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遊びの場面から予測できる子供の特性~事例から考える~


遊びの場面で予測できたこと

何気ない遊びの中でも、お子さんに対する特性や日常生活での問題点を予測する事が可能です。

私自身の事例を通して考えていきましょう。

遊びの場面はキャッチボールです。

そのお子さんは、小学2年生の男児です。

話によると、授業中も落ち着きなく歩き周り、先生の言う事も聞くことが難しいようです。

また、衝動性が強く、学校生活では何でもできないとすぐに諦めてしまうようです。

私は、昨日初めてそのお子さんとお会いしました。

ボールを目で追えない、相手の許可なしに遊びを止めてしまう

私が投げたボールに対して、何度も額にボールが当たり、取り損ねてしまいます。

ボールが向かってくるのに、目でボールに焦点を当てる事が難しく、ほとんどが取り損ねてしまいました。

眼球運動の拙さが予測され、素早く眼球を動かす事や一点に集中して見続ける事も難しいと予測されます。

最後には、そのお子さんは私に声を掛けることもなく、すぐにキャッチボールを止めて別な遊びをしてしまいました。

この問題点を日常生活に当てはめてみると

黒板に書かれてある文字を手元のノートに写す事が苦手(板書)
一つの事に集中して取り組む事が苦手であり、注意がそれやすい
行動にまとまりがなく、その場に合わせた行動を取る事が難しい
・自分の衝動性に任せて行動してしまい、その場の思いつきで行動する

・腕を伸ばしてボールが来るのを待っている

・ボールを投げようとしたらボールが天井に当たる

ボールが向かってくる瞬間にまず実行しないといけない事は、予測することです。

ボールがどこに向かってくるかを予測出来れば、ボールが来た瞬間に手を伸ばしてボールをキャッチする事が可能です。

しかし、事例のお子さんの場合は、始めから両手を力いっぱい伸ばしてボールが向かってくるのを待っていました。

ボールがどこに向かってくるのかを予測する事が苦手だからだと考えられます。

そして、予測→ボールが向かってくると認知する→腕を伸ばして取る一連の順序立てた動作が出来ない事が考えられます。

それでも、ボールは取り損ねてしまいます。

さらにリリースポイントがわからず、お子さんがボールを投げるとそのボールは天井に向かってしまいました。

このような様子から得られた問題点を予測してみますと

・このお子さんは順序立てた行動をとる事が難しい
・順番に自分の身体を組み立てる事が苦手
・見通しや先の未来を予測した行動をとる事が苦手

このような遊びの中から日常生活場面で起こる問題点をある程度予測できるかもしれません。↓

見通しをもった行動が難しく、行き当たりばったりの行動になる
因果関係を理解する事が難しく、起こった原因から自分はどうして怒られているのかを結びつけることが難しい
動きを順番に組み立てて行動する事が難しく、滑り台などの遊具でも頭から滑ってしまうかもしれない
順番を待つことが難しく、周囲の大人に叱責されやすい

事例のまとめ

この事例のお子さんの問題点をもう一度まとめてみます。

ある程度の日常生活上の問題点が浮き上がってきます。

黒板に書かれてある文字を手元のノートに写す事が苦手(板書)
・一つの事に集中して取り組む事が苦手であり、注意がそれやすい。
・行動にまとまりがなく、その場に合わせた行動を取る事が難しい。
・自分の衝動性に任せて行動してしまい、その場の思いつきで行動する
・因果関係を理解する事が難しく、起こった原因から自分はどうして怒られているのかを結びつけることが難しい
・見通しをもった行動が難しく、行き当たりばったりの行動になる
・自分の行動を組み立てて行動する事が難しく、滑り台などの遊具でも頭から滑ってしまうかもしれない
・順番を待つことが難しく、周囲の大人に叱責されやすい

おわりに

私はキャッチボールの場面だけではなく、様々な遊びを通して子供の行動を考察しています。

何気ない遊びの場面でも、子供達は何かサインを出してくれるかもしれません。




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