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やはりお前らのジンジニア/エンジニアは間違っている?(後編)

前回、やはりお前らのジンジニア/エンジニアは間違っている?(前編) にて、エンジニアの中にもどうやら種類がありそう、という話を書きました。

実は下の記事も前回記事を書こうと思ったきっかけでした。

実際に選考で海外の方の話を聞いたときに、自分の国では自身の学歴ではエンジニアになることができず、エンジニアとして働くことの可能性がある日本に就職してみたい、というお話を伺ったことがあります。

この話を読んだときに、よく耳にする 「コードを書かない/書けないエンジニアはエンジニアではない」という言葉は正しいのか?と感じました。

よくイメージされるシリコンバレーのがりがりコードを書いているエンジニア像、の彼らは、なぜコードを書いているのだろうかと考えたときに、仮説「他の人にやらせるのであれば自分でそれもやってしまったほうが圧倒的に早いから(→自分よりそれをいい感じにできる人がもしもいるのであれば委譲しているのではないか)」 を思いつきました。「それが僕には楽しかったから」というリーナス・トーバルズが指す「それ」も、最初はコンピュータを動かしていたことを指すのかもしれませんが、その後はコミュニティとして「みんなでよいものを」作り上げていくさまであったのかもしれません。

「コードを書かないエンジニアはエンジニアではない」のではなく「コードを書くことしかしないエンジニアはエンジニアではない」の方が正しそうな気がしてきています。

一方人事にも同じことが?

「ジンジニア」という言葉を分解したとき、「人事+エンジニア」のエンジニアが指すものの特性に様々なものがあることがわかってきました。一方で、人事が指すものにもいろいろな面がありそうです。

かくいう私も昔抱いていたイメージの中には、「きらきらしている人たち」というありがちなものがありました。おそらく特に採用の文脈で現れる人たち、ところにより営業系のエースだった人物が登用されがち(いわゆる顔面偏差値の高い人々が多い傾向あり)な人事の人たちです。

ドラマの影響などもあるかもしれませんが、今度は入社すると自分たちのことを評価したり制度・規則を作ってきて縛ってくる人たち、そういったイメージを持つ方もいるかもしれません。

ジンジニアの一側面

誤解があるかもしれませんが、「ジンジニア」というネーミングを使う人の中には「エンジニアの採用をしているエンジニア」という意味で使っているケースがあるように思います。人事が本来カバーすると言われている領域は下記の図のHRMサイクルのように(引用:https://gentosha-go.com/articles/-/18137)、採用を入り口としたマネジメントサイクル全体や、労務などの領域があり、「採用だけしかしない人事は人事ではない」とも言えるのではないかと思っています。

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採用を専門的に行う集団としての「リクルーター」などのように、やはり人事も人事で主戦場とする領域、高い専門性を持つ領域を職種として名乗り、「フロントエンドエンジニア」のような極め方をしていくというのも一つのキャリアなのだろうと思います。

余談ですが私自身が名乗っている「まなびプランナー」は、組織が「学習する組織」となるための企画をする人、という意味合いで、個人の学習の促進を一つの軸としながらもこのHRMサイクル全体への影響を作り出していくことを目指して、そこに高い専門性を持って取り組んでいくことの意思を表しています。(目指していますというだけあってまだまだできていません!!)

ところでジンジニアとは何者なのか

私が初めて「ジンジニア」という文字をみたのはこちらのブログでした。2014年のことですね。この頃からこのキャリアの可能性を私個人としては探っていたのですが、「本業人事+技術的な領域もできる/わかる」というのが基本的な定義になると思います。

「ジンジニア座談会」という名前で不定期に座談会が開催されているのですが、各社・それぞれの参加者は様々な形で人事に軸足をおきつつ採用などなどの文脈でエンジニアリングに関する知見を活かしていらっしゃいます。このエンジニアリングに関する知見というのがいつまでも活かし続けられるものなのか、そもそもエンジニアリングに関する知見とは一体なんなのか。

・エンジニア職にまつわるカルチャー
 ・総合職とは異なる評価制度、スキルに関しての考え方
 ・コミュニティに対しての理解
・最新とはいわないまでもトレンドの技術がどのようなものかわかる
・技術的なことを取り扱うリテラシー
・仕組み化、抽象化、モデリング、業務プロセス分解

ぱっと思いつく限りでもこのようなことが挙がります。

「ジンジニアっておもしろそうだな」と思った方、あなたがなりたいのは本業を人事におきつつエンジニアリングに関わる「ジンジニア(人事+engineer)」なのか、はたまた本業はエンジニアであり続けながらも人事業務に関わっていく「人事ニア(near人事)」なのか...

エンジニアリングマネージャーという職種など、人に関わる、ピープルマネジメントが仕事の多くを占めるエンジニアという需要も増えてきました。ジンジニア座談会でも、事業に属する人事としてのあり方などなどが話題にのぼります。人と関わらない仕事というのはほぼなくなってきている昨今、「人事(ジンジニア)である」ということのアイデンティティを問い続ける必要があるのではないかなと思いました。

こちらの記事にあるような

戦略パートナー
 ・経営戦略や人事戦略に合致するような組織設計・制度設計などを行う
変革のエージェント
 ・人事戦略や組織設定を企業理念やビジョン、行動規範などに合致するように策定する
人材管理のエキスパート
 ・人や組織を統括し、業務効率を最大化させる
従業員のチャンピオン
 ・従業員の声に耳を傾け、従業員の意欲を高める組織設計を行う

といった役割の中で自分がどの組織の中に存在し、どの役割を担っていくのが適しているか、そんなことを考えてみると良いのかなと思っています。

前回を含めたこの二本の記事が人事に携わる方、ジンジニアを考えている方、エンジニアの方、はたまたここには出てこない職種の方々が、自身が名乗っている職種においてその本質を見つめて、必要な越境ができるようになると良いなと思っています。

まとめ

・お前らの◯◯は間違っている...かもしれないので見つめ直してみよう!
・◯◯という名前だけに縛られすぎることなく越境していこう!

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