- 運営しているクリエイター
記事一覧
気まぐれ小説『雨降りケロちゃん』
子供の頃、雨の日に晴れを探して冒険に出たことがある。
あの頃の私は、近所で誰かが悲しい思いをしているから、雨が降るのだと思っていた。
悲しんでいる人を助けたら雨はやむのだと、本気でそう信じていた。
雨の日はお気に入りの黄色い長靴と、カエルの目がついた傘をさして、悲しんでいる人がいないかパトロールした。
そんな事を数ヶ月続けていると私は近所で有名になった。
『雨降りケロちゃん』近所の人からそう呼
子供の頃、雨の日に晴れを探して冒険に出たことがある。
あの頃の私は、近所で誰かが悲しい思いをしているから、雨が降るのだと思っていた。
悲しんでいる人を助けたら雨はやむのだと、本気でそう信じていた。
雨の日はお気に入りの黄色い長靴と、カエルの目がついた傘をさして、悲しんでいる人がいないかパトロールした。
そんな事を数ヶ月続けていると私は近所で有名になった。
『雨降りケロちゃん』近所の人からそう呼