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第27回キャリアコンサルタント試験でリベンジ合格しました

夏にこちらの記事を書いて以降、第27回試験を11月に受験し、合格することができました。

かねてからこの資格に取り組む意義として捉えていた「自己研鑽を体現する人」 としてのひとつの結果が出せたこと。また、その過程で「何が正しいかわからないけど目標を目指すことの大変さ」 を感じられたこと。さらには「スキルの向上は時間はかかるかもしれないが正しくやれば身につくこと」 、そしてそれは今後能力開発という分野で自分が関わっていきたいという自身の信念にも関わる部分を再確認できたことの価値を感じています。

今回は、前回受験から今回の受験に関しての受験記として書いてみたいと思います。


不合格後考えていたこと

前回のnoteの通り、不合格直後では、まあもう一度頑張ってみるか。という気持ちでおりました。一方でできなかったことがある程度わかっている面接より、特に論述試験の点数が思ったより取れなかったことを強い課題と感じ、どうしていいかわからないというキャリアコンサルティングの事例のような状態に陥りかけました。

というわけで、一番最初に実施したのは「この状態を誰かに相談する」ことでした。合格した養成校の同期などももちろん検討しましたが、何名か検索し、二度の不合格経験を経て合格された方とお話してみようと思いました。

自身としてはある程度問題点を整理したうえでお話に臨んだので「新しい情報」を得られたということよりは、どのように気持ちを維持して、取り組んでいくのかという参考になることと、自分の考えの中で十分至っていないところについてお話ができたのではないかと感じました。何より、自分がこうしたいという考えのどこを自分で重視しているか?を確認するかかわりが得られたことが自分にとってはとても良かったのではないかと思っています。

不合格体験記でもやや触れましたが、自分にとっては様々な情報を得ておくことが重要であると思い、そういった面でいろいろと調べてみる、ということをやってみました。その結果論述試験の解答例にもいろいろあったりと惑わされる情報も多かったです。一方で「共通する基礎」というものがどうやらあるのではないかとわかってきました。

27回試験に向けての実行施策

というわけでここからは具体的に実行してきた施策に関してです。

論述対策の方向性

不合格体験記で記載した通り、下記の書籍をベースに問題点を確認しました。

採点項目に関してより掘り下げた記載がされていたことは論述・面接の双方で参考になりました。2級のテキストを利用したのは、個別の項目ですべて合格点を取るためにはどういうことかを詳細に記載しているからです。不合格時には面接は展開でのBでしたが、他の項目もそこまで点数が良くなかったであろうと思っていたので、あえて「試験対策」っぽさを求めました。

もっとも参考になったのは「誰についても言えることではなく、相談者の個別性に着目してキャリコンとして答える」ことを重視しているという内容でした。極論を言えば「専門的なことが把握できていることを示す」ということです。簡単なところでは「ジョブ・カード」。少し深いと女性向けとして利用する「~2つの視点で考える~ キャリア&子育て分析シート」などがあてはまります。

国語の現代文で習っていたことで「自分がわかっていることを、わかっているよ、と表現すること」が大事というのがあったのですが、論述においてはそこが大事なポイントの一つになるのではないかと思いました。(もっとも、本番の論述は正直あまりよくできなかった気はしていたんですが・・・若手向けのツール覚えていったのにどれも使えなかったから・・・)

このあたりもあり、論述の対策はそこまでせず、面接を重視することにしました。

面接対策の方向性

こちらもいろいろと調べていく中で夢ロープレ研究室に出会いました。

きっかけはこちらの記事です。

この記事の方向性が、まさに私がこれからどういう活動をしていくか?との密接なつながりがあったように思ったことが大きなポイントです。ほかの記事や公開動画で紹介されている、「エラーとミステイク」という、やろうとしているがうまくできないミステイクとやることが考え方からそもそも間違っているエラー という違いに着目したプロセスが良いなと思い、こちらの特訓を受けることにしました。

夢ロープレの面接特訓を受けて

まず受けて特によかったのは「逐語記録の活用」と「クライアント役を作ること」でした。

まさにここが「エラー」の最たるものでした。ものごとができていないときは、取り組み方が間違っているというのは持論としてもあるのですが、そこにハマっていた部分ではないかと思っています。逐語記録の中で相手の反応がイマイチであることに気づけていなかったり、言語追跡が特に苦手で話題を勝手にずれた解釈をしてしまっていることがあることがわかりました。これこそ「自分のクセ」であり、かつ、「修正すべき」ポイントであったということです。(クセの中でもそれは自分の強みであり修正しなくても良いものもあるかもしれませんが、国家資格という基準の面においては「標準的」であることをまずはクリアする必要があるということです)

クライアント役を作るという点においては「フラグが立つ」感覚を得ることがわかったことが一番大きかったです。重視されていた内容としては「ラポールの形成ができたと思えたら展開に入っても良い(進んでみて違うなと思ったら戻る勇気も必要)」と認識しています。

また数回の指導の中で「課題に応じたキャリアコンサルティング」についての知識をみにつけることができました。個人的には転職を考えてるんだけど、という相談は当たり前のものと思っていましたが、普通は相談の言葉でそう言われたら驚いてなぜそう考えるのか問う、というアプローチがあるものだ、という「確かに普通そう考えちゃうよね、と、自分が相談者のことをわかった気になってしまう」という特徴に気づくことができました。

関連して下記の2つの資料群はとても役に立ちました。

あくまでも相談者には相談者なりの個別性があることを認識しつつも、おかれた状況で発生しがちな要因を理解しておくというのは、今後の業務にも間違いなく必要となる部分であったと思っています。

これらの問題点を抱えたまま前回うっかり合格してなくて本当に良かったと思っています。

結果と試験を振り返って


論述試験

結果は33点のA評価でした。前回比+4点です。前回この点が取れていたら合格できていたのにと思いますね。

(私の考えですが)今回は相談者の理解の促進よりも自己肯定感・自己効力感の引き出しに重きを置く問題であったと思うので、そのへんと、「自己理解」「仕事理解」の両軸での記載が難しかった印象があり、うまくかけませんでしたが、少なからず自己肯定感と自己効力感を分けて表現したことなど専門的に表現することができたかなと思います。少なくとも前回よりも、各内容よりも表現の修正に時間を多く割くことができたかなと。

面接試験

結果は全項目Aの66点でした。前回比+8点です。

自分の悪い点への解像度が前回よりあがっているぶん、正直前回よりも「できなかった」ことへの気付きが多かったです。ただこれは意識を十分に回せなかったり思いつけなかったことという点ではエラーではなくミステイクに相当するので、これは場数で対応できるものなのかもしれませんし、今後対応していく予定の方々の幅がある程度限定されることから不安としてはやや少なくすみそうです。

一方で前回できなかったことの中でいくつかに注力して、整理してクリアな状態で確認できたことがあったと思うので、そういった点でも前進はあったのではないかと思います。そういう意味では、今回の面接試験でうまくいかかったことは次にトライしてみようということとして持ち帰り、練習会などを通じてさらに技量を身に着けていくことが大事なのかもしれません。

小さなことですが今回はアロマスプレー持っていきましたよ!こういう失敗を次に活かすことって本当に大事ですね。

試験までの私

その後社内ではセルフ・キャリアドックとまでは言わないものの、退職した後にキャリアコンサルタントとして関わってくださっている方と、キャリアに関する取り組みが始まりました。

面談についてはその方が担当してくださっており、「社外の人である」ことも活きる面談をしてくださっています。そういった方がいる状況では私自身が資格取得する目的はさらに薄れていくという状況ではありました。

一方で、1on1などを中心とした「管理職としてのコミュニケーションスキル」の向上を推進していくという目的においては「ある程度それができることの証明」は必要ではあり、そこを目指す理由ではあり続けました。

できる人を目指すことは、できないことがたくさんあるということを知るプロセスであることは頭ではわかっていながらも、夢ロープレでの特訓では、やってもやっても全くできるようになる気がせず、何かができるようになっても新しいできないことが見つかる。そういった中で自己効力感が低下してしまう感覚もありました。正直途中、向いていないのかな・・・と思ったことも何度かあります。

「自己研鑽を体現する人」を目指すこと。これだけがどうにか継続していくモチベーションであったのではないかなと思います。

今後について

合格通知の来た今日、一番の疑問があります。それは「なぜ自分が合格できているかわかっていない」人のレベルでいいのだろうか、ということです。

私自身はこれまでの資格取得は、学生の時に受験した情報処理、会社で必要になって受験した衛生管理者以外は基本的には「すでに実務をしており能力を試すため」という要素を持っていました。そのため「能力があるとあまり思えていない」状態で資格登録するのは果たして正しいのか?とも思っています。

多くの合格者が「なぜ合格できたのかよくわからない」ということを言っています。それでいいのだろうか・・・?というのは強く疑問です。大学受験も「模範解答」が大学からは公開されていないという特徴があると思いますが、これと同じように協議会等からは模範解答などは共有されていません。基準が比較的不明瞭な体系だと思います。公開されない裏側の基準があり、大学受験と同様に採点され、「その順位で上から定員まで合格が決まる」試験であればまだわかるのですが・・・。どうもこれは腑に落ちません。

実際には今回のプロセスで一部触れることになったキャリアコンサルティング技能士(2級など)のレベルから乖離があるだけで、標準レベルと表現される、入門者としての段階であるというだけなのかもしれません。基本情報処理技術者試験の合格者が情報処理の業務を担当できる、というレベルの話なのかもしれません。

2級を目指す理由は現状はなく、個人的には相談者役としての技量を向上させ、様々なシーンでキャリアコンサルティングを学ぼうとする方々の支援ができればと考えております。

(参考記事)

こういった活動を通じてその解像度があがって自分で納得できるような活動が今後はできたら。

受験を検討されている方や、キャリア相談をしてみたいという方は下記のMENTAやXのDMなどでご連絡いただければと思います。


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