「世界のナントカ」
小澤征爾が亡くなった。クラシックの指揮者として世界で一番有名な日本人であることは間違い無いと思います。メディアは彼を形容するのに「世界のオザワ」と形容します。素晴らしい仕事をした人であると思います。
でもちょっと待て。
その表現を使うのは日本のメディアだけですよ。海外のメディアが"World famous Japanese "Seiji Ozawa"なんて絶対に言わないです。
この日本のマスメディアが使う「世界のナントカ」という表現にものすごく違和感があるのです。メディアがこの表現を使って言われる人はこれで国内の名声が確保されてうやうやしく扱われるようになるように思えます。スポーツ界ではほとんどこれは起きない。いわゆる芸術文化系で海外で名を挙げた人に使われますね。でもオノ.ヨーコは世界のオノ.ヨーコとは呼ばれません。若い頃コンクールで賞を獲ってソリストとして活動してて今ベルリンでコンマスやってる樫本氏なんかも「世界の」ってつけてあげていい気もしますが。この辺りの温度感の違いというか恣意性にものすごく胡散臭さを感じてしまうのです。
最近全然名前を見なくなったお笑い芸人さんで世界のナベアツっていう人がいたけど、あの芸名はこの辺りを皮肉ってる感じで名前は好きだったな。今どうしてるのかな。
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