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スクーバダイビング実習(閉講)
2024年2月22日(木)に十数年前に立ち上げた本科目が満了しました。
これまで閉講した関連する科目では、スイミング理論・実習、スキンダイビング理論・実習、フリーダイビング実習など、潜水(スクーバダイビング)のメソッドやフィロソフィを向上させる授業を担当してきました。理論・実習に関しては、非常勤講師時代の科目なので、2000年代初頭の実習です。
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時代の変遷や履修者のニーズを考慮しながら、自分なりの正解を授業の中で伝えてきました。思い返せば自分の専門であるが故に、時には満ち溢れたプライドによって正しい判断を阻害してみたり、あるいは先行し過ぎた知識が上手く伝達できなかったりもしました。もちろん、それは自分の相対的な未熟さからくるものに他なりません。
押し並べて、海洋学部に入ってくる子たちは、どの授業においても似たような評価ができますが、ポテンシャルだけでなくモチベーションがスゴいのです(海に関してね)。1を知って10を知るとまではいきませんが、1を言って2〜3ていどの理解であれば、大半の履修者ができてしまいます。実践に移行した時には、その2〜3のシーズが5〜6レベルで体得でき、実習が終わる頃には8〜9の完成度になっていることもありました。
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人材に恵まれているので、つい自分の指導がイケてるのかと勘違いすることも正直ありました。
自分がすごいのではなく、この子たちがすごいのだ。
この考えに立ち戻ることが幾度もありました。
東海大学海洋学部は、日本で唯一の海洋を総合的に学問として教示できる高等教育機関です。その中で、私が自分の専門を通じて、この子たちが望むスキルや知識を伝達できる授業を創り、提案し、実践してきました。次年度は、この科目に限らず、海洋スポーツ系の科目は、ほぼ閉講します。それはまたその時が来てからここに書き記したいと思います。
スクーバダイビング実習は、種目名が記載された実習科目としては、多分海洋学部開講科目としては最後になると思います(パドリング実習は次年度も辛うじて残ります)。他校舎・他学部が開講する科目では、継続する可能性はありますが、残念ながらもぉここにはありません。そのような観点から、2/22の授業終了時のデブリーフィングの末語で「よし!これで終わりにしよう、お疲れ!!」は、自分に向けた言葉だったのかも知れません。
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スクーバダイビング実習の最後の4日間の潜水は、履修者の人数も少なく、しかもその2名が100本超えの精鋭だったことも手伝って、今までトライしたことのない集大成ともいえるインタープリテーションダイビングができました。
初日の「飛行場」から始まり2日目の「沖堤前」、時化た3日目は「先端右」(この日はさすがに1本で諦めました)、最終日は真崎の外海が大時化のため「内海」でのダイビングとなり、私も40年三保でダイビングしていますが、4日連続でほぼ全てのポイントを網羅したことなど無く、結果的に真崎での前人未到のダイビングキャラバンを挙行してしまったことになります。そんな軌跡が奇跡につながった大円団の授業となりました。