言葉を考える 日本語が難しい
中華人民共和国政府支配下の人々の間で使われる50以上の言葉の中でも最も使用人口が多く、65%~80%がこの言語の方言を使っているといわれる言語、それは汉语(hànyǔ)と言われる言葉で、元々漢人の言葉、英国人がChineseと呼び、ドイツ人がchinesischと呼び、フランス人がChinoisと呼ぶ言葉です。
この言葉を勉強しはじめて発音体系が21個の子音と38種類もの母音が構成する約400種類の音節に対して、それぞのれの音節に四種類の声調(Tone)があり、まあ単純に計算して400x4=1600種の音節を区別しないといけない言語なので、あまりの複雑さに打ちのめされているところですが、中国語が難しいのは主に発音系であるのにたいして、日本語では表現そのものが難しいので、日中難しさ比べでは、日本語も負けないぐらい難しいw。
例文1:お嬢様はデパートの6階で帽子を買っている。
例文2:容疑者は逃走中にこの帽子を買っている。
日本語の母語話者だと、例文1の「買っている」は英語で言えば、is buyingという現在進行形だし、例文2の「買っている」はhas boughtという完了形だと理解している。
正しく英語に言い換えることができるかどうかは別にして、日本語の母語話者は両者の違いを正しく区別し、内容を取り違えることは無いのだ。
なせだ?
全く同じ「買っている」が異なる意味を示すことだけでもぶったまげだが、一億人超の日本人全員がほぼ間違えなく両者を区別して、取り違えることは無い。
ふたたび、何故だ!
外国人の日本語学習者にとってこのように同じ表記で異なる意味を示すというのは、取りつく島が無いほど難しいのではないか?
日本語学習者諸君! 上記の二つの例文の違いを知りたいときには、大阪の日本人に聞くとよい。
大阪では、
例文1は「買いよる」と表現され、
例文2は「買うとる」(発音はコウトル、やで!)と
区別されるのじゃ。
どうだ、参ったか?日本語も超絶難しいやろ?
この超絶難解な日本を難なく使いこなしている私たちなら、世界一難解な言語=汉语(hànyǔ)だって、必ずや習得できると信じておるよ~。