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立春を迎え

 暦の上では春がやってきました。ここ広島県三次市かわにし地区の今日の朝の気温は、-4度。まだまだ寒い日が続いています。
 しかし、確実に春は近づいてきていて、雪の下から新芽が顔を見せるようにもなりました。今年は雪の多い冬でしたが、「この雪解け水で米がいちだんとうもうなる。」と話す地域の方の言葉から、この大雪にも意味があると元気をもらっています。

 立春を迎え、Teto tetoの抱負を記しておこうと思います。2021年に、自分たちの得意なことで地域貢献をし、経済も循環させたいと立ち上げたTeto tetoですが、 2022年には、次のような出来事がありました。
 2021年から1年間市民活動としてボランティアで取り組んできた活動を1月11日に事業として登録しました。
 商品を売るという経験があまりない中で、2月には「さとやまマルシェ(広島そごう)」に出店させていただき沢山の学びをいただきました。
 全国・世界の方々にこの活動を届けたいという想いから、4月にはHPとネットショップを開設しました。 そしてその活動の中で本当にたくさんの取材をしていただきTeto tetoのこと貞野製茶工場の事を知っていただくきっかけを作っていただきました。
 また、 NPO法人ほしはら山のがっこうの加工所のリノベーションに協力させていただき、清涼飲料水の許可を得て、5月よりこの加工所でシロップの作成をスタートさせました。許可を取得できたことで、ほうじ茶シロップをこれまで以上に信頼していただける商品へと成長させることができました。
 地域の方々の助けを借りて、様々なチャレンジをさせていただきました。ここでは到底書ききれませんが、一緒にやってきたメンバー、そして周りの皆様のおかげで駆け抜けることができた1年でした。
 たくさんの出会いがあり、学びがあり、私達の活動と商品をたくさんの方に知ってもらうことができたことに、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。正直、たくさんの失敗もしたし、メンバーのコミュニケーションがうまくいかなくなってしまったこともありました。それらを乗り越え今年も一緒に活動できていることが本当にうれしいです。

 2023年には、社会が大きく変わるのではないかと考えています。私達が住むかわにし地区は、少子高齢化が進む中山間地にありますが、耕作放棄地となった田んぼや畑はますます増えており、私達が加工品「ほうじ茶シロップ」を作っていくためには、お茶の生産について考え、継続できる仕組み作りに取り組むことが必須です。不安がないと言ったらうそになりますが、新しい農業のカタチづくりにわくわくしています。
 その一環として2023年はこれまで以上に、沢山の方々に、ここに来てもらい、茶畑を見て、体験をしてもらいたいと考えています。沢山の方々のご感想、ご意見が新しい仕組みづくりは欠かせません。
と同時に、2023年は新たに惣菜業をスタートさせる準備を進めています。具体的には、お弁当の提供をはじめます。廃校になった上田小学校の給食調理場を、昨年の春にほしはら山のがっこうが地域の加工場として整備しました。今年は、惣菜の許可を取り、ここに暮らす人たちとここを訪れた人たちに、地元の野菜や米を使った美味しい食事を楽しんでもらい、ふるさとのレシピを継承していきたいと考えています。そのためにほしはら山のがっこうや、地域の協力者と協議をしているところです。

 2023年のTeto tetoのテーマは、「根っこをしっかり」。新しいチャレンジをする中でも、しっかりと根っこを育てていくことを大切にし、今年もこの美しい里山の風土・文化・技術を次世代に繋いで行くことを楽しみます。
 新緑の季節はもうすぐ。ぜひ美しい茶畑、昔懐かしい校舎、Teto tetoに会いに来てください。
 
                   Teto teto 代表 延原真由子
      

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