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「で、結局何をしたいんだっけ?」をなくすための目標設定法
仕事をしていると、こんなやり取りを耳にしたり、自分で思ったりすることはありませんか?
「それじゃなくて、こっちをしてほしいんだけど。」
「あれ?私はそう思っていなかったんだけど。」
「……で、結局何をしたいんだっけ?」
こうした状況に心当たりがあるなら、目標の設定や関係者との合意形成が十分にできていないのかもしれません。
「ちゃんと目標は決まっている!」の落とし穴
「うちのプロジェクトは目標が決まっている!」と自信を持っている人もいるでしょう。
でも、それって本当にそうでしょうか?
たとえば、「山登りするぞ!」という決定を「目標が決まっている」と考えてしまっているのかもしれません。
でも、「山登り」と言っても…
富士山?
京都の大文字山?
それともエベレスト?
登る山が違えば、準備もルートも装備も変わります。
もしチームメンバーがそれぞれ違う山を想定していたら、「……で、結局どの山を登るんだっけ?」となってしまうのは当然です。
プロジェクトでも、これと同じことが起こります。
一見、方向性が決まっているように見えても、人によって認識にズレがあると、最終的には大きな問題につながるのです。
目標設定を明確にする「ODSC」フレームワーク
では、どうすればこの問題を解決できるでしょうか?
答えは、「ODSC(オー・ディー・エス・シー)」という目標設定のフレームワークを使うことです。
ODSCとは?
O(Objectives):目的
D(Deliverables):成果物
SC(Success Criteria):成功基準
ただし、今回はさらにプロジェクトに役立つ形に拡張し、BODSCとして紹介します。
ODSCは今まで数多くの方々に教えてきましたが、今回の拡張の一部は初公開です!
BODSCの要素
項目内容
B:Background(背景)なぜこのプロジェクトが必要なのか?どんな課題を解決するのか?
O:Objectives(目的)何を達成したいのか?プロジェクトのゴールは?
D:Deliverables(成果物)具体的に何を作るのか?どんな成果が求められるのか?
S:Success Criteria(成功基準)どのような状態になれば成功といえるのか?評価基準は?
C:Checkpoints(チェックポイント)進捗を確認するためのマイルストーンは?
具体例
例えば、「新製品開発プロジェクト」をBODSCで整理すると、こんな感じになります。
B:背景
市場競争が激化し、新製品の開発が急務
O:目的
新しい製品を市場に投入し、売上を増やす
D:成果物
新製品のプロトタイプ、マーケティング資料、販売計画
S:成功基準
発売後6ヶ月以内に販売数500個を達成
顧客満足度80%以上
C:チェックポイント
プロトタイプの完成
マーケティングキャンペーンの開始
販売計画の策定
ま、実際のプロジェクトだとこんな簡単なものではなく、かなり詳細に記載されます。背景だけでも5行から10行、目的は多ければ20項目など。。。
ODSCは自由にカスタマイズできる
基本の「ODSC」は、目的・成果物・成功基準の3つですが、必要に応じて、今回の「背景」と「チェックポイント」のように項目を加えることもできます。
例えば、「想定リスク」や「マネジメントへのお願い」などを追加するのもアリです。
特に 「背景」 はとても重要です。
なぜなら、多くのプロジェクトでは「なぜこれをやるのか?」が十分に共有されておらず、メンバーが本当の意味で納得できていないことが多いからです。
背景をしっかり共有すると、チームのモチベーションも格段に上がります。
まずは会議でODSCを試してみよう!
いきなりプロジェクト全体でODSCを使うのは難しいかもしれません。
そこで、まずは 会議のアジェンダ に「ODSC」を取り入れてみましょう。
例えば、次のように会議案内に書いてみてください。
B(背景): なぜこの会議を実施するのか?
O(目的): この会議の狙いは?
D(成果物): 会議のアウトプット(議事録など)は?
S(成功基準): 何が決まれば会議は成功か?
各項目は1~2行でOKです。
もし、ODSCが書けない会議 なら、それは その会議をやる意味がない のかもしれません。
実際に私が支援していた組織で、「会議だらけで仕事ができない」という課題を抱えていたため、「会議案内にODSCを記載する」 ことをルール化したところ、会議の数が30%減りました。
それだけ、無駄な会議が多かったということですね。
もう少しODSCの話はつづきます
今日はここまでです。もうしばらくODSCについて深堀し、プロジェクトで行う「ODSC会議」の進め方も紹介していこうと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
次回もお楽しみに! 😊
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