東京都町田市 自由民権資料館
明治10年代に盛り上がった自由民権運動について学べます。
まず目に入ったのが着物に「自由」の文字が入っている八王子車人形。当時は自由が流行語のようになっていたそうで、このほかにもお皿の柄や料亭の名前などいろんなものに自由の文字がはいっていました。以前見た車人形。写真でしたがまたお目にかかれて光栄です。
自由民権運動に影響を与えたとされるJスチュワートミルの「On Liberty」の訳書、「自由の理」も展示されていました。Libertyを自由と訳したことで有名な本なんだそう。なるほど、あとで調べてみると、freedomは先天的・受動的な自由を表すのに対し、libertyは自ら勝ち取った自由という意味で、後天的・能動的な自由を表すのだそう。自由民権運動は明治維新後に新たな納税制度などの義務に苦しんだ人々が、国会開設を要求することから始まりました。自由は勝ち取る、当然に与えられるものでないんだなあ、勝ち取ろうとするところから始まるんだなあ、と感心。
自由民権運動は市民に浸透し、市民が作った憲法草案まであります。五日市憲法がそのひとつ。千葉卓三郎さんが中心になって作成したとあります。国民の権利を守るためには国民の努力が必要であることや外国人の人権保障についても記載があるとのこと。自由を勝ち取ろうとしたエネルギーにまた感心。
展示室2には古代から現代までの町田の歴史についての展示があります。小さな資料館ですが、また学びを得ることができました。