われたことをやるようにしよう」
など受身的な感情が生まれてきます。
もしかしたら過去に、
「自分が行動したことで良い結果に結びつかなかった」
という経験があるのかもしれません。
このように「主体的に動くことでのデメリット」を多く経験すると、
人は受身になっていきます。
作り出しているのは組織では
では、受身のスタッフがいることは個人だけの問題なんでしょうか。
今の組織やチームに「主体的である必要性」が彼らにあるんでしょうか。
「いや、それは個人の問題でしょ」
確かに、それぞれの性格や得意・不得意はあります。
そのため受身にならざる負えない人がいることも事実です。
でも、
そうでない人もそうならざる負えない状況になってないでしょうか。
「組織はこういうルールです」
「チームはこうあるべきです」
「この方法はやめましょう」
これらは外部から与えられたものです。
それに対して、
理由もわからずに従うように指示されたり、
意見を言う場も設けられない。
そんな状況だとすれば、
それは「組織が受身のスタッフを生み出している」ということになります。
組織・チームとしての対策
もし、上記の内容に心当たりがある場合は以下の方法を試してみてはいかがでしょうか。
これらは僕が個人的に学んだ中で実践していることです。
あくまで個人の経験によるものなので参考に程度に見てください。
① チームの目標は明確になっているか
まずは、チームの目標を見直しましょう。目標はその組織やチームがどういう方向に進んでいるかを理解するための道標です。そして、それはチームメンバーにとっても合意されるものである必要があります。なぜなら、それを実践するのはチームメンバーだからです。この目標によって、そのチームで自分がどのように動くことができるかを考えることができます。
② 求める仕事は伝わっているか
次に、チーム目標に対して個人がどのような動きをすればいいかが伝わる必要があります。そして自ずとその行動を取れるように促していきます。ただ、言われたことをやるだけでは、受身スタッフのままです。仕事をお願いするときに、内容についてはそのスタッフに任せることを徹底しましょう。失敗も許容して、次の行動に活かせるように関わりましょう。
③ 適切な評価を行えているか
最後に、個人に対して適切な評価を行うことが必要です。その評価方法は各職場によって異なりますが、「主体的な行動」に焦点を当ててフィードバックをすることが必要です。何が正しい行動なのかを話の中で伝えていく必要があります。
受身のスタッフといっても、それは個人だけの問題ではない可能性があります。
そういうスタッフを見つけたら、組織やチームの体制について考えるチャンスです。
常に見直しながらより良いチームづくりをしていきたいですね(自分も)。
頑張るあなたを応援しています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
読んでいただいた方のヒントになれば幸いです。
ではまた。